
サンディスクは、容量256TBのエンタープライズ向けSSD「SANDISK UltraQLC 256TB NVMe SSD」を発表した。なお、「SANDISK UltraQLC 256TB NVMe SSD」は、2026年前半にU.2フォームファクタで提供開始し、同年後半には追加のフォームファクタを発売する予定としている。
低遅延、高帯域幅、高い信頼性を備え、AIワークロードに必要なパフォーマンスを提供
「SANDISK UltraQLC 256TB NVMe SSD」は、サンディスクの新しいエンタープライズ向けUltraQLCプラットフォームを採用。大容量を実現するUltraQLCプラットフォームは、NAND アーキテクチャにおける重要な成果を示しており、BiCS8 QLC CBA NAND、カスタムコントローラー、そして高度なシステム最適化を組みあわせて構築されている。
AI時代に突入し、ワークロードとビジネス要件が進化する中で、フラッシュストレージは複雑なワークロードに対応できるよう、カスタマイズ可能なものである必要がある。UltraQLCプラットフォームを基盤とする新しいSANDISK 256TB NVMe SSDは、データ取り込み、準備、高速AIデータレイクのようなAI主導のデータ集約型ワークロードに向けて設計されており、実行速度と電力効率に優れているだけでなく、ハイパースケールクラウドにおける大容量アプリケーションの総所有コスト(TCO)を削減する。
サンディスクの最高製品責任者であるKhurram Ismail(クラム・イスマイル)は「AI時代の新たなフェーズに進むにあたり、フラッシュストレージはインテリジェントで高性能なワークロードを実現する上で重要な実現因子になりつつあります。弊社のUltraQLCプラットフォームは、柔軟かつ堅牢なアーキテクチャの構築に向けた長年の取組みと知見の集大成であり、効率性を維持しつつ、卓越した容量と最大限のパフォーマンスを実現しています。これにより、弊社はAI需要の拡大に対応すべくポートフォリオをさらに充実させることができ、お客様はより多くのデータをより迅速に処理し、データから真のイノベーションを生みだすことに貢献します」とコメントしている。
SANDISK UltraQLC 256TB NVMe SSDは、ハイパースケールフラッシュストレージの新たなベンチマークを確立し、AIの大規模展開を強力に支える高速かつインテリジェントなデータレイク向けに専用に設計されており、低遅延、高帯域幅、高い信頼性を備え、AIワークロードに必要なパフォーマンスを提供する。主な革新技術は次のとおりとなる。
・Direct Write QLC:SLCバッファリングを排除し、最初の書き込みパスで電源喪失時でも安全な書き込みを可能にする技術
・BiCS8 2Tb QLCダイ:コンパクトなダイサイズを維持しつつ、ストレージ密度を倍増
・UltraQLC電力最適化:ダイナミック・フリークエンシー・スケーリングを採用し、同じ電力レベルで最大10%のパフォーマンス向上を実現(予測値)
・スケーラブルなマルチコアコントローラー:極限の容量でも高いスループットと耐久性を確保
・データ保持(DR)プロファイル:DRリサイクルを最大33%削減(予測値)、ドライブの信頼性、耐障害性、データの継続的なアクセス性を向上させつつ、消費電力を削減
構成/立原尚子