小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

目の日焼けこそ危険!?5年前のサングラスを使っても効果が期待できない可能性

2025.09.06

紫外線対策として日焼け止め対策をしている人は多いだろう。しかし、目の日焼け対策となると無頓着な人も多いのではないだろうか。

紫外線は目にも影響を与えるため、対策をしないと、さまざまな病気になるリスクを高めている。いったいどういう病気に繋がりかねないのか、そして正しいサングラスの選び方や使い方について、二本松眼科病院副院長の平松類先生に話を聞いた。

目は、外にむき出しになっている臓器だといえる。つまり、対策をしないと体にとって大事な臓器が、紫外線という攻撃を受け続けているわけだ。この紫外線攻撃は目にどのような影響を与えるのだろうか。

紫外線が目に与える悪影響とは?

「まずは紫外線を多く浴びた当日~翌日に発症する角膜炎です。紫外線によって目の表面に傷がつくことで、目が充血したり、痛みが発生したり、たくさん涙が出たりという症状が出ます。夏のプールや、バーベキューなどで紫外線を目に強く浴びたというシチュエーションが典型的なケースです」

急に症状が出る病気とは別に、紫外線のダメージが数年~数十年かけて蓄積することで発症に繋がる病気もあるという。

「代表的な病気は白内障です。目のレンズが白くなってしまう病気で、年齢とともに発症するイメージがあると思います。実は年を取るというのは、紫外線を浴びる年数が積み重なった結果です。浴びる紫外線量が多いと、早く発症する確率が高まります。50代で50%の人が白内障を発症すると言われますが、それよりも早く症状が出てしまいかねない」

白内障は誰にでも起こりうる病気で、80歳以上ではほぼ100%の人が症状を訴えるというが、発症時期を早めないためにも、紫外線対策は意識したい。

「ほかに、白目が黒目に入り込んでくる状態の、翼状片という病気になることも。異物感や視力低下を起こします。これは、外的要因により表面に傷ができ、目が治そうとした結果、このような病気に繋がってしまいます。また、黄斑変性症という、目の中心の視力が下がってしまう病気も紫外線が影響します。紫外線によって目の奥の黄斑というところが焼けてしまうからです」

目を守るためのサングラスの選び方とは?

視力の低下というのは、生活の質を大きく下げてしまう。健康な目でいるために、今日から目を守る方法を実践してほしい。では、目を守るためにどうすればよいのだろうか。

■レンズの大きさは関係ない?

「目にとって紫外線カット効果が最もあるのがサングラスです。選ぶときはUVカット率99%以上となっているものが理想的です。色は全く関係なく、黒くても透明でもかまいません。太陽光が強いときに紫外線が強いと言われるので、多くの人はあの強い光が紫外線だと思いがちです。しかし、紫外線は目に見えないものなので、紫外線を防ぐという意味では、カット率とレンズの透明度は関係ありません」

レンズの大きさは、大きい方がカットできる範囲が大きいという側面はあるものの、そこまで大きな影響はないという。なにより大事なのは、やはりカット率だ。

■UVカット率に注目!

「眼鏡屋などで購入するものはカット率が高いものが多いと思います。しかし、雑貨系のお店で売っているものは60%などと表示されている物もあるので注意が必要です。また、UVカット効果はどの商品でも半永久的だというわけではありません」

UVカットというのは、その「物」に加工をしている。UVカット機能をうたう洋服や日傘なども、数年経てば買い替えるようにという風に言われるが、サングラスも同様だ。

「眼鏡屋で購入するようなサングラスであれば、比較的UV効果が長持ちするものがあります。それこそ5年以上持つようなものもあるでしょうし、買い替え不要な物も。購入するときに、どれくらいで買い替えた方がいいですか?と聞いてみてください。しかし雑貨屋などで購入するものは、性能が低いものもあり、コーティング加工が剝がれてくるなどの影響でUVカット率が落ちてきます。1~2年で買い替えた方がいいものもあるでしょう。それこそヴィンテージ物のサングラスなどはおしゃれかもしれませんが、紫外線カットの効果はかなり薄いと思ってください」

自分が持っているサングラスの有効期限を意識して使わないと、期待している効果が得られないということだ。そして、サングラスは陽射しが強い日だけかけていれば、紫外線対策として問題ないというわけではないそうだ。

■実はサングラスは一年中必要?

「できれば一年中サングラスを着用する意識をもってほしいですね。曇りでも十分紫外線はあります。曇りだから、秋だから、冬だからといって使用をやめるのは目にとっていい選択ではありません。最近ではUVカットコンタクトなども売られています。ご自身の生活スタイルに合わせて、紫外線対策を意識してほしい」

実は白目も肌と同じように日焼けをするという。年齢とともに白目が茶色くくすんでくるのは紫外線の影響だ。健康的で若々しい目でいるためにも、そして目の健康を守るためにも紫外線対策を1年中意識しよう。

【平松類先生プロフィール】
二本松眼科病院副院長。眼科専門医。患者とのコミュニケーションを重視した診療を行っており、海外および全国から患者さんが集まる。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などメディア出演や講演活動も活発に行う。「自分でできる人生が変わる緑内障の新常識」など著書も多く、著書累計60万部以上。目の健康情報を発信するYouTubeチャンネル「眼科医平松類」は登録者30万人を超える。

文/田村菜津季

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年7月16日(水) 発売

DIME最新号は、誕生45周年のガンプラを大特集!歴史を振り返り、ガンプラが今後どのように進化していくのかを総力取材。プラモデル制作に役立つ〝赤い〟USBリューターの特別付録付き!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。