
AIが特別なものから生活に身近なツールになりつつある昨今。イマドキの高校生たちは、この最新技術をどれくらい使いこなしているのだろうか?
MMD研究所はこのほど、予備調査では通信契約しているスマートフォン所有の15歳~18歳の高校生2,475人、本調査では大手3キャリアを契約している高校生600人を対象に「2025年高校生のスマホとAIの利用実態調査」を実施し、その結果を発表した。
高校生のスマートフォンでのAI利用は6割、利用頻度は週1回以上が6割、利用サービスの上位は「ChatGPT」「Gemini」「Grok」
通信契約しているスマートフォン所有の15歳~18歳の高校生2,475人を対象に、高校生の直近1年以内におけるスマートフォンでの生成AIサービス利用経験を聞いたところ、60.2%の高校生が「利用したことがある」と回答した。パソコンでの利用経験は27.2%だった。
次に、高校生の直近1年以内におけるスマートフォンでの生成AIサービスの利用経験があると回答した高校生1,490人を対象に、直近1年以内に利用した生成AIサービスを聞いたところ(複数回答可)、「ChatGPT」が81.9%と最も多く、次いで「Gemini」が28.3%、「Grok」が14.8%となった。
さらに、生成AIサービスの利用頻度を聞いたところ、「ほぼ毎日」が18.0%、「週に2回~3回程度」が22.7%、「週に1回程度」が21.1%と合わせて61.7%が週1回以上利用していることがわかった。
84.0%の高校生がAIを使い始めて「変化したことがある」と回答
スマートフォンまたはパソコンで生成AIサービスを利用したことがある高校生1,540人を対象に、生成AIサービス利用開始後における変化の有無を聞いたところ、84.0%の高校生が「変化したことがある」と回答した。
次に、生成AIサービスを利用したことで変化を感じたと回答した1,293人を対象に、生成AIサービスを使い始めて変化したことを聞いたところ(複数回答可)、「課題や宿題への取り組みがスムーズになった」が32.7%と最も多く、次いで「問題を一人で抱え込まず、気軽に相談するようになった」が27.6%、「分からないことを調べるとき、まず生成AIサービスに聞くようになった」が24.2%となった。
高校生のAI利用用途の上位は「宿題や課題の答えを調べるため」「趣味や遊びとして、AIと会話を楽しむため」「課題やテストの解説を受けるため」
スマートフォンまたはパソコンで生成AIサービスを利用したことがある高校生1,540人を対象に、生成AIサービスの利用用途を聞いたところ(複数回答可)、「宿題や課題の答えを調べるため」が34.2%と最も多く、次いで「趣味や遊びとして、生成AIサービスと会話を楽しむため」が32.9%、「課題やテストの解説を受けるため」が29.3%となった。
高校生が経験した直近半年における通信の繋がりやすさは78.0%
予備調査から大手3キャリアを契約している高校生600人(各n=200)を抽出し、直近半年間で経験した外出時のスマートフォンの通信について「繋がりやすかった、やや繋がりやすかった、やや繋がりにくかった、繋がりにくかった」の4段階で聞いた。「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合わせると78.0%、「やや繋がりにくかった」「繋がりにくかった」を合わせると22.0%となった。
次に、直近半年における通信速度および通信の安定性の満足度を「満足、やや満足、やや不満、不満」の4段階で聞いた。通信速度での「満足」「やや満足」を合わせると満足度が高かったのは、KDDIが89.0%と最も高く、次いでソフトバンクが88.5%、NTTドコモが77.5%となった。
さらに、通信の安定性での「満足」「やや満足」を合わせると満足度が高かったのは、ソフトバンクが88.5%と最も高く、次いでKDDIが86.5%、NTTドコモが78.5%となった。
高校生の直近半年の外出時における利用サービス「勉強・学習アプリ」「AI」「音楽アプリ」等のサービスカテゴリ、ソフトバンクが繋がりやすさ・満足度いずれもトップ
大手3キャリアを契約している高校生600人(各n=200)を対象に、直近半年の外出における利用サービス別通信の繋がりやすさを「繋がりやすかった、やや繋がりやすかった、やや繋がりにくかった、繋がりにくかった、分からない/そのサービスを利用していない」の5段階で聞いた。
各サービスでの「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合わせると繋がりやすい割合が多かったのは、「インターネットブラウザ」が66.7%と最も多く、次いで「SNS」が66.3%、「通話」が65.5%となった。通信会社別に見ると、全項目においてソフトバンクが1位となった。
続いて、直近半年の外出時における利用サービス別通信の満足度を「満足、やや満足、やや不満、不満、そのサービスを利用していない」の5段階で聞いた。
各サービスでの「満足」「やや満足」を合わせると満足度が高かったのは、「SNS」が71.3%と最も高く、次いで「インターネットブラウザ」が68.2%、「通話」が66.2%となった。通信会社別に見ると、全項目においてソフトバンクが1位となった。
高校生の直近半年における外出時のシーン別通信の繋がりやすさ「総合」のトップはソフトバンク
大手3キャリアを契約している高校生600人(各n=200)を対象に、外出している際の直近半年における通信の繋がりやすさについて「繋がりやすかった、やや繋がりやすかった、やや繋がりにくかった、繋がりにくかった、その場所に行っていない」の5段階で聞いた。
利用シーンでの「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合わせると繋がりやすい割合が多かったのは、「ショッピングモールや商店街」が63.2%と最も多く、次いで「学校」が60.0%、「カフェやファーストフード店」が59.7%となった。
これを通信会社別に見ると、「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合わせた繋がりやすかった割合が、総合/全体的を含む10項目中、ソフトバンクが9項目、KDDIが1項目で1位となった。
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合がある
<調査概要>
「2025年高校生のスマホとAIの利用実態調査」
調査期間:2025年7月25日~7月29日
有効回答:<予備調査>2,475人<本調査>600人
調査方法:インターネット調査
調査対象:<予備調査>通信契約しているスマートフォン所有の15歳~18歳の高校生<本調査>大手3キャリア
を契約している高校生
設問数 :<予備調査>14問<本調査>5問
出典元:MMD研究所
構成/こじへい