
トップは巨万の富を得るがランキング下位は厳しい生活を強いられるプロスポーツ選手。そんなプロの収入格差を35年前に調査したが、現在はどうなのか。その結果が上の表だ。
多くの競技でランキング下位の人も収入が上昇。厚生労働省発表の「2023年の世帯別平均所得」の中央値が405万円なのでボートレース、競輪は怪我なくプロのライセンスを維持できれば生活できるといった所得と言えるだろう。
一方、プロ野球は育成選手の登場で下位ランクの選手の年俸が減少。FA制度でトップ選手の年俸も上がり格差が拡大。競馬も代理人が騎手を仲介する制度の導入で人気騎手に騎乗依頼が集中するようになり格差が広がった。半面、大相撲は横綱の給料が下がり、序の口の場所手当が上がっている。
そんなプロスポーツで一番格差が広がったのがボクシング。トップクラスの選手のファイトマネーが35年前の144倍となったため、格差1万倍以上というとんでもない収入差となった。

『DIME』1990年11月16日号
主なスポーツ選手の収入格差


取材・文/渡辺雅史 イラスト/フジノマ