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話し合いができない理由は?親と子の終活・葬儀に関するコミュニケーションの実態

2025.09.07

お盆休みで実家に帰省して親と会った人は多いと思うが、ある程度の年齢を超えると気になるのが「親世代」の葬儀やライフエンディングだ。お葬式やライフエンディングのトータルサポートを提供する燦ホールディングスは、全国の40代から50代の「子世代」300名と60代から70代の「親世代」300名を対象に、親世代と子世代の間で葬儀や終活に関する意識にどのようなギャップがあるかを調査して結果を発表した。

それによると自分の葬儀について約6割の親世代が子どもとの話し合いと望む一方で、葬儀の話をしたことがないと回答する子世代が約6割もいることがわかった。両世代ともにコミュニケーションの必要性を感じているにもかかわらず、会話ができていない現状が浮き彫りになったという。

親世代の約半数が葬儀の希望はあるが、子世代の6割以上が親と葬儀の話をしていない

<親世代>ご自身の「葬儀」について、希望や考えを持っていますか?
n=300

<親世代>葬儀について「希望がある」「イメージがある」と回答した方に伺います。その希望を、子どもに伝えていますか?
n=135

<親世代>「話したいがまだしていない」「話すつもりはない」と回答した方に伺います。理由を教えてください。
n=59※複数回答可

調査では、親世代の45.0%が自分の葬儀について何らかの希望を持っていると回答しているが、実際に子どもに伝えている人はわずか17.8%だった。親が話をためらう理由では、「タイミングがわからない」(47.5%)や「重い話と思われそうで言いにくい」(30.5%)が上位で、対話への心理的な障壁が存在しているようだ。

<子世代>親と「葬儀に関する希望」について話したことがありますか?
n=300

<子世代>「葬儀に関する希望」について、親と話せていない理由を教えてください。
n=187

子世代でも62.4%が親と葬儀の話をしたことがなく、全体の3人にひとりが「話したこともなく、特に考えたこともない」と回答している。まだ親の死や葬儀を「自分ごと」として捉えられない子世代が一定数いるようだ。話せていない理由では、「切り出しにくい」(33.7%)や「何を話せばよいかわからない」(30.5%)が上位で、親世代と子世代の両世代で「言い出しにくさ」が共通の課題になっている。

親の希望に沿いたい子世代は約6割だが、意向を理解しているのは1割

<子世代>親の希望に沿った葬儀をしたいと思いますか?
n=300

<子世代>親の「葬儀」の希望をどの程度理解していますか?
n=300

子世代は、57.7%が「親の希望に沿った葬儀をしたい」と考えており、親の意向を尊重する姿勢がみえるが、実際に親の意向をはっきり理解している人はわずか10.3%しかいなかった。「まったく知らない」と回答した人も24.0%もいた。親の葬儀に対する強い思いがあるにもかかわらず、コミュニケーション不足で「想いはあるけど、親が求めているものが分からない」というギャップがあるようだ。

親世代の多くは葬儀の形式を決めているが、個性を反映する詳細項目は未定と回答

<親世代>ご自身の「葬儀」について、どのような内容までイメージできていますか?
n=300※複数回答可

<子世代>親が望んでいる「葬儀の内容」について、あなたが把握している項目をすべて選んでください。
n=300※複数回答可

親世代が「葬儀の形式(61.0%)」といった全体の枠組みをある程度はイメージしている一方で、「遺影の写真」を決めている人はわずか8.0%、「棺に入れてほしい物」は5.3%、「流してほしい音楽」は3.5%、「映像演出」は2.2%と“その人らしさ”を反映するパーソナルな要素を9割以上がイメージできていないという。「誰に参列してほしいか(18.7%)」や「宗教や宗派の指定(19.7%)」などの葬儀の形式や規模を左右する重要な要素でも具体的な希望を持つ人は少ないという。親の曖昧なイメージが子世代にとってはさらに大きな迷いや負担に繋がっているという。“迷い”や“負担”を減らすためには、元気なうちにささやかなことでも話しておくことが安心につながるという。

親子の“葬儀”以外の終活は葬儀以上に深刻なコミュニケーション不足

<親世代>ご自身の「葬儀”以外”」の終活に関して、希望や考えはありますか?
n=300

<子世代>親の「葬儀”以外”」の終活に関する希望をどの程度理解していますか?
n=300

<子世代>親が望んでいる「葬儀“以外”」の終活に関して、あなたが把握している項目をすべて選んでください。
n=300※複数回答可

親子間でのコミュニケーション不足に関する課題は、葬儀以外の終活項目になるとさらに深刻化しているという。親世代では、葬儀以外の終活については21%が「考えたことがない」と回答しており、そもそも考えるきっかけがない親は多いようだ。その影響は子世代にも現れており、親の葬儀以外の終活の希望を「よくわからない」、「まったく知らない」と回答した子世代は合計で73%という高い数字だった。この割合は、葬儀の希望を「把握していない」と答えた割合の53.7%を大きく上回り、終活全般にわたるコミュニケーション不足の深刻さがみてとれる。

具体的に把握できている項目別でも「分からない」という回答が圧倒的に多く、親子のコミュニケーション不足は葬儀費用だけでなく、遺産や介護など複雑でデリケートな問題にまで及んでいるようだ。

親世代・子世代ともに約6割が葬儀の話し合いたいと思っている

<親世代>今後、ご自身の葬儀に関する希望について家族と話し合いたいと思いますか?
n=300

<子世代>今後、親の葬儀に関する希望について話し合いたいと思いますか?
n=300

親世代の約6割が「家族と葬儀について話し合いたい」と子どもとの対話を望んでおり、子世代でも6割超が「親と葬儀について話し合いたい」と回答している。両世代ともにコミュニケーションの必要性を強く感じているが、子世代の方が親世代以上に対話に積極的であるという。実際に「話したことがない」と答えた子世代は62.4%で、親子ともに会話の意思はあるものの一歩を踏み出せない共通の課題もみえる。いきなり葬儀の形式や細かい決まり事は難しいと思われるので、まずはささやかなことから親子で対話していくことが、後悔のない見送りに繋がる第一歩になると思われる。

「親と子の終活・葬儀に関するコミュニケーションの実態調査」概要

調査対象者:親世代:実子がいる60代~70代の男女/子世代:親が健在である40代~50代の男女
回答者数:親世代300名/子世代300名
調査期間:親世代:2025年7月29日/子世代:2025年7月28日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査主管:燦ホールディングス
出典元:燦ホールディングス「親と子の終活・葬儀に関するコミュニケーションの実態調査」より引用

https://www.san-hd.co.jp/news/news.html

構成/KUMU

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