接着剤が不要の組み立てやすさ、塗装をせずとも見映えがいい色分けの再現度の高さ、コクピットハッチの開閉や変形・合体の機構をはじめとするギミックの作り込みなどにおいて、ガンダム作品のプラモデル=ガンプラは、ほかのプラモデルとは一線を画す存在だ。
DIME2025年9・10月号では、1980年にガンプラが誕生してから45年目に当たる今、これまでにとりわけ人気を博した商品や技術を改めて振り返るとともに、今後に向けて進められている新しい施策について大特集!
今回は、同特集でも紹介した「ガンプラ用語」を細かく解説する。今さら聞けない用語の意味を一緒におさらいしよう。

今さら聞けない!ガンプラ用語解説
MS……モビルスーツ
ガンダム作品に登場する、ガンダムやザクといった人型の機動兵器のこと。ガンプラの題材はほとんどがMS。
MA……モビルアーマー
人型でない局地戦兵器のこと。MSよりも大型のものが多く、ガンプラでは小さなスケールで商品化されがちだ。
EG……ENTRY GRADE(エントリーグレード)
ガンプラの中で最も組み立てやすいシリーズ。パーツ数が少ないものの、色分けの再現度や可動域の広さは十分満足できるほどだ。スケールは1/144。
HG……HIGH GRADE(ハイグレード)
ガンプラのスタンダードシリーズ。EGよりも色分けの再現度が高くて可動域も広く、劇中同様の変形ギミックを楽しめるものも多い。主なスケールは1/144。
RG……REAL GRADE(リアルグレード)
1/144スケールの中で、緻密さ、色分けの再現度、可動域の広さに最もこだわっているシリーズ。その分だけ組み立ての難易度が同スケールの中で最も高い。
MG……MASTER GRADE(マスターグレード)
主に[内部フレーム+外装]の設計で商品化されるシリーズ。パーツの差し替えなしで変形を実現しているものが多く、可動域の広さは随一。スケールは1/100。
RE/100……REBORN-ONE HUNDRED(リボーンワンハンドレッド)
1/100スケールのサイズで、色分けの再現度と作りやすさを重視するシリーズ。ほかのシリーズでは商品化されていないレアなMSがラインアップするのも魅力。
PG……PERFECT GRADE(パーフェクトグレード)
ガンプラの最高峰シリーズ。ただ単に劇中のMSの再現を追求するのではなく、実在するメカを想起させる緻密な作り込みが徹底されている。スケールは1/60。
ランナー
パーツが付いている枠のこと。各ランナーにはアルファベットが割り当てられ、組み立ての際に説明書と照合させる。
ゲート
ランナーとパーツをつなぐ箇所。手でパーツをもげるタッチゲート、切り跡が目立たないアンダーゲートがある。
ポリキャップ
完成後に動かすことの多い、肩部と上半身または脚部と腰部をつなぐ部位などに使われがちな柔軟性のあるパーツ。
クリアパーツ
透明の樹脂で成形され、カメラアイ、ビーム・サーベル、ビーム・シールドに使われることが多い。色は実に様々。
ABS
パーツの素材のひとつ。強度が高くて耐衝撃性に優れることから、内部骨格などの基部で使われることが多い。
PS
ABSとは対照的に、軽くて透明性の高い素材。外装のパーツに使われることが多く、塗料が定着しやすいのも特徴。

ガンプラは、技術革新とファンの情熱が融合した〝文化〟そのもの。用語を知ることで、その奥深さと魅力がより鮮明に見えてくる。
45年の歴史を経てなお進化を続けるガンプラの世界に、今こそもう一歩踏み込んでみよう。
撮影/園田昭彦 取材・文・編集/田尻健二郎 ©創通・サンライズ
小学館が発行する雑誌「DIME 2025年9・10月号」ではガンプラ発売から45周年を記念してその軌跡をまとめた特集を掲載中。本記事ではその特集からガンプラの歴…







DIME MAGAZINE












