Adobe FireflyとAdobe ExpressがGoogle Gemini 2.5 Flash Imageに対応、多彩なフォーマットに適した画像生成が可能に
2025.08.30
アドビは米国時間の2025年8月26日、Googleの画像生成AIモデル「Gemini 2.5 Flash Image」が、「Adobe Firefly」と「Adobe Express」でも利用が可能になったことを発表した。
クリエイターがアイデアを形にする選択肢がこれまで以上に拡大
これは同社が進める「マルチモデルでのクリエイティブ力」の拡張における最新の一歩であり、同社は「クリエイターがアイデアを形にする際の選択肢がこれまで以上に広がります」と説明している。
その実用例として、以下の項目が挙げられている。
・ソーシャルクリエイター
Adobe Firefly上でGemini 2.5 Flash Imageを活用して、一貫したスタイルのグラフィックシリーズを制作し、それらをシームレスにAdobe Expressに取り込むことで、アニメーションの追加やサイズ変更、プロンプトからのキャプション生成、各種ソーシャルチャネルへの配信までを簡単に行なうことができる。
・マーケターや自営業者
既存のキャンペーン素材をAdobe Expressに取り込み、Gemini 2.5 Flash Imageを使ってソーシャル投稿やチラシ、プレゼン資料、メール用グラフィックなど、さまざまなフォーマットに合わせてビジュアルを容易に生成・適応できる。背景の差し替えや任意の写真へのオブジェクト統合、ブランドに即したリアルなバリエーション生成も数分で実現可能だ。
・グラフィックデザイナー
Adobe Fireflyで製品コンセプトやキャラクターデザインのプロトタイプを迅速に作成できる。複数の方向性を検討したうえで、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorにシームレスに移行し、細部の仕上げを行なうこともできる。
現在、Adobe FireflyとAdobe Expressでは、画像、動画、ベクター、オーディオに対応した、安全に商用利用可能なAdobe Firefly生成AIモデルファミリーに加え、Google、 OpenAI、Black Forest Labs、Runway、Pika、Ideogram、Luma AI、Moonvalleyなどのパートナー生成AIモデルも利用できる。クリエイターは、用途に応じて最適なモデルをシームレスなワークフロー内で自由に選択が可能だ。
今回の発表に際して、アドビ 新GenAI事業部門 バイスプレジデント ハンナ エルサクル(Hannah Elsakr) 氏は、次のようにコメントしている。
「今回、GoogleのGemini 2.5 Flash ImageがAdobe FireflyとAdobe Expressに追加されたことで、業界最先端の生成AIモデルを活用しながら、さらに自由にアイデアを探求し、魅力的なコンテンツを簡単に作成できるようになりました。Creative Cloudアプリとのシームレスな統合により、アドビだけがインスピレーションから成果までの完全なクリエイティブワークフローを提供し、誰もが自由に試作し、細部までこだわり、作品を際立たせるコントロールを手にできます」
■Gemini 2.5 Flash Imageの利用について
Gemini 2.5 Flash Imageは、Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」モジュール、Adobe Fireflyボード(ベータ版)、そしてAdobe Expressで現在利用可能だ。
Adobe FireflyとAdobe Creative Cloud Proの有料プランユーザーは、9月1日まで期間限定でGemini 2.5 Flash ImageをAdobe Firefly上で無制限に使うことができる。
Adobe Fireflyの無料プランの新規ユーザーは、最大20回までGemini 2.5 Flash Imageで生成が可能となっている。
構成/清水眞希