ご当地グルメチェーン店が勢力拡大!次々登場して行列に
地方で愛されるローカルチェーンが勢力拡大。ただの全国展開ではなく、既存のブランド力をフルに活かす新業態も2025年上半期のトレンドに。
資さん『資(すけ)さんうどん』オープン初日開店前170人の行列

〝北九州のソウルフード〟としてもおなじみの同店は24年にすかいらーくホールディングス傘下となり、関東へ進出。2月には東京1号店の両国店をオープン、初日から大行列に。

150種類あるメニューの中の一番人気『肉ごぼ天うどん』(5本820円)
〈ヒットのカギ〉地元の資さんファンがインフルエンサーに
開店前に期間限定レストランを出店し、プロモーションを強化。「北九州出身の方が資さんうどんを広めた点も、後押しになりました」(資さんうどん・伊藤典子さん)
コメダ『おむすび米屋の太郎』 看板メニュー「名古屋おむすび」は3か月で約3万700個を販売

姉妹ブランド『コメダ和喫茶 おかげ庵』で提供されるモーニング『おにぎりセット』の好評をうけてオープン。注文後に1つずつむすぶこだわりに加え、独自性高い名古屋名物の具材も好評を博した。


赤味噌が香る名古屋味の『味噌ヒレカツむすび』(330円)、店内で衣付けして揚げる『天むす』(380円)。
〈ヒットのカギ〉できたてのふんわり感がコメダファンにも好評
「注文を受けてから結ぶおむすびの、つやつやで粒立ちよく、ふっくらほどける食感が、多くのお客様の共感を呼びました」(コメダ広報チーム・白野 紬さん)
とろける生パンが甘党の心をキャッチ
近年、コンビニスイーツ界では〝ふわもち食感〟がヒットのキーワードとなっているが、その流れがパンにも波及。パンのやわらかい食感を軸に、クリームとの組み合わせで大人気を博した。
ヤマザキ『ランチパック とろリッチ生シリーズ』各170円
1月のシリーズ発売から5種類計約600万個を販売

パンのやわらか食感を最大限に引き出すことを目指して開発。生クリームとわらびもち風フィリングで、とろっとした味わいを実現。
全5種類のラインアップ

〈ヒットのカギ〉甘党の心に刺さる絶妙食感
和洋折衷の商品が増えていることから、わらびもちとホイップの組み合わせを意識。「ぎっしりつまったクリームが満足感を刺激します」(山崎製パン・赤井友梨さん)
ファミリーマート『白生パンシリーズ』138円〜
発売後13日で500万食を達成

昨年の『白生コッペパン』のヒットを受け、新たにレパートリーを増やす形でシリーズ化。袋パンの得意分野である、しっとりとしたもちもちと食感を意識している。

〈ヒットのカギ〉「生」の文字の組み合わせでしっとり感を強調
「従来のパンに『生』の文字を組わせることで、これまでのイメージとのギャップを持っていただけたことが、ヒットにつながったと思います(ファミリーマート・鈴木崇義さん)
Z世代を中心に独自食感グミがウケまくり
数年前から巻き起こるグミブーム。パウダー系や果実系など多種多彩なグミが展開される中、ヒットしたのが各社の個性が光る新食感グミ。独自製法がキモとなり、今までにない食感が大きな話題に。
UHA味覚糖『モッチュ 白桃味』オープン価格(実勢価格約160円)
4月の発売直後から計画比1.8倍と滑り出し順調

高級和菓子などの材料となる奈良県産「吉野本葛」を使用。葛のようなやわらかさと、グミらしい弾力を両立する独特の食感を実現した。
〈ヒットのカギ〉トレンドのあえて逆をいく、究極のやわらかさ
近年ハード食感が好調な中、あえての「やわら食感」に挑戦。「『この食感クセになる』とSNSなどでも多く発信をいただきました」(UHA味覚糖・広報担当)
カバヤ食品『しゃりinグミ』オープン価格(実勢価格約170円)
ブランド全体の売り上げが計画の約300%を達成!

「パウダーの食感は楽しみたいが、手が汚れる」欠点を解消。噛んだ瞬間に中から〝秘密のしゃり粒〟が出現する新食感が話題に。
〈ヒットのカギ〉独自製法で二重の食感を実現
つるっとした見た目なのに、噛むと独自製法による溶けにくい〝秘密のしゃり粒〟が楽しめる。「見た目と食感のギャップを意識しました」(カバヤ食品・池崎詩美さん)
取材・文/高山 惠 編集/原口りう子
※本記事内に記載されている商品の価格は2025年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。