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食費節約の救世主!月1万円で畑の野菜取り放題のサブスク「はたけビュッフェ」の活用法

2025.08.16

昨年の冬、キャベツの高騰が世の中を賑わせたのが記憶に新しいが、今度は猛暑で夏野菜が不作となり値上げが懸念されている。

そんな中、食費節約の1つの方法として紹介したいのが「はたけビュッフェ」というサービスだ。

これは、毎月決まった額を農家に払うことで、農地の野菜が取り放題になるというもの。サービスが立ち上がって日が浅く、本格展開はこれからだが、もしかすると家計の救世主として大化けするかもしれない。

運営会社の(株)ノーティストで代表取締役を務める松本直之さんに、詳しい話を伺った。

働きすぎの農家の負担を軽減したい

――農家から野菜を送る定期便はよくありますが、消費者が畑に出かけて収穫。しかも取り放題というサービスは初めて知りました。全国展開という意味では、日本で初の試みと思いますが、スタートしたきっかけはなんでしょうか?

私は、愛知県の野菜農家として20年間働いてきました。自身の実体験と他の農家さんを見てきて思ったのは、農家の人は働きすぎで、リターンも見合っていないという点です。

なにか改善できないかと、働く時間の内訳を細かく見ると、収穫から出荷までの作業に労働時間全体の半分以上が使われているのですね。そこを打開するため、消費者さんがいいかたちで収穫してくれる仕組みを作ればよいのではと閃きました。そこでこのサービスを始めたわけです。

最初の1年間は、試験的に自分の農地だけではじめました。広さは30アール、900坪くらいです。この面積なら30家族ぐらい受け入れられると計算しました。募集して間もなくテレビ局の取材があって、情報が広まり、すぐに満枠になりました。

それで良い感触をつかんで、周辺の農家さんに勧めだしたのは、ちょうど1年ぐらい前のことです。現時点では、地元の愛知を含め9県に展開しています。

サービスを展開する農園の1つ「まんまる農園」(栃木県真岡市)

大人2人世帯で月々1万円前後

――「はたけビュッフェ」の詳しい仕組みについて教えてくだい。

公式サイトにおいでいただき、会員登録のうえ、利用したい農園のページからお申し込みください。そのあと、説明会の案内がメールで届きますので、日時を決めて農家へ行きます。説明会でルールなど確認したら、その日から収穫ができます。

月々の料金は、農園によって多少異なり、利用者数によっても異なります。正確には、利用者数というより世帯単位ですね。大人が1人世帯、2人世帯、3人世帯と分け、同居する高校生以下のお子様は無料です。2人世帯で9000円から1万円ぐらいとみてください。

「365日取り放題」を謳ってはいますが、農家ごとに休耕期はあって、栽培していない時期があります。その場合は、料金はかからず、サービスもお休みとなります。

毎月の収穫量に上限など設けていませんが、家族が食べるぶんだけ取るという良識を持っていただければと思います。

「はたけビュッフェ」ウェブサイトのトップページ

新鮮な野菜のおいしさを知ってほしい

――野菜をよく食べる家庭でしたら、その額はリーズナブルだと感じられます。食費の節約のほかに、このサービスを利用するメリットとして何があるでしょうか?

1年間でみると20種類以上の野菜が収穫でき、ふだんスーパーで見かけないものもあって、料理の幅が広がるというのがあります。

子育て世帯ですと、食育体験に活用できます。水泳やピアノなど習い事に行く感覚で、学校外教育の1つの選択肢として農園で収穫するわけです。

それになんといっても、とれたての新鮮な野菜が手に入るのは、大きな魅力です。味は格段においしくなりますし、地産地消にもなります。

多彩な野菜が収穫できるのも魅力(写真:宮崎県小林市の山内ファーム)

稼げる農家が増えてほしい

――野菜農家にとっても、メリットは大きいですね。最初に農家の働きすぎを軽減したいと話されましたが、収益面などそのほかの部分ではどうでしょうか?

収益のボリュームについては、農家によってまちまちです。というのも、申し込みの受け入れ規模が、3家族だけというところもあれば、50家族というところもあるからです。農家が何を求めているかによって、規模は変わってきますね。

国は、新規就農者に補助金を出していますが、申請の際に事業計画を求めます。その計画の指標が、就農して5年後の所得目標が250万円といった数値です。

専業・兼業に限らず収入の半分以上が農業所得の農家だけをみても、農家の仕事は時給換算して1400円ほど。会社員並みに2000時間働いたとしても、年収は280万円にしかなりません。

これだけでも、いかに農業が収益を上げにくい事業かわかるかと思います。

他方、就農2年目で「はたけビュッフェ」を始めて、何十家族も受け入れているところがあります。米や果物と比べて、野菜は初期投資も少なく済み、開業した年から収穫が可能なので始めやすいのですね。

私には、ちゃんと稼げる農家が増えてほしいという思いがあります。「はたけビュッフェ」には、労働時間を減らしつつ、収益を上げられる可能性があるので、ぜひとも参加をすすめたいです。

・「はたけビュッフェ」公式サイト:https://hatakebuffet.com

取材・文/鈴木拓也

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