
ボードカルチャー生まれのブランド
アメリカ・ユタ州で誕生したSkullcandyは、スノーボードやスケートなどのボードカルチャーから生まれたオーディオブランドである。音楽をただ聴く道具ではなく、ライフスタイルやファッションと一体化した“楽しむための音”を提案し続けてきた。ブランドの姿勢は、楽しむこと、リスクを恐れないこと、ユニークであること。その哲学はヘッドホンやイヤホンのデザインやコラボレーションに反映され、ユーザーに「自分らしさ」を表現する手段を与えている。
Boseとのコラボから生まれたSkullcandy「Method 360 ANC」
そんなSkullcandyが2025年に発表したのが、新世代イヤホン「Skullcandy 360 ANC」である。最大の特徴は、Boseとのパートナーシップによるサウンドチューニング。力強い低音とクリアな中高音域を両立し、調整可能なアクティブノイズキャンセリング機能を備える。さらにBluetooth5.3に対応し、低遅延かつ自然なサウンド体験を実現。また、最新規格LE Audioもサポートして高音質で省電力、安定した接続性を約束している。バッテリーは最大40時間駆動し、急速充電にも対応する。カラビナ付きケースや5色展開のデザインも魅力で、音質とファッション性を両立した1台に仕上がった。価格は1万9990円。プレミアムサウンドを、より多くの人に届けるというSkullcandyの挑戦がここに結実している。
低音を基調にした厚みのあるサウンド
BoseもScullcandyも低音の量感にこだわったメーカーだが、「Method 360 ANC」の音質はどうだろう。まず期待を裏切らない低音の量感が楽しめ、高音はScullcandyらしくキレがよく、スピード感のある音だ。この明るさをキープしたまま中音につながっている。AACコーデックで聴くと、全体的に解像度は甘くなるが、中低域の迫力がそれをカバーしてくれる。もともと繊細で高解像度な音を追求する人は、このモデルを選ばないと思うので問題ないだろう。低音のノリを重視する楽曲なら何でも合う。また、アクション映画にも最適だ。音のバランスはアプリのEQである程度変更できる。
写真・文/ゴン川野