AIの画像生成で理想の一枚を作るには、プロンプトの工夫が欠かせない。本記事では画像生成プロンプトの例や注意点など、AIを使いこなすためのコツを解説する。
目次
AIの画像生成が身近なものになる一方、「思ったような画像が出てこない」「イメージ通りの画像を生成させるのは難しい」という声も多い。その原因の多くは、AIに与える指示文『プロンプト』にある。画像生成に関わらず、AIによる生成結果はプロンプトによってクオリティーが左右されるため、いかに明確に指示を出せるかが重要だ。
この記事では、AIを活用した画像生成で実践できるプロンプトの例文を紹介する。ビジネスパーソンはもちろん、趣味で楽しみたい人にとっても役立つ内容なので、ぜひ参考にしてAIを使いこなしてほしい。
画像生成のプロンプト例文
画像生成のプロンプトを活用すれば、誰でもクオリティーの高い画像を生成できる。まずは、人物画、風景画、抽象画、ロゴデザインの4ジャンルに分けて、実践的なプロンプト例を紹介する。
■人物・表情のプロンプト例
人物を描く場合は、次のような要素を細かく指定しよう。
・性別
・年齢
・表情
・服装
・ポーズ
単に「女性」と指示するだけでは、AIは多様な解釈をしてしまう。そこで、細部まで指定することで理想に近付けていく。また、「明るい印象」「ビジネス向け」など、全体の雰囲気の希望や用途を追加すれば、狙ったイメージを細かく反映できる。
プロンプト例
次の条件をもとに人物画を生成してください。
20代の女性、楽しそうに笑っている様子、ベージュのセーター、カフェで対面に座っている構図、手にはコーヒーカップを持っている

■風景画のプロンプト例
風景画は、何をテーマにしたものかに加えて季節や時間帯、天候などに着目すると良い。具体性と雰囲気の両方をプロンプトに織り込むのがコツだ。
プロンプト例
次の条件をもとに風景画を生成してください。
よく晴れた昼の夏の海辺、波が砂浜に寄せている様子、左に砂浜、右に海、砂浜の奥には緑が見える構図

■抽象画のプロンプト例
抽象画のプロンプトでは、色や形状、テーマなどを明示するのが有効だ。具体的な色彩や雰囲気を端的に伝えることで、AIは抽象的な表現もかたちにしてくれる。
プロンプト例
次の条件をもとに画像を生成してください。
青と銀色を基調とした奥行きを感じさせる抽象画、異空間やSFをイメージ

■ロゴデザインのプロンプト例
ロゴ生成は、描きたいブランド名の他、イメージカラーやモチーフ、雰囲気などを指定する。商用利用を前提とする場合は、狙いや方向性を明確に伝えよう。AIのアイデアをベースにしながらも、人の手で微調整することで完成度の高いロゴを生み出せる。
プロンプト例
ロゴデザインを生成してください。
カフェ「AI CAFE」のロゴ、丸みがありシンプルなデザイン、ベージュと白を基調とした落ち着いた雰囲気

