
近年、都市部を中心に住宅価格の高騰が続いており、特に駅近や好立地の新築マンションは、“手の届かない存在”となりつつある。
実際、2024年には東京23区内の新築マンションの平均価格が1億1,181万円と2年連続で1億円の大台を上回り、住宅購入はますます高嶺の花となっている。(不動産経済研究所調べ)
このような状況の中、共働きで世帯年収の高い“パワーカップル”は、新築・中古を問わず住宅を購入できる数少ない層として注目されている。経済的な余力があることから、住まい選びにおいて幅広い選択肢を持ち、自由度の高い意思決定が可能だ。
一方で、選択肢が多いからこそ、将来の資産価値やライフスタイルとの適合、エリア特性、教育環境など、さまざまな観点からより慎重な判断が求められるのも事実。
そこでグローバルベイスは、これらの背景を元に、パワーカップルが実際にどのような基準で住まい選びを進めているのか、また何を重視し、どのような価値観で住宅購入を検討しているのかを明らかにするべく、「パワーカップルの住まい選びに関する調査」を実施した。
パワーカップルが住宅購入時に重視したいポイントは「立地(周辺環境)」・「駅からの距離・価格」。「新築かどうか」は重視しない結果に!
東京都23区内に住む世帯年収1,400万円以上のパワーカップルの人に、「あなたは将来マイホームの購入をしたいと思いますか?既にマイホームを持っている人は住み替えたいと思いますか?」と訊いたところ、半数以上(56.0%)が「そう思う・ややそう思う」と回答した。
さらに、Q.1でマイホームを購入したいと回答した人に、「住宅を購入する際に、最も重視したいポイントを3つまでお選びください。」と訊いたところ、パワーカップルの第1位が「立地(周辺環境)」(56.5%)、第2位が「駅からの距離」(43.1%)、第3位が「価格」(38.2%)という結果に。
一方で、世帯年収600万円~1,000万円のミドル層は、第1位が「立地(周辺環境)」(57.2%)、第2位が「価格」(56.6%)、第3位が「駅からの距離」(35.5%)という結果になった。
パワーカップルとミドル層を比較すると、ミドル層のほうが価格を重視していることがわかる。また、パワーカップルが回答した「新築かどうか」は(10.0%)にとどまり、第11位(14項目中)であった。
この結果からもわかるように、「新築かどうか」にこだわる人はごくわずかであり、かつてのような“新築一強”の時代ではなくなりつつあると言えるだろう。
住宅購入における価値観は大きく変化しており、立地や利便性、コストパフォーマンスといった実用性を重視する傾向がより顕著になっているようだ。
パワーカップルが理想の物件が見つからない理由、上位は「価格が高い」「条件に合う物件が少ない」
パワーカップルに「理想の物件がなかなか見つからないと感じたことはありますか?」と訊いたところ、「そう思う」(29.0%)、「ややそう思う」(29.0%)の回答は合わせて58.0%になり、半数以上が理想の物件がなかなか見つからないと感じたことが判明。
また、理想の物件がなかなか見つからないと回答した人に、「理想の物件がなかなか見つからない理由は何だと思いますか?」と訊いたところ、上位は「価格が高い」「条件に合う物件が少ない」となった。
「価格が高い」と回答している人が、パワーカップルは61.3%、ミドル層は71.2%であり、パワーカップルのほうがミドル層より約10%少ない。
さらに、マイホームを所有する方を対象に「住宅選びにおいて、何ができていれば、より効率的に選べたと思いますか?」と訊いたところ、パワーカップル・ミドル層のいずれからも最も多かった回答は「希望条件を明確化しておくこと」であった。
次いで多かったのは「希望条件をパートナーと事前にすり合わせておくこと」で、いずれも住宅購入においての“事前準備”の重要性がうかがえる。
また、Q4の「理想の物件がなかなか見つからないと回答した方に伺います。理想の物件がなかなか見つからない理由は何だと思いますか?」に対して、パワーカップルは「条件に合う物件が少ない」(57.4%)が2位であったことから、パワーカップルは希望の条件を強く持って、住宅選びをしているようだ。
これらの結果から、住宅購入をスムーズかつ効率的に進めるためには、まずは自身の希望条件を整理し、パートナーと丁寧に共有・調整することが大切であると考えられる。
パワーカップルの6割以上がオーダーリノベーションマンションに住みたいと回答
パワーカップルに「あなたは住まいのこだわりを実現できる「オーダーリノベーションマンション」についてどう思いますか」と訊いたところ、約4人に1人が「とても住みたいと思う」と回答。
「やや住みたいと思う」を合わせると、半数以上(63.0%)が住みたいと回答している結果となった。
パワーカップルに不動産購入において、現実的に「購入したい」と思う住居を訊いたところ、「注文住宅(新築一戸建て)」が34.8%で1位、「新築マンション」が33.5%で2位と続き、3位に「建売住宅(新築一戸建て)」が26.8%という結果に。
不動産価格が高騰し、都内の新築マンションは1億円を超える中、新築に憧れる人も変わらず多いが、現実的には中古マンションのリノベーションを検討している人も多くなっていることが分かる。
Q7のあなたが現実的に「購入したい」と思う住居で「オーダーリノベーションマンション」を選んだパワーカップルに理由を訊いたところ、「せっかくの住まいだから内装にこだわりたいから」「間取りを自由にカスタマイズできる」など、自分好みに間取りや内装デザインを変えられるといった点に魅力を感じている声が多いことも判明。
一方で、ミドル層は「新築よりコストを抑えられるから」という点に魅力を感じている人が最も多く、中古マンションリノベーションに対して費用面にメリットを感じている結果となった。
オーダーリノベーションでは、「ライフステージの変化に合わせて間取りを自由にカスタマイズできる」、「壁や床など家づくりの段階から好みの内装デザインにすることができる」、「予算に合わせてこだわりたいポイントを追求できる」など自由なアレンジが可能。
それゆえ、ある程度余裕があり、住宅購入における選択の幅が広いパワーカップルに注目されている。
調査概要
調査期間:2025年6月26日
調査方法:ウェブアンケートを実施し、回答を分析
調査対象者:20~50代 男女 世帯年収600~1,000万円/1,400万円以上
地域:東京23区内
有効回答数:1,050名(パワーカップル400名/ミドル層650名)
※本記事では、「ニッセイ基礎研究所」におけるパワーカップルの定義が、「夫婦共に年収700万円以上の世帯」とされているため、世帯年収1,400万円以上の夫婦をパワーカップルとしている。
※グローバルベイス調べ
関連情報
https://www.globalbase.jp/myreno/
構成/Ara