近年、SNSは企業のマーケティング活動において欠かせないツールになっている。本記事ではAIを活用したSNS投稿に役立つプロンプトや、利用に関する注意点などを解説する。
目次
企業のマーケティング活動において、SNSの重要性は一層高まっている。しかし、業務上のSNS運用は、投稿内容の考案や文章作成、効果測定など多くの時間と労力がかかるのが実情だ。
ChatGPTをはじめとする生成AIを活用すれば、SNS運用の作業時間を削減し、担当者はより戦略的な業務に集中できるだろう。
本記事では、SNS投稿を効率化するプロンプトについて、具体的な例文とともに詳しく解説する。プラットフォーム別の特性に応じた指示のコツや利用時の注意点も紹介するので参考に取り組んでみてほしい。
【SNS投稿】プラットフォーム別のプロンプト例文
まずは、主要なSNSプラットフォームであるX(旧Twitter)とInstagramで使えるプロンプトの具体例を紹介しよう。
AIへの指示をテンプレート化しておけば、日々の投稿作成が格段にスムーズになるはずだ。ぜひ、自社の目的やターゲットに合わせて内容をカスタマイズし、有効活用してほしい。
■Xの投稿プロンプト例
Xはリアルタイム性と拡散力が特徴のプラットフォーム。Xの投稿は文字数制限があるので、プロンプトでは情報の簡潔さを意識させることが重要だ。複数のパターンを生成させ、その中から最適なものを選ぶアプローチが効果的。
ニュース速報やトレンド発信
リアルタイムで話題が動くXは、企業の最新ニュースや業界のトレンドをいち早く発信するのに適している。要点を絞り、コンパクトな情報伝達を意識したプロンプトを作成しよう。
プロンプト例
あなたはカフェチェーン「○○」のSNS担当です。秋限定『おいもラテ』発売の告知をするX投稿を3案、各110〜140字で、タグは3つまでに絞って書いてください。
商品情報:種子島産の安納芋使用
発売期間:2025年9月1日〜10月31日
サイズ展開:S・M・L
トーン:ややカジュアル
一言キャッチコピーの生成
短文投稿が主となるXでは、ユーザーの心をつかむキャッチーな一言も重要だ。画像や動画に添える短いフレーズが欲しいときにも有効。誇大表現や断定比較は避け、シンプルなアピールを心がけよう。
プロンプト例
次の商品に対して、X向けの一言キャッチコピーを5案出してください。各50〜70字で、タグは2~3つお願いします。
商品名:エアフライヤー○○
訴求ポイント:ノンフライ・時短
トーン:やわらかく
■Instagramの投稿プロンプト例
Instagramはビジュアルが主役のプラットフォームだ。そのため、印象的な画像や動画に加えて、その世界観を補完しユーザーの共感を呼ぶ文章が求められる。ブランドストーリーや商品の魅力を情緒的に伝える投稿に適しているといえるだろう。
ビジュアルと連動した文章の作成
投稿する写真や動画の内容をAIに伝えることで、そのビジュアルにマッチしたキャプションを生成させることができる。ChatGPTなど画像の読み込みが可能な生成AIの場合、投稿する写真をアップロードすると、より臨場感のある文章になる。
【プロンプト例】
あなたは、雑貨ブランド○○のSNS担当者です。新しく発売されるアロマディフューザーの紹介のため、添付した写真のInstagram投稿用キャプションを作成してください。
ターゲット:日々のストレスを癒やし、質の良い睡眠を求める20代~40代の女性
訴求ポイント:香りの段階調節が可能・インテリアに馴染む
トーン:穏やか・語りかけるように
文章量:2段落で250字程度。
キャプション+ハッシュタグの生成
投稿の発見性を高めるハッシュタグの生成も、AIの得意とする分野だ。関連性の高いキーワードを複数挙げてもらい、投稿内容に合わせてピックアップしよう。
【プロンプト例】
あなたはコーヒーのサブスクを提供する○○のSNS担当です。サービスの魅力を伝え、新規契約に誘導するためのInstagram投稿のキャプションとハッシュタグを10個作成してください。ハッシュタグは、コーヒーに加えてライフスタイルに関連するワードでお願いします。
サービス名:●●
サービス内容:世界中の個性豊かなコーヒーが毎月2種類届く
ターゲット:新しいコーヒー体験を求めている20代~40代のコーヒー好きの男女
トーン:知的かつコーヒーへのこだわりが感じられるトーン
文章量:300字程度
SNS投稿向けプロンプト作成の基本ルール
生成AIの能力を最大限に引き出すには、プロンプトの作り方が重要だ。ここでは、SNS投稿向けのプロンプト作成について、基本的なルールを解説する。
■役割・目的・条件を明確に伝える
プロンプトの冒頭で、AIに「どのような立場で(役割)」「何のために(目的)」「どのような内容で(条件)」SNS投稿用の文章を作成してほしいのかを明確に指示しよう。これによりAIの理解度が高まり、意図に沿ったアウトプットを生成しやすくなる。