画像生成のプロンプト作成のコツ
自分のイメージに近い画像をAIに生成してもらうためには、コツを押さえたプロンプトを作成することが重要だ。単純に単語を並べるだけでなく、AIが理解しやすい順番や表現を意識するだけで、生成結果は大きく変わる。
ここからは、画像生成のプロンプト作成のコツを確認していこう。
■イメージを具体的にする
プロンプトが曖昧であると、生成結果も曖昧になりがちだ。例えば、「明るい雰囲気」や「かわいい犬」など、捉える側の感覚でイメージが異なるような表現では、自分が思った通りの画像は生成されにくい。
「白いロングコートチワワがおすわりをしている」と詳細な指示を与えることでAIの理解が深まり、イメージを再現しやすくなる。対象物や場所、動作など、生成したい画像に必要な要素をなるべく具体的に伝えることが、画像生成プロンプトの基本だ。
■優先順位をつける
プロンプトは、先に提示したワードの優先度が高くなる傾向にある。メインにしたい対象は冒頭で指定し、装飾的な情報は後半に置くと、意図が正しく反映されやすい。例えば人物画の場合「人物の特徴 → 動作 → 背景 → 光や質感」の順で構成すると、よりイメージに近い仕上がりになるだろう。
■不要な要素をあらかじめ伝える
不要なものを排除する「ネガティブプロンプト」を活用すると、効率が上がる。「背景に人物は含めない」「人物に影をつけない」などと指示すれば、余計な要素を生成せずに済む。試行錯誤を減らすためにも活用してみよう。
また、ネガティブプロンプトとして「低クオリティー」と指定すると、低品質な要素は避けるべきだと判断されるため、高品質な画像が生成される傾向にある。他にも「アニメタッチ」「不自然な動き」など、失敗要素をあらかじめ挙げておくことで、欲しいスタイルに近付ける。
■スタイルや質感を指定する
画像の仕上がりの雰囲気は、プロンプトで大きく変えられる。「手書き風」や「水彩画風」、一時期話題になった「ジブリ風」など、画像のタッチをプロンプトに追加すると、想像に近い仕上がりになる。特にプレゼン資料やSNS投稿用など、同じものでも与える印象を変えたい場合には、目的に合わせた質感を指定するのが有効だ。
画像生成のプロンプトはなぜ重要?
AIによる画像生成はまるで魔法のように見えるが、実際は指示された言葉をもとに確率的に結果を生成する仕組みであり、論理的なものだ。そのため、指示された言葉、つまりプロンプトが重要なカギとなる。
ここでは、プロンプトが重要な理由について整理する。
■AIが理解しやすくなる
AIは人間のように感覚的に理解するわけではなく、与えられた指示を論理的に解釈して画像を作りあげる。そのため、「きれいな風景」など、イメージできるものが多岐に渡るような曖昧な指示だと解釈がぶれてしまい、狙いが伝わらないケースも多い。明確なプロンプトであれば、AIが「どのような場所」「どんな構図」「色や質感」などの条件を理解しやすくなり、精度の高いアウトプットにつながる。
■イメージの再現度が上がる
描きたいものの詳細や構図、質感などプロンプトで細かく伝えることで、頭の中のイメージを忠実に再現できる。プロンプトのクオリティーがそのまま生成結果として出るので、具体的で精度の高いプロンプトを作成することがイメージの再現性向上のポイントだ。
■無駄な生成を減らせる
思った通りの画像が生成できずに試行錯誤を繰り返すと、時間もコストも浪費してしまう。正確な指示を与えれば数十秒で画像が生成できるのに、使いこなせなければ骨折り損だ。プロンプトを工夫すれば、不要な画像を生成する回数を減らし、効率的に理想の一枚に近付けられる。
ChatGPT・CopilotなどAIによる画像生成の注意点

AIによる画像生成は便利で、ビジネスにおいても頼もしい味方になるが、利用に関して注意すべき点もある。
最後に、画像生成AIをビジネスやSNSで活用する際の注意点をまとめる。
■商用利用の可否を確認する
生成画像の利用範囲は、AIサービスごとに規約が異なる。商用サイトや広告、パッケージなどビジネスで使う際には、画像が商用利用可能かを必ず確認しよう。
ちなみにChatGPTの場合、生成した画像はユーザーが権利を所有し、印刷、販売、商品化など商用利用も可能とOpenAIの規約に明記されている(執筆時点。利用時は最新情報を確認ください)。
Copilot、Gemini、Perplexityなど、その他の生成AIの場合は契約プランによって可否が異なったり、商用利用については明記されていなかったりするため、自分のプランや規約内容の確認が必要。規約違反にあたると大きな問題に発展してしまう場合もあるため、AIで生成した画像を商用利用したい際には慎重に確認しよう。
■著作権への配慮を意識する
AIによる画像生成の問題点に、著作権に関するリスクがある。AIの解釈次第で、意図せず有名なキャラクターや著名人などに酷似したデザインが出力されてしまうこともあるだろう。著作権侵害を回避するために、既存キャラクターや著名人、商標を想起させる内容は避け、オリジナル性の高い表現を心がける必要がある。安心して利用するためには、自分の発想やイメージを中心にしたプロンプトを作ることが大切だ。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部







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