
現行車はたしかに走りやすく、使い勝手がいい。しかし、こうした便利さと天秤にかけてもなお勝る魅力がビンテージカーにはあるものだ。
では旧車好きは、絶版車のどんなところに惹かれているのだろうか?また、旧車と共に暮らす中で発生する予期せぬトラブルとは?
旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車はこのほど、旧車オーナーや旧車に興味のある56人を対象に「旧車のあるある」に関するアンケートを実施し、その結果を発表した。
旧車オーナーにとっての“儀式”とは?
旧車オーナーにとって、エンジンをかけるまでの準備は「儀式」のようなもの。ついやってしまう「旧車の儀式」について尋ねたところ、最も多かったのは「暖気」で、半数以上が「アイドリングが下がるまで待つ」と回答した。
また、チョーク操作やアクセルワークなど「独自ルーティン」を持つ人も多く、旧車特有のクセや操作性を楽しんでいる様子がうかがえる。加えて、液漏れチェックやボディ下をのぞくなど“安全確認”もルーティン化していることが特徴だ。
さらに「コンビニに斜めに入る」や「燃料計を信じず体感で判断」など、最新の車ではなかなか見られない行動も“あるある”として挙げられた。
信号待ちなどで視線を感じたことはあるかと尋ねたところ、「気にならない」と答えた人が約半数で最多となった。
一方で、「照れる」「恥ずかしい」と感じている人が26.8%、「嬉しい」「話しかけられるのが好き」という人も12.5%おり、“視線を浴びる”ことに対する反応は人それぞれだった。
中には「コンビニでマフラー音を褒められた」といったエピソードもあり、旧車が他人との思わぬ交流のきっかけになることも。誇りと照れが入り混じる、旧車オーナーらしいリアルな声が浮かび上がった。
旧車との暮らしで発生した予期せぬトラブルとしては「雨漏り・水漏れ」が最多となり、続いて「電装系のトラブル」「異音」が同率で2位という結果に。
特に、ライトが突然点かない、エアコンが効かないなど、現代車では考えにくい不具合も“あるある”として受け止められているのが特徴だ。
また「黄ばみ」「オーバーヒート」「ドア固着」「燃料詰まり」なども上位にランクインし、トラブルを含めて“楽しむ姿勢”が垣間見えた。一方で、14票は「特にトラブルなし」と答えており、しっかりメンテナンスされているであろう個体の多さもうかがえる。
旧車に乗っていて「最高」だと思う瞬間は「愛車を洗車・磨きながら眺めている時」が最多で35.7%となった。まさに“眺めて楽しむ”旧車の醍醐味が表れた結果だ。続いて「憧れの道をドライブ」「故障からの復活」が同率で2位となり、旧車との“苦楽を共にする”体験に価値を見出す傾向がうかがえる。
ターボ音や整備後の快走など、体感的な快感を挙げる人も多く、「自分で手をかけた分だけ愛着が深まる」という旧車ライフならではの魅力が読み取れた。中には「同じ車とすれ違わないことが最高」という声もあり、“唯一無二感”も旧車の大きな価値のようだ。
<調査対象>
・調査機関:自社調査
・調査対象:旧車に興味のある男女56名
・調査期間:2025年7月24日~2025年7月29日
・調査方法:インターネット調査
・調査内容:Q1. ついついやってしまう、あなたの“旧車の儀式”はありますか? Q2. 信号待ちなどで、周囲の視線を感じたことはありますか?どんな気持ちになりますか? Q3. 旧車との暮らしで「これは旧車あるあるだな」と思った、予期せぬトラブルはありますか? Q4. 旧車に乗っていて「最高の瞬間だな!」と感じるのはどんな時ですか?
出典元:カレント自動車株式会社
構成/こじへい