
人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。
そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?
この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。
年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。
主観年齢で生きていく
最近は70代、80代でインフルエンサーになる人も多くなりました。インフルエンサーとは世間に与える影響力の強い人のことですが、いまはSNSなどでフォロワーの多い人もそう呼んでいます。
面白い写真をSNSのInstagram(インスタ)にアップしている西本喜美子さん(享年96歳)は、人気インフルエンサーでした。
西本さんのインスタを見ていると、健康の秘訣がいろいろ垣間見えて、とても参考になります。
西本さんは、72歳でカメラを始めたそうです。面白いことがとにかく好きで、そのための行動をいといません。カメラを始めるきっかけは、若い人たちが背中を押してくれたからだそうです。
若い友だちがいるというのも、脳にとっていいことです。
西本さんは年齢のことは考えたことがないそうです。自分の年齢を気にしていないんですね。
主観年齢という言葉がありますが、たとえば、85歳でも自分は50歳と思えば、主観年齢は50歳です。すると面白いことに、50歳のような行動をとるようになってくるのですね。もちろん本気で思わないとそうならないのですが。
主観年齢を若くすることは、脳の老化も防ぎます。韓国の研究で、59~84歳の被験者68人の主観年齢と脳の状態を分析したところ、主観年齢を実年齢より「若い」と答えた被験者は、灰かい白は く質し つの密度が高かったほか、記憶力もよく、うつの傾向も低いことがわかっています。
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未来の自分のために、今日からできることを!
年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)
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いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。
(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。
構成/DIME編集部