
男子に限らず、女子も子どももからあげが大好き。ニチレイフーズの調査によると、「鶏のからあげ」は「好きなおかずランキング」で4年連続1位を獲得したそうで、食欲の落ちる真夏日や猛暑日でも、からあげ定食なら食べたくなるに違いない。
暑い日こそ「何を前にし――何を食べているのか意識しろ」という言葉を大切にしなくてはいけないのかもしれない。
というわけで、今回は「からあげ優待」を掘り下げ。からあげをできるだけ安く食べられる「からあげ優待」銘柄を合計7つ紹介しよう。※株価は2025年8月7日終値
「からあげ優待」を株主優待にする企業
■すかいらーくホールディングス(3197)(株価2,927円、最低投資額29万2,700円)
「ガスト」や「バーミヤン」、「夢庵」を運営するすかいらーくホールディングスの株主優待券を使って、ガストでは「から好し」のからあげが食べられる。
から好し定食4個は税込990円(※筆者調べ、地域によって価格差も)。5個では1,090円、6個では1,140円だった。
すかいらーくホールディングスの株主優待は1円単位で使えるようになったことも朗報で、990円なら990円ちょうどの金額を株主優待で支払うことができるため、現金などの支払いが不要な点も便利だ。「からあげ代ゼロに」できるよい例だと言えよう。
すかいらーくホールディングスの株主優待は、12月と6月の年2回の権利月。100株で2,000円分(年4,000円分)、300株で5,000円分(年1万円分)、500株で8,000円分(年1万6,000円分)、1,000株で1万7,000円分(年3万4,000円分)がもらえる。
■アークランズ(9842)(株価1,802円、最低投資額18万200円)
個性的な株主優待はアークランズだ。新潟のホームセンター「ムサシ」を運営する企業で、傘下に「かつや」や「からやま」を持つ。そして、アークランズの株主優待券は、「からやま」でも使え、ホームセンター「ムサシ」でも使える。
株主優待は100株では550円券2枚、1,100円分で、権利は2月と8月の年2回なので合計2,200円分がもらえる。200株では4枚2,200円分(年間4,400円分)、1,000株では20枚1万1,000円分(年間2万2,000円分)となる。
特筆すべきは、株主優待券を使うと「からやま」でかなりお得に食べられる点で、7月末に行われていた「からやま感謝祭」では、写真のからやま定食が税込660円だった。余談だが、味噌汁に入っているおぼろ昆布がうまい。あと、サービスのいかの塩辛が嬉しい。
株主優待券1枚分550円を使うことで、わずか110円の支払いで食べられたわけで、「からあげ代ゼロに」とは言えなくてもかなりお得だといえよう。
■木曽路(8160)(株価2,506円、最低投資額25万600円)
高級和食レストランとして知られる木曽路だが、この木曽路の株主優待券は「からしげ」でも使える。店舗は、愛知県内に4店舗のみで、利用するのに難しいと思う人もいそうだが、こういった使い方もできることを覚えておけるとよいかもしれない。
からしげ定食はからあげの個数が選べ、写真はからあげ3個税込715円。4個だと825円、5個だと935円……そして、8個1,320円というように、いくつ食べられるかを決められる。また、炙り鶏の親子丼(税込759円)やチキン南蛮定食(税込902円)もある。
木曽路での株主優待は、100株では1,600円+税分の株主優待券がもらえ、権利月は9月と3月で年間では3,200円+税分。木曽路でランチをするだけでも100株の半年分の株主優待券はすぐに消費してしまうため、ちょっとしたセコワザと言えるが、「からしげ」を選んで2人分にする手もある。
500株では8,000円+税分(年間1万6,000円+税分)の株主優待券がもらえるが、100株あたり約25万円、500株では約125万円が必要。買い増しが大変だと思うなら、あえて「からあげ優待」として使ってみるのもよいだろう。
■吉野家ホールディングス(9861)(株価3,390円、最低投資額33万9,000円)
