
暑い日が続くが、熱中症予防と言いながら、冷房のなかにばかりいると、冷房病の恐れが出てくる。発汗や冷房による冷え、食欲不振、代謝の悪化などによって抵抗力が落ちることで夏風邪などの感染症リスクも高まるともいわれる。
5人に1人がエアコンを使いこなせていない!?プロが指南する梅雨時期の快適エアコン術
温度・湿度がともに高い梅雨時期に室内で快適に過ごすためには、室温や室内の湿度によってエアコンの機能を適切に使い分けることが大切だ。 しかし、三菱電機 霧ヶ峰PR…
今回は、冷房病の症状や対策、予防策を内科医・血液専門医の久住英二氏に聞いた。
冷房病とは?重症になるとどんなリスクがある?
冷房病とはどのような病態なのか。また重症になるとどのようなリスクがあるだろうか。
【取材協力】
久住 英二氏
内科医・血液専門医
1999年 新潟大学医学部卒業。1999年 国家公務員共済組合連合会虎の門病院にて内科研修。2005年 国家公務員共済組合連合会虎の門病院血液科医員。
2024年 立川パークスクリニック開業。専門は内科、血液内科、旅行医学。町医者として様々な病気の診療経験を有し、とくに感染症やワクチン、血液疾患に詳しい。テレビの情報番組や報道番組、ラジオにたびたび出演し、医療に関する解説が「分かりやすい」と評価されている。
「冷房病とは、冷房の当たりすぎによって生じる、さまざまな体調の不良を指します。ずっと冷房の効いた部屋にいるなど生活が不活発となることで生じる血流の停滞や気分の落ち込み、暑い場所と涼しい場所とを出入りすることで体温を管理する自律神経の働きが乱れるなど、複数の要因によって生じます」
●冷房病の症状
冷え、だるさ、食欲低下、便秘、肩こり、頭痛、腰痛、むくみなど
「悪化すると痩せ(脂肪だけでなく筋肉も減少)、うつ病、不眠などの重い症状に至ります。気分が落ち込むと何をするにも億劫になるため、改善するために対策することすら難しくなります。仕事にも影響しますし、場合によっては休職することになりかねません」
冷房病・かぜ・熱中症の症状の違いは?
冷房病は、かぜや熱中症と見分けがつきにくい。正確には医師の診断を受けるのが賢明だが、目安として久住氏に症状を挙げてもらった。
あくまで目安となるため、気になる症状があればできるだけ早めに医療機関を受診して適切な診断と治療を受けよう。