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50~60代向けのリノベプランを銀座のショールームで体感!無印良品の〝暮らしを引き立てる〟リノベーションとは?

2025.09.09

ネット上にあらゆる情報があふれていようとも、またさまざまなモノが購入できるようになっても、住宅ばかりは実際に目で見て、触わって、空間を体感することが自分の未来の生活を想像する上で欠かせない。

「無印良品のリノベーション」を手がけるMUJI HOUSEが50~60代をメインターゲットにした新たなリノベーション商品「MUJI INFILL FLAT」を発表し、その新製品を体感できる新しいショールーム「無印良品のリノベーション銀座店」を8月にオープンした。

ショールームは銀座駅から徒歩わずか1分、無印良品銀座店からも徒歩5分という立地。リノベーションを検討する人々が、実際の暮らしを想像しながら空間を体験できる新しいスポットとなっている。

市場が求める中古物件+リノベーションという選択肢

「新築マンションの価格高騰が昨今話題になっている」と語るのは、MUJI HOUSEリノベーション事業本部 本部長豊田輝人さんだ。さまざまなメディアでも取りざたされているが、首都圏の新築マンション平均平米単価は、2020年の93万円から2025年6月には136万円まで上昇。実に約1.5倍の値上がりを見せている。

「70平米換算ですと、2020年は6,510万円だったところが、2025年7月で9,520万円となっており、5年余りで3,000万円ほど値上がりしています」

一方で同様の間取りの中古マンションの場合は5,880万円と、その価格差は実に3,600万円となる。この現実を前に、多くの人が中古マンションを購入し、自分たちの思うリノベーションを行うという選択肢に注目している。これに呼応するように住宅再生関連市場は2023年の10兆円から、2030年には12.7兆円まで成長すると予測されているという。

新築マンションの高騰を受けて、中古マンションのニーズは高まりを見せている。

顧客層の変化が導いた新商品『MUJI INFILL FLAT』

MUJI HOUSEでは2015年から30~40代向けの「MUJI INFILL 0」を販売してきた。当初は1店舗からスタートしたが、その人気を受けて、今回オープンした銀座を含めて、青山、有明、神奈川、大阪に拠点を置き、施工エリアも1都3県、大阪と兵庫の一部地域へと広がっている。

ところが近年、顧客層に大きな変化が現れたという。

「2024年の契約数は2021年比で220%増加しました。その中でも契約者のうち、50歳代以上の割合が拡大し、220%増となっています。さらに平均工事金額も120%上昇しています。50代以上の、設えにこだわる人が増えていることが『MUJI INFILL FLAT』の開発のきっかけとなりました」(豊田さん)

「無印良品のリノベーション」の事業責任者であるリノベーション事業本部 本部長、豊田 輝人さん

生活空間からノイズを排除し背景に徹する空間づくり

「『MUJI INFILL FLAT』の特徴は、素材や空間ではなく、あくまでも“お客様のライフスタイル”が主役です」という豊田さんの言葉に思想が凝縮されている。

暮らしに変化の多い30代と、少しずつ暮らしが落ち着きはじめる50代では、そもそも暮らしに求める本質が変わってくる。

「MUJI INFILL FLAT」では「静寂性」を重視したという。静寂性とは、生活空間からノイズを徹底的に排除した状態を指す。目指しているのは「生活空間のノイズを抑え、背景づくりに徹する」こと。この実現により、住む人の好きなアート、グリーン、ファニチャーなどが際立つ空間を目指したと同事業本部 設計施工部 部長萬田浩太郎さんは具体的なアプローチを説明する。

生活空間からいかにノイズをなくしていくか。そのアプローチのひとつが「暮らしを引き立てる壁」をつくること。マンションのリノベーションでは制約が多く、1枚の大きな“なんでもない壁”をつくることは実は難しい。