吉野家を運営する吉野家ホールディングス。全店舗ではないものの、からあげが1個単位で買える。また、イートインではから揚げ丼(並は税込619円)やから揚げ定食(並盛は税込844円)が食べられる。
株主優待は8月2月の年2回で、100株で500円券4枚、2,000円相当(年4,000円相当)がもらえ、200株で10枚、5,000円相当(年1万円相当)がもらえる。以前、株主優待券が届いた時に、からあげ1個無料券がついてきた時もあり、今後、ふたたびこういった隠れ優待があれば気軽に試せるわけだ。
■トリドールホールディングス(3397)(株価4,508円、最低投資額45万800円)
丸亀製麺で知られるトリドールホールディングスは、意外かもしれないが、もともと焼き鳥店だったそうで、今でも株主優待券は、やきとりとりどーるで使える。
この、やきとりとりどーるの店舗は大阪や兵庫に8店舗のみ。唐揚げ6個弁当(税込890円)やチキン南蛮弁当(税込820円)もあり、店内飲食だけでなく持ち帰りもできる。
トリドールホールディングスの株主優待は、年2回、9月と3月権利。100株で3,000円相当(年6,000円相当)、200株で4,000円相当(年8,000円相当)と増えていき、2,000株では1万5,000円相当。株主優待カードと呼ばれるプラスチックカードにチャージされる。筆者は残額を忘れてしまいがちなのでふせんに書いておく(お目汚し失礼)。
そして、200株では長期保有特典で3,000円相当が追加されるため、200株で長期保有であれば、年間8,000円相当に加えて、長期特典6,000円相当が加わり、年間1万4,000円相当がチャージされる。
ちなみに、株主優待は「10円」単位で使えるので、ここでも「からあげ代ゼロに」なるわけだ。
■クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)(株価1,623円、最低投資額16万2,300円)
株式分割、株主優待拡充のニュースが記憶に新しいクリエイト・レストランツ・ホールディングスにもからあげを楽しめるお店がある。それが、からあげセンターだ。
からあげセンターは、長野県松本市に3店舗、長野市、上田市にそれぞれ1店舗あり、都内在住だとなかなか行く機会はないかもしれないが、以前、訪れた松本平田店では、1枚肉を豪快に揚げた山賊焼きを食べることができた。
このほかにも、クリエイト・レストランツ・ホールディングスの株主優待券は、都内にある鳥良商店でも使え、こちらでもからあげを食べられる。店内のほか、持ち帰りもある。しかも株主優待は1円単位で使えるため、こちらでも「からあげ代ゼロに」なる。
株主優待の権利は8月と2月の年2回で、2025年9月1日を効力発生日とする1:2の株式分割を予定している。2025年8月権利では100株で2,000円分、200株で4,000円分の株主優待券がもらえるが、2026年2月になると増額となる点にも注目だ。
株式分割後は、200株(分割前100株)で3,000円分の株主優待券がもらえ、400株(分割前200株)で5,000円分の株主優待券がもらえるようになる。また、このほか継続保有で追加の株主優待券も該当者にはもらえる。
自分でからあげを作る場合の「からあげ銘柄」もある
外食でからあげを食べるのもおいしいが、もし、鶏肉をもらえたら自宅でからあげ作りに挑戦できる。
■JMホールディングス(3539)(株価3,030円、最低投資額30万3,000円)
いわゆる「肉鈍器(にくどんき)」と呼ばれる肉が届くのがJMホールディングス。「肉のハナマサ」を展開している会社と聞けば納得してもらえるかもしれない。
JMホールディングスの株主優待、権利は7月。しかも継続保有1年以上。権利取りは少し大変だが、食費が助かる肉が届く。100株だと、精肉関連商品2,500円相当、南魚沼産こしひかり2kg、グループ商品券2,500円のうち、いずれかを選べる。
過去、100株で写真の鶏むね肉と豚肉2パックが届いた。鶏むね肉は2kg。株主優待の拡充があり、グループ商品券と交換できるようになったので、一気に届くのは避けたい人なら店舗で鶏肉を買ってくることもできる。
文/谷口 久美子