
ライブ参戦、動画・音楽視聴、推し活仲間との交流・情報共有、聖地巡礼など、推し活の活動は幅広い。さらに推しを中心とした日々のスケジュール管理も重要になる。
そんな推し活だが、昨今はデジタル化が急速に進んでおり、活用できるサービスやアプリも増えている。
今回は、推し活でデジタルツールをフル活用している女性にインタビュー。それぞれの活用術を伝授してもらった。
【取材協力】
えりん氏
関東在住の大学生。大学在学中に2年間休学し、国内の離島で小学校の業務支援員として開校周年記念事業や児童支援を中心に勤務。趣味は情報収集とその分析、読書、ライブ遠征などで行った先の水族館に行くこと。(プロフィール画像は児童が書いた似顔絵)
推し活歴13年 ファン同士の情報共有の中心的存在
今回話を聞かせてくれたのは、推し活歴は約13年という、大学生のえりん氏だ。
「最初の推し活は、小学生のとき、母と一緒に当時大流行の男性アイドルグループのファンクラブに入ったことでした。現在は、いわゆる『歌い手』出身の4人組男性ユニットのメンバー1人を中心に推し活を楽しんでいます。歌い手を推し始めたのは約7年前です」
そんなえりん氏が現在、活用している主なデジタルツールはこちら。
●TimeTree
●プレーリーカード
●LitLink
●Googleスプレッドシート
●Googleドキュメント
●X
それぞれの活用術を見ていこう。
TimeTree~カレンダーシェアアプリで抜け漏れのない情報共有
特にえりん氏がお気に入りなのが「TimeTree(タイムツリー)」というカレンダーシェアアプリだ。自分のカレンダーにスケジュールを登録し、家族やパートナー、仲間同士で共有し合えるのが特徴だ。
●推し活仲間と利用「共有カレンダー」
「推し活をするうちに、アーティストの動画投稿やラジオ形式の雑談・ゲーム実況配信など異なる配信プラットフォームの情報を、わかりやすく・効率的に見返せるようにしたいと思い、TimeTreeへの記録を始めました」
現在、アーティストの活動スケジュールを共有カレンダーに記録し、推し活仲間2人と共有しているという。
「以前は紙に書いて管理していましたが、現在は共有カレンダーにその日のライブ予定や動画投稿、配信(放送)を、場所・時間・URLとともに記録しています。アーティスト10人名ほどそれぞれのイメージカラーでラベル分けをしたり、配信や動画のリンクを貼って見返せるようにしたりしています。検索機能もあるので予定の絞り込みもできてとても便利です。また重要な予定はリマインド機能を活用して忘れるのを防止しています」
カレンダーを共有することにもメリットを感じているという。
「共有していると複数の目で見ることになるので、ミスや抜けが減って記録としての精度が格段に上がったと実感しています。毎月末にXにてマンスリーカレンダーのキャプチャ画像を数枚投稿し、誰でも見られるようにもしています」
<お気に入りポイント>
・メンバーカラーに合わせてラベルの色を設定できる
・検索はワードだけでなくラベル別もできる
・「予定から何日過ぎた」という日数カウントに対応している
●推し活仲間へ広く未来の予定をリマインド「公開カレンダー」
TimeTreeには「公開カレンダー」という機能もある。これは公開することを前提としたカレンダー機能だ。未来のスケジュールを登録して公開できる。えりん氏は自ら運用しているそうだ。
「メンバーそれぞれのイベント・物販に関わる情報をすべて把握するには、10個以上のアカウントを確認する必要があります。慣れたはずの私でも、忙しいとわずらわしいなと思ってしまったり、頭から抜ける瞬間があったりします。
前述の共有カレンダーの使い方は過去の記録が中心ですが、ライブ予定や各種申し込み、グッズ通販受付期間など未来の予定のまとめ情報・リマインダーが欲しいという悩みもありました。それなら自分で作ってしまえ!せっかくならみんなにも使ってもらえるようにしよう!と思い、2025年から公開カレンダーを運用しています」
ちなみに公開カレンダーは、アーティスト側が公式スケジュールを掲載して公開していることもある。自分の推しが公開カレンダーを公開していれば、それを自分のカレンダーに連携させることで、公式のスケジュールが手軽に管理できて便利だ。