「生活にはさまざまなモノがあり、色があり、凹凸があります。それによって背景が雑然としてしまいます。そこでわれわれは空間に1枚の大きな壁をつくることを考えていました。その壁が暮らしを引き立てる背景になっていく。ですから『MUJI INFILL FLAT』では、最初に壁をどうつくるのかを考え、ここを丁寧に設計することを主眼に置いています」と今回の新商品「MUJI INFILL FLAT」のデザインを担当した萬田さんは説明する。

「無印良品のリノベーション」の設計施工責任者 であるリノベーション事業本部 設計施工部 部長、萬田 浩太郎さん。
壁を大きなキャンバスと見立てることで、絵、写真、観葉植物など、自分の好きなものや大切にしているものが際立つ。

もうひとつが「隠す収納の徹底」だ。「生活感の代表選手のような家電類を隠すことで、より丁寧な暮らしが遅れるのではないかと考えました」と萬田さん。冷蔵庫や洗濯機といった生活感の代表的なものを隠すことで、ノイズを軽減。収納の扉も凹凸をなくし、壁のような存在に仕上げている。

冷蔵庫などの家電や食材といった生活を連想させるモノも大型の扉に隠す。

扉や壁に採用される部材はもちろん、壁や床材などの色選びや塗装方法にも心を砕く。床と壁の間にある巾木もなくした。照明も間接照明とし、色味を統一することで文字通り「フラット」な仕上がりを実現している。

ライトや換気扇も埋め込み式とすることで、壁面のみならず、天井面もフラット。
シンク、コンロ下はすべて収納スペース。

中古物件における心配を払拭すべく、リノベーション対象物件は新耐震基準のみを対象とする。また快適な温熱環境とするため、新築基準を超えるZEH水準を備えたリノベーションを実施。空調の行き届くひとつながりの空間により、快適な室内環境を提供する。

価格は66平米で1,562万円(税込)。従来の「MUJI INFILL 0」より300万円ほどアップするが、「一般的なフルリノベーションにかかるコストの中央価格帯」に設定し、性能面を含めた商品性の高さで差別化を図る。コスト面では「素材をできる限り限定し、色を限定することで、メーカーと協力してコストを下げる工夫をしている」と豊田さん。家具は価格に含まれないが、もちろん無印良品の製品との親和性は高く、インテリアアドバイザーによるコーディネートサービスを提供している。

50~60代向けの静寂性を重視した空間を体感

銀座店のモデルルームは中央にキッチンを組み込んだ収納を配置したプラン。67平米の空間で実際の暮らしを体験できるようになっている。

店舗では自宅のリノベーション、物件を購入してからのリノベーションのどちらにも対応。セミナーや個別相談会を随時実施し、無印良品銀座店とも連携して情報発信拠点としての役割を担う。

今後の展開について豊田氏は明確な目標を掲げる。「3年間で『MUJI FLAT 0』と『MUJI INFILL FLAT』の契約数を2倍に増やすことを目標に置いています。とくに『MUJI INFILL FLAT』の契約割合は約4割を目指します」

子育てや仕事などで暮らしが変化しやすい30~40代向けの可変性を重視した「MUJI FLAT 0」と、暮らしが落ち着き始める50~60代向けの静寂性を重視した「MUJI INFILL FLAT」の2本柱で市場のニーズに応える。

リビングと寝室を緩やかに仕切るのがキッチンの背面にあたる収納だ。
クローゼットや本棚も隠す収納により、フラットな設えとなっている。

本当に実現したい理想の暮らしのために、実際に空間を体験し、専門家と相談できるのは嬉しい限り。銀座という立地で、リノベーションという選択肢を身近に感じられる新しいスポットとして注目だ。

無印良品のリノベーション 銀座店

営業時間 10:00~18:00(定休日/水曜日)
東京都中央区銀座5-6-7 SANWAすずらんBldg.4階

取材・文/小泉庸子 撮影/杉原賢紀(小学館)

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