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残暑の今こそ要注意!腰痛リスクが高まる意外な原因と今日からできる対策

2025.09.02

厚生労働省の「令和4年 国民生活基礎調査」によると、日本人が自覚する不調のトップは腰痛。この症状に悩む人は、およそ3千万人に及ぶとみられ、まさに国民病といえる。

特に残暑厳しい今の時期、腰痛持ちは増える傾向にあるという。その理由と対策について、大阪梅田整形外科クリニックの喜多保文院長にお話をうかがった。

腰痛の大半は座りっぱなしの生活が原因

――そもそも、こんなに多くの人が、慢性的な腰痛に悩んでいるのはなぜでしょうか?

慢性腰痛は、日頃の生活習慣から起こるものが大多数です。重いものを持ち上げようとして腰を痛めるといった症例は、全体の1割程度にすぎません。

その生活習慣ですが、なかでも、毎日のように長時間座っているのが原因であることが多いです。

これは、座りっぱなしでいることで血流が悪くなり、さらに体幹の筋力が低下することが大きいです。負担がかかった腰の筋肉はこわばり、痛みが発生します。

座る以外の動きを適宜行う

――となりますと、慢性腰痛を自力で改善するには、座りっぱなしの生活を避ければよいわけでしょうか?

そうなりますが、現代人にとって座らない生活は難しいと思います。そこで、適宜立ったり、横になったり、座る以外の活動を意識してするようにします。

特に、コルセットをつけた状態でもできる動きは、全部やることをすすめています。ただ、つけていればラクだからと、1日24時間つけっぱなしはいけません。

いかに早くコルセットを外せるかが、治療の鍵になりますし。

簡単な「腰痛体操」で痛みを改善

――先生は、腰痛体操をすすめていますね。どのような体操でしょうか?

はい、自宅にいながら簡単にできる体操がいくつかあります。ストレッチとトレーニングに分かれるのですが、今回は一つずつ紹介します。

ストレッチは、「ひねりストレッチ」というのがあります。椅子に腰掛けて、背筋を伸ばし、後ろを振り返るように、ゆっくりと腰をひねります。ひねったところで、深呼吸しながら30秒キープ。息を吐きながら、ゆっくり戻ります。反対側も同様に行います。

ただし、下肢 のしびれや痛みを伴う症状がある方は、ひねる動作により悪化してしまう可能性があるため、医師に確認の上行うのが良いでしょう。 

ひねりストレッチ

トレーニングは、ドローイン。立ったまま両手をお腹に当て、5秒かけて息を吸いながらお腹を膨らませす。そのあと、7秒で息を吐きながらお腹をへこませます。このサイクルを5回繰り返します。途中で呼吸は止めないように注意してください。

ドローイン

夏は血流ドロドロになりやすい

――今回のメインテーマとなりますが、暑さが続く夏は、とりわけ腰痛になる人が増えるというのは、なぜでしょうか?

1つには、暑さで体の水分が失われて、脱水しやすいことが挙げられます。いわゆる、サラサラの血液がドロドロに近づいて、血液循環が悪くなるとともに、筋肉の疲労物質がたまって代謝が悪くなります。それで、じわじわと腰が痛くなるのです。

それから、旅行先で過剰に冷房がきいていて、体が冷えるのも腰に良くないです。抹消の血管が収縮して血流が悪くなりますから。

半身浴で血流改善をはかる

――意外と血流との関係が大きいのですね。

はい。ですから、まずは水分をきちんと摂ることが大事です。よく、「喉が渇いてから飲む」という人がいますが、喉が渇いている時点で、かなり脱水が進んでいます。そうなる前に水分補給を行ってください。

それから入浴時は、熱すぎない湯に半身浴でつかるのが血流改善によく効きます。38度から39度がベストで、入っている時間は10分から15分が目安となります。

それからもう1つ、旅行の際は長時間車に乗る機会が増えますが、これが腰痛を招く原因になりえます。その場合は、ランバーサポートといった名称の座席専用のクッションがおすすめです。背中の汗ムレを防ぐ網状のものが、特にいいです。

車の座席専用クッションの一例

ストレスからくる腰痛は寝て治す

――9月に入っても暑い日が続き、夏バテのリスクはまだ続きます。これに関して、気をつけるべきことはありますか?

暑さは、自律神経にストレスをかけ、体の免疫力が下がりがちとなります。そうなると、痛みの閾値(いきち)が下がって、普通であれば痛くないレベルでも、痛いと感じる可能性が出てきます。

この場合重要なのは、夜はしっかり寝ていただくことです。適切な睡眠時間を確保することで、ストレスからくる腰痛はだいぶ緩和できるものです。

また、夏の慢性的な痛みには血流の改善がとても大事な要因として関わってきますので、漢方薬を取り入れることも有効です。

■お話を伺った方:喜多保文さん

大阪梅田整形外科クリニック院長。関西医科大学医学部を卒業後、整形外科医として大学病院や基幹病院での診療に従事。現在は、他院で改善が見られなかった難治性の腰痛に対しても、一人一人に合わせた治療を行い、多くの患者から高い評価を得ている。クリニックでは、体外式圧迫療法(下写真)と幹細胞培養上清点滴による血管再生医療を組み合わせた「ベッセルフロー」という治療など、独自性の高い治療も実施している。

クリック公式サイト:https://osaka-umeda-seikeigeka.com/

取材・文/鈴木拓也

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