
今や世界各地で人気の「ほぼ日手帳」。2025年版は96万部を販売し、その売上げの55%以上(第3四半期時点)を、欧米を中心とした海外が占める。そんな「ほぼ日手帳」の2026年度版は2001年の発売から25年目。手帳と文具で350以上のアイテムを揃え、2025年9月1日から発売される。
2026年版「ほぼ日手帳」の最大のトピックがアプリの登場だ。9月中旬に国内先行リリースを予定。すでにAppStoreとGoogle Playでのダウンロード予約(事前登録)の受付がスタートしている。なお英語対応のグローバルリリースは12月を予定する。
「ほぼ日手帳アプリ」が登場した理由
「ほぼ日手帳」と言えばアナログ手帳の代名詞。だが実際にはデジタルのアプリの要望も多かったのだそう。今回、アプリ化が実現した背景には、2012年に設立された「サイエンス・マジック部」の功績が大きい。この部は、科学や技術の力を活用して人々に驚きや感動を与え、面白いコンテンツや新しい体験を企画・開発することをミッションとする。
この部のエンジニアが充実し、アプリを手掛けられる地盤が整ったことで、実際にアプリを開発してみようという気運が高まったのだそう。
「ほぼ日手帳」のコンセプトは“LIFE BOOK”。1日1ページを自分で好きなように書き込むことで、1年が終わった時に自分だけのライフブックが出来上がる。そのライフブックをデジタルの利点を活かして作成できないかということから、「ほぼ日手帳アプリ」の開発が始まったと言う。
「ほぼ日手帳アプリ」で何ができる?
「ほぼ日手帳」ユーザーは、1日1ページのスペースに、日々のスケジュールや訪れた場所、睡眠時間、歩数、天気など、様々な情報を記入する。だがそういった情報の多くは、スマホの中に保存されていたりするもの。
そこで「ほぼ日手帳アプリ」ではスマホの情報と連携することで、写真や動画、スケジュール、滞在場所、移動の履歴、天気、睡眠時間、歩数や消費カロリー等のヘルスケア情報が自動的に記録される。気になったサイトはURLをコピペするだけでメモできる。なお開始当初は連携できないアプリもあるが、随時、対応していくそう。
それらライフブックの中からどれかひとつを「今日の表紙」に選べば、それが見出しになって月間カレンダーにも表示され、手帳のページが彩られていく。
「ほぼ日手帳」ユーザーの中には毎日の思い出をシールに印刷して、手帳に貼っている人も多い。プレミアムプランを利用すると「今日の表紙」に選んだ画像を、「ほぼ日手帳」にぴったり貼れるサイズで印刷することができる。なお「今日の表紙」には写真だけでなく、予定やメモなども選択可能。
プレミアムプランは月額550円、年額4980円。プレミアムプランでは前述の「思い出プリント」ができ、ライフブックに追加される画像や動画もクラウドで保存される。コンビニの写真プリントへの連携は準備中とのこと。一方、無料プランは基本的な機能は利用できるが、クラウドに保存されるのは「今日の表紙」のみで、それ以外の画像等はスマホから読み込んで表示される。
「ほぼ日手帳アプリ」ならではの機能
ほぼ日らしいと思えるのが、「センパイ」の存在だ。ワンタとニャーコ、エルカ、王ちゃまという3つのAIキャラクターから1つを選ぶことで、日々の記録にコメントをくれたり、励ましてくれたりする。
しかも2年目になると、1年前の今日の情報がライフブックに加わるそうで、5年手帳のような機能も備える。何年分が表示されるようになるかは、今のところ未定とのこと。またひと言コメントを入れるなど、日々のライフブックを充実させることで、おまけがもらえ、貯めたおまけを何かプレゼントに交換できるといったお楽しみも計画中とか。
9月1日~12月31日までの期間中に「ほぼ日オンラインストア」や「ほぼ日のTOBICHI(東京・京都)」で買い物をすると、プレミアムプラン限定の「思い出プリント」の機能を無料で試せるチケット(5回分)がプレゼントされる。ぜひ試してみたい。
「ほぼ日手帳2026」のオススメの手帳は?
「ほぼ日手帳2026」の注目は、「ムーミン」とのコラボ手帳。仲間たちの冒険を描いた手帳に加え、手帳と一緒に使いたいデコラッシュやスタンプ、ふせんなども揃える。
30周年を迎える「たまごっち」とも初コラボ。また、ホラー漫画家の伊藤潤二氏の代表作であるホラー漫画「富江」の原作イラストを使用した手帳も登場する。
このほか、書家の井上有一氏の書が描かれた手帳は、大胆で命名力に溢れる。週間タイプの「weeks」には宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を書いた作品が表紙になっている。
もちろん、4年目のコラボとなる「ONE PIECE magazine」も見逃せない(10月1日発売)。2026年度版のテーマは“DIALOGUE(対話)”で、様々な関係性を表す対話が厳選して掲載されている。
アプリも含めて楽しみな「ほぼ日手帳2026」。どのようなアイテムがあるのか、早速、チェックしてみよう。
文/綿谷禎子