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俊敏な走りと実用性を兼ね備えたフォルクスワーゲンの「ゴルフR ヴァリアント」

2025.08.09

 2025年1月に発売されたフオルクスワーゲン(以下、VW)のコンパクトモデル「ゴルフ」は2023年にフルモデルチェンジした8世代目ゴルフのビッグマイナーチェンジモデル。通称「ゴルフ8.5」とも呼ばれているモデルだ。バリエーションはハッチバックと「ヴァリアント」と名乗っているステーションワゴンがラインアップされている。どちらの「ゴルフ」も最速、最強モデルが「R」と名付けられている。

歴史的に「ヴァリアント」の「R」は、ハッチバックの「R」よりラインアップに加わったタイミングは遅く、2015年1月に遡る。「ゴルフ7」がデビューして、途中から加わっていた。すでにハッチバックの「R」は、2002年のV6エンジンを搭載した「R32」から始まっていた。ステーションワゴンは3世代目の「ゴルフ3」で登場していたが、この当時は「ゴルフワゴン」という名称だった。「ヴァリアント」という名になったのは2008年の「ゴルフ6」から。そして、2015年に「ゴルフR ヴァリアント」が発売された。

 最新の「ゴルフRヴァリアント」は2025年1月に大幅にアップデートされ、登場している。外観は、イルミネーション付きのVW、新デザインのLEDヘッドライトやバンパー、ベンチレーショングリルがシャープさを強調している。リアのコンビネーションランプもデザインが変更された。

 内装についても、シートはヘッドレスト一体型のハイバックスポーツシートで、上級グレードの「ゴルフR アドヴァンス」は座面と背もたれの側面部分にカーボン調エレメントを配したナパレザーシートを標準装備している。このシートは着座位置がやや低めで、体のホールド性のよいシートだ。リアシートは低めの着座位置で、足元も狭くなく、頭上のスペースも余裕がある。リアドアのウインドウは、全開でも6分の1ほどウインドウが残ってしまう。

「Rヴァリアント」は、リアシートから後ろに広い荷室がある。後席の背もたれは4対6で可倒するが、やや斜めでロックもしないので、フラットなスペースは得られない。荷室は奥行き、左右幅ともに1m以上あり、床面は上下2段階で動かすことができ、その下にはスペアタイヤの跡が空間になるサブトランクもある。リアゲートの開閉は自動で、開口部も高さが62cmあるので、低くて使い勝手は良い。もちろんこのスペースはノーマルの「ヴァリアント」も同じだ。

 ノーマルの「ヴァリアント」と異なるのは、パワーユニットと駆動系だ。パワーユニットは8世代目になった時に投入された直列4気筒2.0Lのガソリンターボエンジンを搭載。最高出力は320PS、420Nmだったが、今回からは333PS、420Nmになった。最大トルクの数値は同じだが、発生回転数が2100~5350rpmから2100~5500rpmに変化している。ミッションは7速のDSG。ドライブモードは「コンフォート」「スポーツ」など5タイプのチューニングが設定されている。

 乗り心地だが「コンフォート」でもやや硬め。高速域では上下動がやや大きかった。これが「スポーツ」モードになると、上下動はビシッと抑えられ、快適な高速クルージングを楽しめるセッティングになる。7速ATの高速巡航でもエンジンの回転数は7速で1800、6速で2400、5速は2900回転。エンジン音は5000回転でもノイジーな雑音は抑えられていた。

ちなみに0→100km/hの加速などで全開走行を行なうと、エンジン回転計の針はレッドゾーン内6500回転までスムーズに上昇し、シフトアップを繰り返していた。スタートからの一瞬は、ややもっさりとした動きだが、それを過ぎればパワフルな動きを体感させてくれる。0→100km/hの加速もカタログ値は4.6秒だが、公道上の実測は5秒は切れなかった。いずれにしても、コンパクトワゴンとしては最速レベルの1台だといえる。

 駆動系は4MOTION。「Rパフォーマンス」トルクベクタリングを備え、左右後輪のトルク配分を0~100%の間で調整可能にしている。さらにシャーシ全般を電子コントロールする頭脳も備え、電子制御ディファレンシャルロックやDCCの総合制御に加えて、4MOTIONも総合的にコントロールする。この相乗効果荷より「Rヴァリアント」は、限界性能がかなり高くなっている。残念だが、今回はそこまでのハードドライビングを行なうことができなかった。いずれ試してみるつもりだ。

「Rヴァリアント」とハッチバックとの違いだが、ボディー形状が違うのは言うまでもないが、ボディーのサイズが異なっている。ハッチバックの全長は4295mmだが「ヴァリアント」は335mm長く、4650mmある。それだけではなく、ホイールベースもハッチバックの2620mmに対し、50mm長い2670mmだ。全幅、全高はほとんど同じ。車両重量は「ヴァリアント」のほうが70kg重く、1590kgとなっている。大人1名分よりもう少し重い車両重量だ。

 試乗している時に感じたのは車重の重さとボディーの長さが、乗り心地やコーナリング時の動きに微妙に影響しているように思えたこと。動きとして、シャープさよりも安定感のほうに振られている印象だ。「ヴァリアント」という性格上、ファミリーユースの機会が多いことを考え、このような性格付けをしたのだろう。ここがハッチバックの「R」との違いだ。

 コンパクトで、室内が広く、荷物もたくさん積める速いワゴンを探している人には、一度この「ゴルフR ヴァリアント」に試乗してみることをすすめたい。

■関連情報
https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golfrvariant.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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