生真面目の意味とは?真面目との違いや生真面目な人の特徴、生真面目という言葉を使いにくい時の言い換え表現など、「生真面目」にまつわる日本語知識をまとめています。
目次
「真面目」「優等生」「良い子」など、人をラベリングする言葉が疎まれがちな現代ですが、自分自身や誰かを第三者に説明する時や、単に日本語の教養としても、人の性質を表す言葉は知っておくと何かと便利です。
今回の言葉は「生真面目(きまじめ)」。面と向かって「あなたは生真面目ですね」と言われたことがある人は、筆者も含め、それほど多くないかもしれません。真面目と伝えたいだけなら「真面目ですね」で足りるはずなので、わざわざ生真面目という言葉を使う場合、「なぜ〝生〟が付いたんだろう?」とモヤッとしますよね。
しかし、この「生」の意味や、生真面目と真面目との違いを押さえておくと、日本語の奥深さに触れることができるのも事実です。
そこで本記事では、「生真面目」の意味や言葉の由来、「真面目」との違い、生真面目を使いにくい場面での言い換え表現を、私の個人的な体験や見解も合わせてご紹介します。
まずは「生真面目」の意味と読み方をチェック
生真面目は「きまじめ」と読みます。生真面目から「生」を取った「真面目」のほうは、「まじめ」の他に「しんめんもく(しんめんぼく)」と読む場合もありますが、生真面目は「きまじめ」のみなので、そのまま覚えてしまうと良いでしょう。
■生真面目の辞書的な意味
生真面目の意味は、きわめて真面目なこと。また、真面目すぎて融通が利かない性格や、そういう人、様子などを指します。
「融通が利かない」という意味からもわかるように、悪い意味で使われる場合があるため、特に他人に対して使うときは注意が必要です。
■なぜ「生」が付くの?生真面目の由来や成り立ち
生真面目の「生」には、「純粋で混じりけのない」「新鮮な」という意味があります。「生」の読み方の一つでもある「いき」が転じて「き」と読まれるようになったと言われており、生真面目の他にも、生醤油(きじょうゆ)や、生糸(きいと)など、混じり物がない状態や加工前の段階の物を表す言葉に使われます。
・生醤油(きじょうゆ)……製造工程で加熱していない、あるいは調味料や水を混ぜていないしょうゆのこと
・生糸(きいと)……蚕の繭から取った繊維をあわせただけの、まだ練っていない絹糸のこと
生真面目と真面目の違いは?
1字違うだけの「生真面目」と「真面目」ですが、気になるのはニュアンスの違いです。言葉の成り立ちを見ると、「生」にも「真面目」にも悪い意味はなく、むしろ「真面目」は、誠実な人柄や誠意ある態度、真剣な様子などを表す良い意味の言葉なのに、「生真面目」になると、どうして融通が利かないといった悪い意味になってしまうのでしょうか。生真面目と真面目の違いについて考察してみます。
■生真面目と真面目の違い1:真面目度合いが周囲の想定範囲を超えるか否か
生真面目と真面目の違いを見ると、いわゆる「真面目度合い」が、生真面目 > 真面目という具合に、生真面目な人のほうが「真面目度が強い」印象があります。
ここでのポイントは、真面目度合いをジャッジするのは、本人ではなく周囲の人々という点でしょう。
つまり、周囲が適正と思う「真面目度合い」を超えると、その人は「真面目すぎる=生真面目」という評価につながりやすいのではないでしょうか。
■生真面目と真面目の違い2:真面目に関する自己調整力があるか否か
生真面目と真面目を分けるもう一つの違いは、その人が自分の真面目度合いや真面目に振る舞う場面を、ある程度調整できるか、という自己調整力にあると言えそうです。
生真面目が意味する「融通が利かない」とは、状況に合わせた臨機応変な対応が苦手であることを指します。
自分の行動や考え・方針などをきっちりと守る一方で、周囲はどのように振る舞っているのか、自分は周囲から何を期待されているのかを考え、自身の行動にフィードバックしていける場合は、「生真面目」や「融通が利かない」という評価を受けることは少ないでしょう。
生真面目な人ってどんな人?長所と短所を観察してみた
それでは、一般に「生真面目な人」と呼ばれる人には、どのような特徴があるのでしょうか。筆者自身も含めた生真面目傾向がある人について、長所と短所を分析してみます。
■生真面目な人の長所
まずは、生真面目な人のポジティブな面を見てみましょう。
・毎日のルーティンや仕事の期日などを守る
・責任感がある
・忍耐力があって我慢強い
生真面目な人の多くは「自分で決めたことはしっかり守る」傾向があります。毎日の起床・就寝時間は大体決まっていて規則正しい生活を送っている上、仕事の期日や待ち合わせの時間なども、あらかじめスケジューリングして遅れないようにします。
頼まれたことを最後までやり遂げる責任感もあるので、仕事や友人関係では信頼されていると感じます。
自分を律することが上手なので、つらい状況に耐える忍耐力や我慢強さがあるのも生真面目な人の特徴でしょう。
■生真面目な人の短所
その一方で、生真面目な人には以下のようなネガティブな一面も。
・頑固で融通が利かない
・臨機応変な対応やアドリブが苦手
・冗談を真に受けることがある
自分で決めたことを守る一方で、一度決めたことは変えたくないのも生真面目な人に見られる傾向でしょう。予期せぬ出来事が起こった場合にうまく対処できず、フリーズしてしまう場合も少なくありません。アドリブや臨機応変な対応が求められる場が苦手な人も多いはず。
また、人の言葉をそのまま受け取りがちな人は、冗談を真に受けて勘違いをしたり、傷ついたりした経験を持つ人もいるかもしれません。コミュニケーションにはすれ違いが付きものなので、お互いに悪意がなければ引きずらないことも、楽に生きるためには大切と言えるでしょう。
生真面目の言い換え表現や英語表現は?

生真面目は、使い方に工夫がいる言葉なので、言い換え表現をいくつか覚えておくのもおすすめです。海外の人と接する機会が多い場合は、英語の言い方も合わせてチェックしておくと良いでしょう。
■生真面目の言い換え表現や類語
生真面目の言い換え表現には、「生」の字を取った「真面目」がもっともポピュラーです。その他の類語としては「真剣」「熱心」「ひたむき」「一途」「真摯」「一生懸命」などが、生真面目の持つニュアンスを生かしつつ、悪い意味もない使いやすい表現と言えるでしょう。
■生真面目の英語表現は?
英語で生真面目のニュアンスを出したい場合は「very serious」が適当です。一方、真面目すぎると言いたい場合は「too serious」、道徳的に堅い様子を表したい場合は「too earnest」などの表現を使うと良いでしょう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/長尾尚子
フリーライター。複数のWebメディアで記事を執筆。資格:FP技能士2級・消費生活アドバイザー。子ども三人を子育て中のママでもある。







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