
物価は高騰するのに賃金は上がらない今の時代。先行きの見えない不安感も手伝って資産運用への関心が高まっているが、では実際のところ、株式投資に取り組んでいる人はここ数年でどれくらい増えているのだろうか?
オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」はこのほど、全国20代~70代の1万人を対象に「株式投資への取り組み」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
株式投資に取り組んでいる人は約3割
インターネットのアンケート調査を活用して、全国の1万人(20~70代)に対して「あなたは株式投資に取り組んでいますか?」という質問をしたところ、「はい」と回答した人は、47都道府県の平均で28.0%となった。
株の学校ドットコムでは、同様のアンケート調査を2023年から毎年実施しているが、株式投資に取り組んでいると回答する人の割合は年々増加している。昨年から今年にかけては、+1.3ポイントの上昇となった。
「億り人」は株をやっている人が3倍以上
「金融資産」についても調査を行った。現金・預貯金や株式・債券・投資信託・貯蓄型保険などの金融資産を現在いくら保有しているか選択式で尋ねたところ、株式投資に取り組んでいる⼈と、株式投資に取り組んでいない⼈で明確な違いが出た。
金融資産の総額が「1億円以上」と回答した人の割合は、株式投資に取り組んでいない人では2.5%だったが、株式投資に取り組んでいる人では8.5%になった。その差は3倍以上だ。
「1000万円以上」で見ても、株式投資に取り組んでいない人では17.3%なのに対して、株式投資に取り組んでいる人では45.3%と約半数近くにまで増加する。
また、株式投資に取り組んでいない人では7割以上の人が金融資産「500万円未満」だが、株式投資に取り組んでいる人では約4割を下回っている。
全体的に、株式投資に取り組んでいる人のほうが、株式投資に取り組んでいない人よりも多くの金融資産を保有していることがわかる。
株式投資に取り組まない理由は「お金」だけではない
株式投資に取り組んでいないと回答した人に、「株式投資をやらない主な理由」について選択肢をあげて質問した。
その結果、最も回答が多かったのは「投資する資金がない」(40.0%)で、次いで、「知識がない」が31.5%、「損をするのが怖い」が21.3%となり、これら上位3つの回答で全体の9割を占めた。
<調査概要>
調査対象:全国の20代~70代の男女
調査人数:10,000人(男性4,980人、女性5,020人)
調査期間:2025年7月26日~28日
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社トレジャープロモート
出典元:株の学校ドットコム
構成/こじへい