
かつては駅のホームや新幹線の車内で一服できたものの、今ではその面影も薄れつつある。喫煙所は減り、喫煙席は廃止され、愛煙家にとって肩身の狭い時代となった。
移動時間程度であればなんとか我慢ができたとしても、長時間の滞在となるホテルでの宿泊となると事情は変わる。
そこでエルゴジャパンは、紙巻たばこ喫煙者360名と加熱式たばこ喫煙者359名を対象に、ホテル利用時の喫煙に関する意識調査を実施したので、結果を紹介しよう。
ホテル利用頻度と客室の喫煙可否の重要性
■紙巻たばこ喫煙者の場合
紙巻たばこ喫煙者のホテルの宿泊回数は、年1回以下の宿泊が最多(43.6%)であったが、月1回以上の頻繁な利用者も22.5%存在していた。客室の喫煙可否を「重要視する」と回答した割合は76.7%という結果に。
■加熱式たばこ喫煙者の場合
加熱式たばこ喫煙者のホテルの宿泊回数は、年1回以下の宿泊が35.1%に上り、月1回以上の頻繁な利用者も26.7%存在していることが判明。客室の喫煙可否を「重要視する」と回答した割合は75.8%であった。
両者ともにホテルを積極的に利用し、客室の喫煙可否を重視する傾向があることが示された。
喫煙ルーム選択状況と禁煙ルーム選択理由
■紙巻たばこ喫煙者の場合
紙巻たばこ喫煙者で、毎回喫煙ルームを選ぶ人は45.8%に留まっている。禁煙ルームを予約する理由としては、「館内の喫煙スペースで十分だから」(38.1%)、「煙草の臭いが気になるから」(32.2%)、「喫煙ルームの空きが少ない」(30.6%)が上位を占めていた。
■加熱式たばこ喫煙者の場合
加熱式たばこ喫煙者で、毎回喫煙ルームを選ぶ人は42.1%であった。禁煙ルームを予約する理由としては、「煙草の臭いが気になるから」(39.0%)が最も多く、次いで「館内の喫煙スペースで十分だから」(35.7%)、「喫煙ルームの空きが少ない」(32.6%)が挙げられた。
価格や清潔感、そして喫煙ルームの空き状況が、喫煙者の客室選択に影響を与えていることが共通して見てとれる。
禁煙ルーム利用時の喫煙場所と禁煙ルーム内での喫煙経験
■紙巻たばこ喫煙者の場合
紙巻たばこ喫煙者は、禁煙ルーム滞在するときの喫煙場所として「館内の喫煙ブース」(77.5%)が最も多く利用していることが判明。
また、館内に喫煙ブースがない場合、27.8%が何らかの形で禁煙ルーム内で喫煙経験があると回答、特に室内での喫煙経験者は11.9%という結果に。
■加熱式たばこ喫煙者の場合
加熱式たばこ喫煙者が、禁煙ルーム利用時に使う喫煙場所は「館内の喫煙ブース」(68.2%)が最も多く利用されていた。
禁煙ルーム内で加熱式たばこを吸った経験がある人は28.7%、トイレでの喫煙経験者も10.0%おり、全体の約4割が禁煙ルーム内での喫煙を経験していることが判明。
両調査から、喫煙ブースの利用が一般的である一方で、禁煙ルーム内での喫煙が一定数発生しているという衝撃的な実態が明らかに。これはホテル業界における分煙対策の喫緊の課題と言える。
調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2025年7月2日
有効回答者数:719人
回答者の属性:男性607人、女性112人
関連情報
https://www.ergojapan.co.jp/
構成/Ara