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9月1日は防災の日!モンベルの担当者に聞く暮らしの中でできる4つの防災術

2025.09.01

四季折々の自然が美しい一方で、地震や水害などの自然災害も多い日本。万が一の備えにと、長期保存がきく食品や水をストックしたり、防災バッグを準備したりしている方も多いだろう。

備えあれば憂いなし。実際にこれらの出番がないのは喜ばしいことだ。しかし災害は“慣れない事態”のため、いざ出くわすと慌ててしまい、うまく対応できない可能性がある。つまり、物を備えるだけではだめなのだ。

「大切なのは、災害対応力を身につけること」というのは、日本を代表するアウトドア用品メーカー『モンベル』広報部の大塚孝頼さん。『モンベル』によると、登山やキャンプなどを普段の遊びに取り入れることが、災害時にも役にたつのだとか。

それってつまり、アウトドアをたのしむことが防災になるということ?

インフラが止まる災害時はキャンプと状況が似ている

フランス語の「mont(やま)」「belle(美しい)」という意味から派生した社名をもつ、アウトドア用品メーカー『モンベル』。1975年に大阪で創業し、2025年で50周年を迎えた、日本を代表する老舗だ。その名の通り登山用品を中心に、「Function is Beauty(機能美)」と「Light & Fast(軽量と迅速)」をコンセプトとする高品質で機能的な製品をつくり、多くのアウトドア好きを惹きつけてやまない。

阪神淡路大震災では、被災した六甲店を拠点にした。現在も、各地の店舗が活動拠点になることが多い。

名実ともに人気メーカーであるが、アウトドア用品を製造・販売するだけでなく、「アウトドア義援隊」として、各地の災害現場で支援活動を行っていることをご存知だろうか?その結成のきっかけは、1995年1月17日に起こった阪神淡路大震災である。

お話を伺った『モンベル』広報部の大塚孝頼さんは、登山を愛する一人

「『アウトドア義援隊』の原点は、阪神淡路大震災のときに、辰野 勇会長(当時は代表)が目の当たりにした現地の状況です。『モンベル』は六甲店が被災し、辰野会長はすぐさま駆けつけました。

当時はインターネットも今ほど普及しておらず、事前の情報もありません。現地では多くの方が亡くなられ、学校の体育館にはご遺体が並んでいました。さらにその横には、真冬の寒い中、震えながら被災生活をしているたくさんの方々。亡くなられた方へ想いを馳せる一方で、命ある方々に役立てていただこうと、防寒具やテント、タープなど、倉庫にあるものをすべて寄付しました。

ただ、当時はまだまだ災害ボランティアという言葉も浸透しておらず、われわれの企業規模も小さくて、現地で必要な“人・物・金”が足りません。自分たちだけでは手に負えないと、取引先の小売店や同業他社に、何かご協力いただけないかとFAXで連絡しました。その中でアウトドア関連の会社が寄り合ったことがきっかけに、『アウトドア義援隊』がはじまったのです」(以下「」内、すべて『モンベル』広報部・大塚孝頼さん)

辰野 勇会長が、1995年当時、各社へ送ったFAXの写し。

災害現場を見るまでは、アウトドア用品が非常時に役立つとは思いもしなかったようです、と大塚さんは続ける。

山やキャンプで雨が降れば着用するレインウェアも、災害時に役立つ。「コンパクトで持ち運びやすく、防寒対策にもなります」(大塚さん)

「災害時は、電気・ガス・水道といったインフラが止まります。停電し、建物によっては水道もガスも使えません。これはまさに、登山やキャンプと似た状況です。だからアウトドア用品や経験が役にたつと、このとき初めて分かりました」

阪神淡路大震災での様子。『モンベル』のテントやタープが役に立った。

今から練習しよう!災害に役立つ「身近なアウトドア防災術」

テントで眠る体験も大切。そもそもテントが張れるだろうか?

自然の中、テントで寝泊まりする時間は格別である。太陽とともに目覚め、陽が沈んだら夜空に広がる星を眺めたり、焚き火を囲んだり。いつもとちがうシチュエーションで食べる食事の、なんと美味しいことよ。

とはいえ、インドア派や、行く時間がとれないという働きマンもいると思う。そんなあなたは、身近なところからアウトドア用品を取り入れ、使い慣れておこう。

■ヘッドランプで暗闇に慣れておく

<おすすめ>

リチャージャブル パワーヘッドランプ」(税込み4,290円)
USB充電ができる「リチャージャブル パワーヘッドランプ」(税込み4,290円)。重さはわずか86gと軽量。ダブルクリックで点灯するので、鞄に入れておいても不意にスイッチが入ることもない。また、雨でも安心な防水使用だ

災害時は停電が起こる。また、夜に災害が起こったら、灯りがなければ逃げられない。山に親しむ大塚さんも、暗闇は怖いという。

「僕は登山でも愛用しているヘッドランプを携帯しています。めちゃくちゃコンパクトなのに、めちゃくちゃ明るい。リチウムイオン電池でバッテリー式のものもあり、約8時間使えます。夜の帰宅時に使ってみるなどして、使い慣れておくといいでしょう。

