
生成AIの急速な普及に伴い、従来型の検索エンジンとAI検索が日常的に使い分けるシーンが増えている。特に仕事や生活において頻繁に情報検索を行う30代は、『Google』や『Yahoo!』などの従来型検索エンジンと『ChatGPT』や『Gemini』などのAI検索サービスをどのように使い分けているのか?
SEO対策の実績を持つランクエストは、30代の男女100名を対象に、検索手段の選択基準、利用シーン、信頼性、使い分けの理由などについて調査・分析をして結果を公開した。今回の調査では、AIと従来型検索の役割分担や今後の発展に向けた課題が明らかになったという。
調査1:従来型検索とAI検索の使い分け実態
情報検索で従来型検索エンジンとAI検索をどのように使い分けているかという質問では、「ほぼ従来の検索エンジンのみ」(60%)がもっとも多く、依然として従来型検索エンジンが主流だったという。信頼性や操作性、情報の網羅性を評価して、ユーザーは引き続き従来型検索エンジンを重視している様子がわかったという。
次に多かったのは「従来型検索エンジンが主、AI検索は補助的に使う」(16%)で、この結果からもAI検索は補完的な役割として利用されていると思われる。これらを合わせれば従来型検索エンジンが主な情報源となっている層は76%に上り、まだ従来型検索エンジンの利用が圧倒的という印象だ。
一方でAI検索の主軸利用は限定的で、「ほぼAI検索のみ」(8%)と「AI検索が主、従来型は補助的に使う」(2%)を合わせてもAI検索を主軸として利用している人はわずか10%だった。AI検索は特定の用途においては有効で、簡易な問いへの即答や特定分野の情報提供には便利だが、検索行動の中心として活用する層は少数だった。従来型検索エンジンと比較して、まだAI検索の信頼性や情報の網羅性に対する不安があるため、主流として使うには課題があるといえるだろう。
検索エンジンとAI検索の併用は、「検索エンジンとAI検索をほぼ同じ頻度で併用している」(14%)という層も存在している。AI検索の利用が日常的な検索行動に少しずつ広がっていることは予想できるが、まだ従来型検索エンジンが主導権を握っており、AI検索は補完的な役割にとどまっているといえるだろう。
調査2:情報の信頼性
従来型検索エンジンとAI検索のどちらの情報が信頼できるかという質問では、「従来型検索の方が信頼できる」(38%)がもっとも多いという結果になった。従来型検索エンジンは、信頼性と網羅性が高く評価されて情報収集手段としての根強い人気があるようだ。多くのユーザーは、従来型検索エンジンに高い信頼感を持っていることがうかがえる。
次に多かったのは「どちらも同程度に信頼できる」(29%)で、AI検索と従来型検索エンジンを同じレベルで信頼している層も一定数いるという。一方で「わからない/判断できない」(17%)や「どちらもあまり信頼していない」(10%)など、情報の信頼性を慎重に考えているユーザーも一定数いた。特に出典が明確でない情報や不確かな情報には警戒心を持っているようだ。「AI検索の方が信頼できる」と回答したのは6%で、AI検索は非常に便利だが、信頼性はまだ不安を感じるユーザーが多いようだ。
調査3:AI検索の活用場面
検索のAIチャットサービスの活用場面について複数回答可で質問すると、「特に利用しない」以外でもっとも多かったのは「用語や意味の確認」(24%)で、ユーザーが語彙や専門用語の解説を求める場面で活用していることがわかった。「最新のニュースや天気」(20%)や「専門分野や複雑な情報の解説」(20%)もある程度は選ばれており、リアルタイムで情報を取得したい時や難解な内容を理解する時に利用しているようだ。
商品レビューや施設情報の確認については、「商品・サービスの口コミ」(15%)や「地域の店や施設情報」(14%)が挙がり、商品レビューの確認や地域施設の情報収集にも広く活用されている。ユーザーが効率的に必要な情報を得るために利用しているようだ。
アイデア出しやアドバイス支援でのAI活用では、「アイデアや文章作成支援」(15%)や「個人的な相談やアドバイス」(14%)と創造的な作業や日常的な問題解決での利用が一定数あったという。文章作成やアイデア出しの補助、日常的な悩みや問題を解決するためのサポート役としても利用しているようだ。
情報精度に対する慎重なアプローチについては、「情報源や信憑性の確認」(11%)が比較的少数派となり、情報の正確さを確認するために利用されるケースが少ない背景には、信頼性の問題や精度の不安が影響していると思われる。
今後はAI検索の活用場面が増えていくはずで、その時に情報源の精度に対して、どう信頼性を担保していくかは課題と言える。利用者も検索に関してのリテラシーを一層上げていく必要性もありそうだ。
「従来型検索とAI検索の使い分け実態」調査概要
調査対象・人数:30歳~39歳の男女100名
調査対象地域:全国
調査日:2025年7月29日
調査機関:Freeasy
調査方法:オンラインアンケート調査
出典元:4300社以上のSEO支援実績を誇るランクエスト
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構成/KUMU