
単なる夏休みのようなイメージで語られることが多いが、本来「お盆」は先祖の霊を家に招き、供養するための行事だ。そのため実家に帰省し、親族とお墓参りに行くわけだが、実際にお盆に休暇を取ったり、墓参りを実施したりする人はどれくらいいるのだろうか?
日本香堂はこのほど、全国の20~50代の男女872名を対象に「お盆とお盆休みに関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
66.1%がお盆を『良い文化』と評価。『若者の伝統離れ』に反し、お墓参り率は20代が全年代トップ
お盆という日本の文化についての評価を聞いたところ、全体の66.1%が肯定的に捉えていることがわかった。
お盆期間中に行う習慣について聞いたところ、約4割の人が「お墓参り」を行っていると回答。「特に何もしない」という回答は3位になり、先祖を敬う気持ちが現代でも受け継がれていることが明らかになった。
さらに、年代別で見ると、若い世代ほど「お墓参り」を実施しており、「特に何もしない」と回答した率も低いという結果が得られた。
お盆休み7割が取得も帰省は4割、子育て・既婚世帯で取得率・帰省率が高い傾向に
全体の70.8%が何らかの形でお盆期間中に休暇を取得(専業主婦・主夫/学生含む※全体の2.8%)。全期間休暇を取得した人も3割以上見られた。
また、子どもの有無で結果を見ると、子どもがいる世帯の38.5%が全期間(4-5日)のお盆休みを取得しており、子どもがいない世帯(28.3%)を10.2ポイント上回った。
さらに、全体の約7割以上の人が「『お盆休み』は自分にとって必要」と回答し、お盆を特別な時期として認識していることがうかがえる。なお、若い世代になるにつれその傾向が強まった。
お盆休み中に帰省した人は全体の40.6%に留まったが、婚姻の有無で見ると、既婚者の44.5%がお盆の時期に自分もしくはパートナーの実家などに帰省しており、未婚者(33.6%)を10.9ポイント上回る結果となった。ちなみに「お盆休み」についても、既婚者の51.2%が「家族と過ごす時間が取れるから」お盆休みが必要と回答し、未婚者(38.2%)を13.0ポイント上回った。これらの結果は、家族を持つことで積極的にお盆休みを取得し、帰省行動も活発化していることを示している。
帰省しない(できなかった)理由については、「混雑を避けたい」「交通費が高い」という理由が上位で、柔軟な帰省時期の選択が広がっていることがうかがえる。
<調査概要>
調査期間:2025年7月2日~7月3日 調査方法:インターネット調査
調査対象:全国20~50代の男女872名
出典元:株式会社日本香堂
構成/こじへい