例えば、「あなたはプロのSNSマーケターです(役割)。新商品の認知度を高めるために(目的)、30代女性に向けた投稿文を作成してください(条件)」のように、具体的な情報を与えることがクオリティー向上のカギだ。ターゲットとブランドの声を明確にするとAIのトーンやワードチョイスは一段と磨かれ、より狙いに基づいた文章の生成が可能になる。
■プラットフォームの特性に合わせた指示を与える
各SNSには、独自の文化やフォーマットがありユーザー層にも違いがある。プロンプトには、投稿するプラットフォームの特性を具体的に含めることが不可欠だ。
例えば、Xであれば「140字以内」「速報性を重視」「ハッシュタグは3つまで」といった指示が効果的。Instagramであれば「絵文字を効果的に使用」「ビジュアルの魅力を引き立てる表現」などを要求すると良いだろう。これらの指示を明文化することで各プラットフォームに最適化された投稿文が生成され、それぞれのユーザーに刺さる情報の発信が可能になる。
■ハッシュタグや絵文字の自動生成を組み込む
SNS投稿において、ハッシュタグは投稿の可視性を高め、絵文字は文章の表現力を豊かにする重要な要素だ。しかし、いくつもハッシュタグを考えたり、ターゲット層とギャップのある構文になっていないか気を配ったりと、意外と労力がいる作業でもある。これらもプロンプトに組み込んでAIに自動生成させると効率的だ。
文章に関する指示に加えて「投稿内容に関連するハッシュタグを10個提案してください」「文章の雰囲気に合わせて、絵文字を3つほど文中に配置してください」といった内容を追加するだけで、投稿作成にかかる手間を削減できる。
AIは膨大なデータを基に最適な回答を生成するため、自分では思いつかなかった効果的なハッシュタグや、ターゲット層にマッチする絵文字を含めた文章を提案してくれるはずだ。
ChatGPTなどの生成AIでSNS運用をする際の注意点
生成AIはSNS運用を効率化する強力な味方になるが、気を付けるべき点もいくつかある。ここからは、SNS運用に生成AIを利用する際の注意点について解説する。
■情報の正確性をチェックする
AIは誤った情報を、さも事実であるかのように生成することがある(ハルシネーション)。特に、商品スペックやイベントの日時、統計データなど数値を含む情報を扱う際は、細心の注意が必要だ。誤った情報を発信してしまうと企業の信頼を大きく損なうことになりかねないため、生成された内容は必ず人間がファクトチェックを行うことが大切だ。
■炎上防止のため表現を調整する
AIは社会的なニュアンスや文化的な背景、人の心情などに関する理解が不十分な場合がある。意図せず差別的、攻撃的、あるいは配慮に欠ける表現を生成してしまうリスクはゼロではない。そのため、生成された文章は複数の目でチェックし、さまざまな視点から慎重に確認することが望ましい。読者に不快感を与える可能性がないか、誤解を招く余地がないかを丁寧に見直し、表現の調整を行おう。
■自社のブランドのトーンを保つ
企業のSNSアカウントでは、自社ならではのトンマナをアピールすることも重要だ。それも含めた上でAIに指示を与えることも有効だが、最終的には人間の手で微調整を加えると、より「自社らしさ」が表現できる。
SNS投稿にAI(プロンプト)を活用するメリット

AIとプロンプトをSNS運用に導入することで、単なる業務効率化だけでなくさまざまなメリットが期待できる。最後に、SNS投稿におけるプロンプト活用のメリットについて解説する。
■SNS投稿の作業効率アップ
最大のメリットとしては、やはり圧倒的な作業効率の向上が挙げられる。AIにプロンプトを与えることで、投稿テーマのリサーチやキャッチコピーの考案、文章作成、校正といった一連のプロセスにかかる時間を大幅に短縮できる。これにより、SNS担当者はフォロワーとのコミュニケーションや戦略立案など、より付加価値の高い業務に集中できる。
■投稿品質の安定化
SNS運用を複数人で担当している場合、担当者のスキルによって投稿の質にばらつきが生じかねない。しかし、AIを活用してプロンプトを共有すれば、誰が担当しても文章のトーンやブランドイメージを維持することが可能になり、投稿の品質が安定する。
■分析も行い改善サイクルを高速化
AIの活用は、投稿を作成するだけでなく、その後の評価と改善にも有効だ。例えば、過去のSNS投稿のエンゲージメントデータをAIに与えれば、ユーザー反応が良い投稿の傾向を分析できる。さらに、その分析結果をプロンプトに活かすことで、データに基づいた改善サイクルを高速で回せるようになる。これにより、SNSマーケティングの精度と効果を継続的に高められるだろう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部







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