充電式のランタンを、家で普段から使っている『モンベル』スタッフもいます。たまに家の電気を消して、キャンプで使うランタンで夕食を食べているそうで、いざ停電しても慌てずに済んだそうです」

■寝袋やマットで寝ることに慣れておく

「災害時はどこでも眠れることが非常に重要です」と大塚さんは力説する。また、質のよい睡眠も大切、とも。

「よい睡眠がとれると、心身ともに回復します。だから、寝袋とマットを備えて使い慣れておくことも防災の一つです。とくにマットは、断熱効果とクッション性があるので、冬場に避難所生活を送ることになった場合にも安心できるでしょう。山用のものはコンパクトになりますよ」

キャンプに行かずとも、家で試すことができる。それにこれ一式あれば、急に友人や親族が泊まりにきたときの布団がわりにもなるだろう。

<おすすめ>

O.D.スリーピングバッグ #3」(税込み15,950円)
寝袋の「O.D.スリーピングバッグ #3」(税込み15,950円)は、ミイラのような「マミー型」のフィット感と、開放感のある「封筒型」のいいところ取り。L字のジッパーを開ければ、掛け布団のようにも使える。身長180cmの男性も眠れるサイズ
U.L.エアパッド 180」(税込み17,100円)
マットは「U.L.エアパッド 180」(税込み17,100円)がイチオシ。空気を入れれば長さ180cmにまで膨らみ、収納サイズは直径11cm×長さ20cmとコンパクトだ。簡易ポンプを備えた収納バッグ付き

■においにくいアウトドアウェアを取り入れる

多くの被災者がストレスを感じている問題の一つが、お風呂やシャワーを使えないことによるにおい。仕方がないこととはいえ、どうにかしたいと感じるのが人の性だろう。

「防臭機能を備えた素材のアンダーウェアがいろいろあります。その中でも、天然素材のメリノウールは優秀。自然由来の消臭機能があり、冬場なら防寒にも役立ちます。ウールはチクチクするというイメージの方もいるかもしれませんが、近頃はなめらかで心地よい肌触りのものが増えていますよ。

また、アウトドア用の靴下も板張りの避難所で重宝されました。クッション性や保温性があり、メリノウールならにおいも気になりにくいです」

<おすすめ>

スーパーメリノウール L.W. ラウンドネックシャツ Men’s」(税込み7,590円)
重量約128gかつ薄手の、シンプルなメリノウールのアンダーウェア「スーパーメリノウール L.W. ラウンドネックシャツ Men’s」(税込み7,590円)。ビジネスシャツの下に着込んでも響きにくく、一年を通して活躍する。ストレッチ性にもすぐれているので、ストレスフリー
メリノウール トレッキング ソックス Men’s」(2,090円)
無地のアウトドア用靴下「メリノウール トレッキング ソックス Men’s」(2,090円)も、普段から活躍しそうなアウトドアウェアだ。縮みにくい加工も施されているので、洗濯を繰り返しても安心!

■長期保存の効く食品を備蓄する

お湯やお水で戻る山ごはんは長期保存がきき、ストックにおすすめ。

「僕のおすすめは『リゾッタ』という山ごはん用に開発したごはんシリーズです。5年半の長期保存がききます。お湯なら3分、水なら5分で食べられるフリーズドライ製法で、そのまま戻さず食べてもいいです。ただ、災害時は温かい物を食べると落ち着くので、できればお湯を沸かせる環境とともに備えていただければと思います」

<おすすめ>

「ベーコントマトクリーム リゾッタ」税込み530円
アウトドア食品「リゾッタ」(ベーコントマトクリーム リゾッタ 税込み530円)は、お米のおいしさを引き出した、『モンベル』の独自開発商品。ガパオ、五目、梅しそなどさまざまな味わいがそろい、疲れていても食べやすいやさしい口当たりだ。スプーンは付属していないので、カトラリーも忘れずに!

9月1日は「防災の日」

2024年に起こった能登半島沖地震では、ライフラインの寸断が長期間にわたり、「O.D.トイレキット 3個入り」(880円)が喜ばれたそうだ

近頃では、南海トラフ地震や首都直下型地震が起こるかもしれない……などという噂が、まことしやかに流れてくる。「ものを揃えるだけでなく、日頃から使って、経験してみてください」と大塚さん。

「我々の会社でも避難訓練や防災グッズの備えもしていますが、実際に使ってみることも大切にしています。一度も使ったことがないものは、いざというときにも使えず、パニックやストレスにつながります。

防災訓練と思うと堅苦しくて長続きしないので、まずは純粋にアウトドアを楽しんでみてください。楽しみながら一人ひとり災害対応力が身につき、高まれば、日本全体の防災力もあがると思います」

むやみに怖がるのではなく、できることを少しずつでも備えて、万が一のときに慌てず焦らず対応できることが大切だ。思い立ったが吉日! アウトドア派もインドア派も、アウトドアの知識を活かして暮らしの中でできる防災を取り入れてみよう!

取材協力/モンベル

取材・文/ニイミユカ

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