
これだけ物価が上がっていても売れている商品は一体何が違うのか──。それを読み解くために今回もDIME編集部は総力取材!「この商品にはお金を出してもいい」と消費者の心を動かすに至ったモノやサービスを深堀りする。
デジタルガジェット
ガジェットはハイコスパなだけでは消費者に受け入れられない。「どうせなら納得のいくモノを」と思える〝何か〟がある機種を選んだ。
コスパ重視スマホが市場を席巻
スマートフォンの性能進化は、近年落ち着きを見せつつある。そんな中で注目を集めているのが、1~2世代前のハイエンド並みのスペックを備えながら、10万円未満で手に入るお得感の高いモデルだ。
Apple『iPhone 16e』
9万9800円(128GBモデル)
発売翌月の国内販売シェア21%!

iPhone 16の廉価モデルながら、最新プロセッサーのA18チップセットを搭載している高コスパ機。市場調査会社Counterpoint Researchによると、2025年3月の販売シェアは21%で、同月に最も売れた機種となった。
〈ヒットのカギ〉手軽に使えるOS一体型AI
オンデバイスAI「Apple Intelligence」に対応。文字入力中の文章を整える「作文ツール」や、カメラで映した対象の検索やテキストの翻訳、要約が可能な「ビジュアルインテリジェンス」など、便利なAI機能が利用できる。
シャープ『AQUOS sense9』
6万940円(128GBモデル)
出荷台数前モデル比130%!

コンセプトは「ちょっとアガる どまんなかスマホ」。デザイナーの三宅一成さんがデザインしたコンパクトなボディに、日常使いに十分な機能とスペックが凝縮されている1台だ。
〈ヒットのカギ〉性能・サイズ・価格の全てが高水準
「約166gと軽量で持ちやすく、Pro IGZO OLEDディスプレイや5000mAhの大容量バッテリーも搭載しており、日常使いに求める性能を高水準で満たしています」(シャープ 岸本奈奈子さん)
Xiaomi『POCO X7 Pro』
4万9980円(256GBモデル)
発売初日に楽天市場、Amazonスマホカテゴリ1位!

ミドルレンジ価格ながらハイエンド級の性能を誇るPOCO Xシリーズが日本初上陸。ゲーム配信者SPYGEAさんとのコラボイベントが功を奏し、ガジェット好き以外の層にも認知された。
〈ヒットのカギ〉ハイスペックなのに5万円切り
「高性能チップに加え、42分でフル充電できる急速充電も搭載。それでいて価格を5万円以下に抑え、コスパ重視層の心を掴みました」(シャオミ・ジャパン 片山将さん)
コンパクトデスクトップPC市場復調の兆し
不調が続いていたデスクトップPC市場だが、ここ1年でプラスに転じた。主な要因として、手のひらサイズのコンパクトデスクトップPCの好調が挙げられる。
Apple『Mac mini』
9万4800円(メモリ16GB+SSD256GB)
発売初月のデスクトップPC市場でシェア36%!

手のひらサイズの筐体に最新のM4チップを搭載している。BCNランキングによると、2024年11月の発売月に販売シェア36.0%を獲得。市場復調の原動力となった。
〈ヒットのカギ〉必要十分な性能がコンパクトに集約
最安モデルでもメモリ16GB、SSD256GBを搭載し、パフォーマンスは必要十分。強力な冷却ファンで発熱を抑え、小型ながら快適な操作性を実現している。