
全国の名所 1100か所の見頃予想日やスポット情報を公開
ウェザーニューズから秋の紅葉シーズンを楽しむための、「第一回紅葉見頃予想」が発表された。
同社によれば、今秋は全国的に気温が高めに推移する傾向だが、葉の色付きに必要な朝晩の冷え込みは十分に見込まれるため、全国的に平年並かやや遅い見頃となるところが多い見込みだという。
また夏の記録的な猛暑は葉の健康状態に影響を及ぼしており、一部では葉焼けなどが見られている。
本稿では、そんな「第一回紅葉見頃予想」の概要を同社リリースをベースにお伝えする。
■全国の紅葉見頃予想2025

見頃時期:高温傾向で色付きに遅れ、見頃は平年並からやや遅め
葉が色付く時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、気温が高いと遅くなる。
標高2000mを超える大雪山系(北海道)や室堂平(富山)では朝晩の気温が徐々に下がり、山頂付近から色付きが始まった。今秋も全国的に暖かい空気に覆われやすいため平均気温は高い傾向にあるが、北日本や北陸では期間を通して、関東甲信や東海、西日本では10月中旬以降は天気が周期変化する見通しだ。
晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃になると予想されている。
■夏の天候の影響は?:一部に葉焼けや虫食いなどの影響
夏の天候は葉の育ち具合や傷み具合を左右し、色付きの良さに影響を与える。今夏は太平洋高気圧の影響で北日本から西日本は晴れた日が多く、各地で記録的な高温となった。
同社では、お天気アプリ「ウェザーニュース」を通じて8月22〜26日に葉の状態調査を実施。全国2080人から回答を得た。
その結果、全国的に夏の天候によって葉焼けしている可能性があり、特に北海道は葉の大きさが不揃い・葉の縁がカールしている・虫食いがあるなど、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない状況が判明。
また、8月は東北北部や北陸、九州を中心に前線・低気圧・台風の影響を受けた。これらの大雨により紅葉名所では通行止めとなっている所もあるため、事前に道路・交通情報を確認しておきたい。
■ 鮮やかさ:秋の天候は好条件も、大雨による影響に注意
葉が鮮やかに色付くためには、夏の天候だけでなく秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要だ。葉の健康状態はあまり良くないが、今秋は北日本を中心に天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しや雨、朝晩の冷え込みが見込める。
秋雨前線やこれに向かって流れ込む湿った空気の影響で、9月下旬は西日本で、10月上旬〜中旬は西日本太平洋側や東日本で大雨となるおそれがあり、大雨の状況次第では紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出る可能性が考えられる。また、台風による影響にも注意したい。
各エリアの紅葉見頃予想
■【北海道】大雪山旭岳・姿見の池付近は色付きスタート

北海道は、朝晩の涼しい日が増えて、大雪山旭岳・姿見の池付近では平年よりやや早く色付きが始まった。
今秋の天気は周期変化する見込み。平均気温は平年より高めの傾向にあるが、9月は昨年に比べると低い見通しだ。また、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並の見頃を迎えるとみられている。
葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨は見込める。ただ、夏の記録的な暑さや太平洋側を中心とした少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えず、紅葉の見栄えに影響する可能性がある。
■【東北】見頃は平年並かやや遅い予想

東北では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
今秋の天気は周期変化する。平均気温は平年より高い傾向にあるが、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃を迎えそうだ。
葉の色付きに関しては、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込める。ただ、夏の記録的な暑さや太平洋側を中心とした少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、8月に前線や湿った空気の影響で大雨となり、通行止めが発生している名所がある。紅葉狩りの計画を立てる際は、最新の情報を確認していただきたい。
■【関東・甲信】見頃は平年並かやや遅い予想

関東甲信では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
10月上旬〜中旬は天気のぐずつく日が多く、平均気温も平年より高い傾向にある。このため、例年10月中に見頃を迎える名所は、平年よりやや遅い見頃になる所が多い見込みとなっている。
その後は天気が周期変化する。平均気温は引き続き平年より高い傾向だが、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、例年11月以降に見頃を迎える名所は平年並かやや遅い見頃となりそうだ。
葉の色付きについては、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込める。ただ、夏の記録的な暑さや少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、10月上旬~中旬は大雨となるおそれがあり、影響次第では紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出る可能性がある。最新の交通、道路情報を確認していただきたい。
■【北陸】室堂平(富山)では色付きスタート

北陸では、標高2000mを超える室堂平(富山)で色付きが始まった。各地の見頃は平年並かやや遅くなる予想だ。
今秋の天気は周期変化する。平均気温は平年より高い傾向にあるが、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃を迎える見通し。
葉の色付きは、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込める。ただ、夏の記録的な暑さの影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、8月に前線や低気圧の影響で大雨となり、通行止めが発生している名所がある。紅葉狩りの計画を立てる際は、最新の交通、道路情報を確認していただきたい。
■【東海】高温で葉の健康状態に懸念、見頃は平年並かやや遅い

東海では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
10月上旬〜中旬は天気のぐずつく日が多く、平均気温も平年より高い傾向のため、例年10月中に見頃を迎える名所は、平年よりやや遅い見頃になる所が多くな理想だ。
その後も平均気温は高い傾向だが、天気は周期変化し、晴れる日の朝晩は放射冷却により色付きに必要な気温低下が見込めるため、例年11月以降に見頃を迎える名所は平年並かやや遅くなる見込みだ。
葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨も見込める。ただ、夏の記録的な暑さや少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、10月上旬~中旬は大雨となるおそれがあり、影響次第では紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出ることが考えられる。随時最新の情報を確認していただきたい。
■【近畿】今週や10月上旬〜中旬は大雨に注意、見頃は平年並かやや遅い予想

近畿では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
10月上旬〜中旬は天気のぐずつく日が多く、平均気温も平年より高い傾向のため、例年10月中に見頃を迎える名所は平年よりやや遅い見頃になる所が多い見通し。
その後も平均気温は高い傾向だが、天気は周期変化し、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、例年11月以降に見頃を迎える名所は平年並かやや遅い見頃となりそうだ。
葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨も見込める。ただ、夏の記録的な暑さや少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、9月下旬~10月中旬は大雨となるおそれがあり、影響次第では紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出る可能性がある。随時最新の情報を確認していただきたい。

■【中国・四国】見頃は平年並からやや遅い予想

中国・四国では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
10月上旬〜中旬は山陽や四国を中心に曇りや雨の日が多くなるが、その後の天気は周期変化する。平均気温は平年より高めとなるものの、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃を迎えそうだ。
葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨も見込める。ただ、夏の記録的な暑さや少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言えない。
また、9月下旬~10月中旬は大雨となるおそれがあり、影響次第では紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出る可能性がある。随時最新の情報を確認していただきたい。
■【九州】高温で葉の健康状態に懸念、見頃は平年並かやや遅め、夏の天候の影響も

九州では、平年並かやや遅い見頃となる予想だ。
10月中旬以降の天気は周期変化する。平均気温は平年より高めの傾向にあるが、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃を迎える予想となっている。
葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨も見込める。ただ、夏の記録的な暑さや少雨の影響で、一部の葉の健康状態はあまり良好とは言得ない。
また、8月に前線や低気圧、台風の影響で大雨となり、通行止めが発生している名所もある。9月下旬~10月中旬も大雨となるおそれがあり、紅葉の見栄えや名所へのアクセスに影響が出る可能性があるため、随時最新の情報を確認していただきたい。
関連情報
https://weathernews.jp/koyo/
構成/清水眞希