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何もしていない時間に脳が活性化する「デフォルトモードネットワーク」とは何か?

2025.09.05

人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。

そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?

この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。

年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。

何もしていない時間に、実は脳は活性化している

「毎日たくさんの予定を入れて、忙しくする。充実感もあるし脳にもいいので、いくつになってもその生活をキープしていきたい」

もしあなたがそう思っていたら、少し待ってください。この考え方、脳にとってよくない部分もあります。

スーパーエイジャーの生活習慣で多くの人に共通していることのひとつに「リラックスする時間がある」ことが挙げられます

「ボーッとしている時間があると脳は働かなくなるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実はそれは半分正解で、半分間違いです。

ここでいうリラックス時間とは、好きなことをする、お酒を楽しむ、仕事とは関係ない趣味をする、ボーッと空を見たり、風呂につかったり、好きな音楽にひたったり、カフェでゆっくり本や新聞を読むなどの時間で、大切なのは「心がゆったりしていて、難しいことを考えていない状態」を指します。

要は、「休息していると自分が認識している時間」ですね。

こういう時間をしっかりととることがなぜ必要か、そこには明確な理由があります。

それは、ストレスが脳にダメージを与えるからです。ストレスレベルが高いと、認知症のリスクが上がることが、最新の研究で結論づけられました。

リラックスできる時間は、脳のストレスを下げる効果があります。たとえば体の調子が悪いとき、面白いテレビや動画を見たり、音楽を聴いたりすると、気分がラクになって体調がよくなったように感じた経験はないでしょうか? 専門用語では「打ち消し効果」と言って、私たちはマイナスな状態になったとしても、プラスのものに触れることで、ストレスが相殺されるのです。

リラックスする時間の中で、何もしていない時間に、実は脳が最も活性化していることがわかっています。これを「デフォルトモードネットワーク」と言います。

デフォルトは英語で「何もしないこと・怠慢」などの意味です。何もしない状態(モード)の脳がネットワークが一番活性化しているという意味の用語です。

何もしないときは、脳も何もしていない状態と思うかもしれませんが、全くそんなことはありません。

むしろ逆で、運動をしているときよりも、計算しているときよりも、活性化しています。しかも特定の部分だけではなく、脳全体が活性化しているのです。

たとえば、入浴してボーッとしたり、カフェで何もせず時の流れに身を任せているとき。その瞬間、脳はこれまでの情報を統合しています。要はごちゃごちゃした状態を整理しているのです

インプットした情報を整理し、自分のものにしていくためには、休息の時間も必要なのです。

睡眠中に脳はすごい働きをしているという話を聞いたことがありませんか? これも同じことです。睡眠不足は脳にとっても大敵ですし、若い頃にテストの一夜漬けをしても全く身についていなかったというのも、同じ原理です。

いくら忙しくても、リラックスする時間、休む時間を設けることは脳に必要なことなのです。その時間をつくることで、認知機能が上がります。

ただ、ここはバランスが必要です

ずっとリラックスしたまま、休息したままだとインプットされるものがないので、デフォルトモードネットワークは起きません。認知機能も上がりません。

ですから、毎日やることをちゃんとつくり、その間にリラックス時間をつくる。そのバランスが大切なのです。

☆ ☆ ☆

未来の自分のために、今日からできることを!

年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)

Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。

(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。

構成/DIME編集部

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