(2)誰も買わないときにこそ動く
リーマンショックが起きたときは、投資に対してよい反応をする人が少なかったです。
そのなかでも、余裕資金で投資を始めた方もいます。そのような方は、トヨタ自動車(7203)が500円を割っているような状況で買ったのですが、今では2,900円弱と6倍近くになりました。そのときは、今でこそ抽選にまでなるIPO、POも人気がありませんでした。
2009年にIPOがあったヤーマンは、3,700円で売り出されましたが、その当時株式市場が低迷しており、販売に苦労しました。しかしながら、今では世界に美容機器を販売するまで成長し、現在808円となっています。
この価格は、20分割後の株価であるため分割前の基準だと16,160円の約4倍になったということです。
さらに、保有資産が大きく下げた方で、それでも保有している下がった株式と同じ株式を買った方もいます。保有資産が下がっているだけで、もう何も投資したくなくなると思いますが、同じ株式を追加資金を出して買うのは、実際にはなかなかできません。
このように、誰も買わない時に買った方は、今では大きく資産を増やしています。
(3)わからない商品には手を出さない
証券会社には様々な商品があり、デリバティブを内包したもの、為替の仕組みを使ったものなど仕組みが難解なものがあります。いくら説明しても、その仕組み自体が難しく、理解できないこともあります。その内容をきちんと理解したうえで買われている方は、資産を増やしていました。
また、知らない商品でも、一度は話を聞いて、理解しようとしている方も資産を増やしていました。知らないから話も聞かないということではなく、一度聞いて、投資するかしないかを決めるのです。
さらに、仕組みを理解するだけでなく、自分でもその商品や株式であるなら会社を調べている方は、納得した上で保有いるため、どんなに下がっても上がっても、信じて長期保有し続けていました。その保有している株式のファンになっているのだと思います。
資産を築いた人は、派手なテクニックではなく「シンプルな習慣」を守っていました。
✔ 頻繁に売買しない
✔ みんなが手を引くときに投資する
✔ 理解できるものだけを買う
この3つを意識することが、資産形成の第一歩になるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
(参考)
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
文/大堀貴子
個人投資家800人に聞いた「興味のある株取引」、インデックス投資は若者に人気でもシニアには不人気
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