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組み立てに1時間!塗装は筆塗りのみ!戦車模型の新定番「1/72キングタイガー」製作に挑戦

2025.08.10

「戦車模型は難しい」という評判があるらしいが、それは本当だろうか?

ガンプラと比較すると、「接着剤が必要」「細かいパーツが多い」「(例外もあるが)塗装しなければならない」という特徴があり、確かに難易度は高い。が、「難易度が高い」から「ビギナーには手を出せない」と結論付けるのも問題である。

やってみなけりゃ、分からない!

というわけで、今回は筆者が「できるだけ簡単な戦車模型を作ってみる」という企画に臨んでみたいと思う。そう、できるだけ簡単かつ手っ取り早く作ることができる戦車模型だ。「そんな戦車模型あるの?」と言われそうだが、それがあるのだ。

戦車模型は「情景を楽しむホビー」

戦車模型といえば、タミヤMMシリーズが有名である。

このMMシリーズは、元々は内部に乾電池とギアボックスを組み込んだモーターライズモデルを「映えさせるもの」として発売された経緯を持つ。MMシリーズの一番最初の製品は『ドイツ戦車兵セット』。戦車模型に兵士を乗せて、よりリアリティに富んだ1台にしようという方向性だ。

が、MMシリーズは短期間のうちに戦車模型を「動くもの」から「情景を楽しむもの」にしてしまった。

同じドイツ軍のⅣ号戦車でも、A型、B型、C型、D型と様々なモデルが存在し、さらに戦場では兵士の手で独自に改修される。戦争当時に撮影された白黒写真を頼りに、自分なりの解釈を模型に反映させていくのだ。完成品には組み立てた者の個性が如実に表れる。

MMシリーズは、戦車模型=1/35スケールという一つの基準を確立した。しかし今ではより多様なスケールの選択が可能で、飛行機模型と同じ1/48スケール、そしてメーカーによっては1/72スケールというものも用意されている。

今回制作してみるのは、この1/72スケールの戦車模型だ。

1時間で概ね完成!

さて、ここにあるのはウォルターソンズジャパンが製造し、プラッツが販売を手掛ける『1/72モデルキットシリーズ キングタイガー(ヘンシェル砲塔)』。1/35では堂々たる巨大さを誇るキングタイガーだが、1/72にすると手のひらに完全に収まるサイズになる。

これを組み立てて塗装までやっていこう、というのが今回の記事の主旨である。

ドイツ軍の、特に大戦後期に生産された重戦車の足回りは転輪が何枚も重なっていたりして、1/35スケールのモデルではそのあたりがきちんと再現されている。が、1/72スケールとなるとそれらが極力一体成型されているため、初心者でもパカパカ組み立てられるはずだ。

そもそも、1/35よりも部品点数が圧倒的に少ない。作業を開始してから僅か1時間で、何と概ね組み上がってしまった。

これ、本当に気持ちいい!

ここまで組み上げが簡単にできるのなら、同じキットを予め何個か購入して自分だけの戦車小隊を作ることもできるはずだ。「手のひらサイズ」と侮るなかれ、1/72は日本の住宅事情にも適合した極めて合理的なスケールと言える。

筆塗りだけでここまでできる!

さて、問題は塗装である。

これが1/35スケールであれば、スプレー缶を使って一気に表面を塗りつぶしてしまうだろうが、幸いにもそれより遥かに小さいスケールだ。タミヤのアクリル塗料を小皿に移し、筆を使って塗り上げることができる。

写真で見て分かる通り、今回は車体や砲塔に油汚れが広がっているような感じのウェザリングを施してみた。このウェザリングの方法は、筆者のオリジナル技法のため秘密。

スコップや牽引用ワイヤー、機銃などの細かい部分の塗装は、今回は省略。「手っ取り早い塗装でもここまでかっこよくできるんだぞ!」ということを証明するのが此度の第一目標なので、こまごましたことはまた今度!

大戦後期のドイツ軍の戦車はダークイエローを基本とし、その上にレッドブラウンとダークグリーンの迷彩が施されていた。この迷彩のパターンは、まさに「百花繚乱」。そのあたりに自分自身の解釈や価値観をブチ込むことができるわけだ。

そして完成したのが、こちら!

迷彩の色ムラだの、パターンの逸脱だのは一切気にしない。こんなキングタイガーだってあったはずだ!!

自分だけのキングタイガー!

ウォルターソンズのキングタイガーは確かに組みやすく、上述の通り部品点数も少ないため組み立てだけなら初心者でも2時間足らずでできるのではないか。「戦車模型は難しい」という固定観念を見事に打ち破るキットでもある。なお、価格は1,500円(税抜)。

ただ、ここで一番に強調したいのは「(製造メーカーに限らず)戦車模型とはそもそも自由度が高いホビー」という事実である。

飛行機は日頃から質の高い整備を行わないと墜落してしまう代物だ。しかし、地上を走るものならいろいろと「ごまかし」が利く。そのため、最前線の戦車兵や整備兵はその場の事情に合った整備を実行した。結果として、個々の車両がまるでワンオフ製品のようになっていく。

「こんな塗装のキングタイガーがあったはずだし、俺が現場の整備兵なら必ずそうしてる!」

その願望を叶えてくれるのが、戦車模型なのだ。

文/澤田真一

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