
ただただ面白いことをやりたい。その気持ちが全ての原動力に
上半期は出演したドラマや映画の公開が続いて、様々な姿を届けられる機会がありました。Netflix映画の『新幹線大爆破』は周囲の反響も大きく、先日は「10回観たよ!」と言っていただいて。この作品は新幹線の大迫力や、車掌役の草彅さんの演技が素晴らしいですよね。草彅さんはすごい集中力と緊張感でお芝居に入られるんです。〝よしいこう!〟と切り替わる瞬間を間近で見て、勉強になりました。
個人的には運転士の役柄にヒーロー感があって、これまであまり演じる機会がなかった、かっこいい姿を見てもらえたのもうれしかったです。今はどんどん新しいことをしてみたい時期なんです。ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』(DMM TVで独占配信)でアクションに初挑戦したり、海外の音楽フェスに初出演したり。未知への扉がひとつひとつ開くのを楽しんでいます。
面白いことをやりたい、というのが私のいちばんの目的なんです。面白い役、ステージをやりたいし、それを面白がってくれる人たちへ届けたい。心が揺さぶられることが、原動力になっています。最近のお気に入りは、アメリカのソングライター、ベンソン・ブーン。彼の音楽は情熱にあふれ、歌詞にも強い意思が込められている。立ち向かう姿がかっこいいんです。
ハマっているものといえば、アーモンドミルクも。お肌の調子に悩んで、乳製品から切り替えてみたんです。生アーモンドやデーツをミキサーにかけて自宅で作っています。デーツにはストレス軽減作用があるみたいで、お肌も気持ちもととのっていい感じです。
9月からは主演ドラマ『MISS KING/ミス・キング』(ABEMA)が始まります。初の将棋棋士&ダークヒーローで、心から演じたいと願った役です。繊細だけど荒々しい、ちょっとメンズっぽい姿は新鮮に映るんじゃないかな。
下半期はまとまったお休みがあったらいいなと思っています。気になる映画を観たり、好きなものを体験して、思い切りインプットをしたいなって。
やってみたいのはヨーロッパのお城めぐり。贅を尽くしたお城は非日常感がありますし、装飾にインスピレーションをもらえる。2月にミラノ・ファッションウィークに参加した際にヴェネツィアまで足を延ばし、コッレール博物館やドゥカーレ宮殿を見学して感動しました。新たな刺激で感性を磨いて、今後のお仕事に還元したいです。
アーモンドミルクが〝ととのい〟の素

俳優・アーティスト
のんさん
1993年、兵庫県生まれ。俳優、映画製作、音楽、アートなど幅広く活躍。9月12日よりライブツアー「NON Renarrate tour 2025」、9月29日より主演ドラマ『MISS KING / ミス・キング』(ABEMA)がスタートする。

ヴェネツィアでは貴族風ドレスや仮面で仮装を体験して、旅気分を満喫!(のんInstagramより)

生アーモンドを一晩水に漬けてデーツなどを加えて作る、アーモンドミルク。愛用の白いミキサーは「東京へ出てくる時にお母さんがくれた」ものだとか。
世界80カ国でランキング入り!
Netflix映画『新幹線大爆破』とは?

1975年公開の『新幹線大爆破』(東映)をNetflix×樋口真嗣監督がリブート。主演に草彅剛。今年4月から配信がスタートし、日本のNetflix週間TOP10(映画)で1位、非英語映画としてグローバルで2位を獲得。世界80カ国でランクインする快挙を遂げた。

爆弾を仕掛けられた新幹線が時速100kmで走りつづける──。車掌の高市(草彅さん)は爆破を回避すべく奔走。〝絶対に新幹線を止めてはならない〟使命を帯びた運転士の松本(のんさん)は必死で運転台に向かう。JR東日本が特別協力し、事前研修では実際の業務や鉄道人の矜持もキャストへ伝えられた。
取材・文/渡部美也 撮影/竹崎恵子 編集/原口りう子