
人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。
そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?
この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。
年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。
ダンスは脳活の極み
脳の認知機能を上げる究極のコーディネーション運動があります。ダンスです。ダンスはコーディネーションを構成する7つの要素をほとんど使うからです。
アメリカの研究で、ボードゲーム、楽器の演奏、ダンスを習慣的に行う人は認知症のリスクが少ないことがわかっています。
オランダではこの研究成果が認知されているせいか、たとえばTikTok を使って短い動画でシニアダンサーを募集するプロジェクトを行ったりしています。脳を元気な状態にするためのこういった活動を国を挙げてやっているのです。
ダンスはペアで踊るときに、より効果を発揮します。相手の反応を見ながら踊らないといけないので臨機応変な対応が必要だからです。これはコーディネーション運動の極みです。また、お互いが練習のときからコミュニケーションをとることが大切なので、それも脳にいい影響を及ぼします。
ペアでなく、一人で踊るときも、効果は期待できます。一人のときは、ただ適当に自分の好き勝手に踊るのではなく、たとえばYouTube などの動画を見ながら、動画の中の人に合わせて踊るようにしてください。その時点でコーディネーション運動になります。
ちなみに、YouTube やX(Twitter)などのSNSは高齢者にとって脳を活性化させる最適なツールになります。やったことがない、難しそうと敬遠せずに、積極的に生活に取り入れてみてください。やってみたら簡単だったという声もよく聞きます。
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未来の自分のために、今日からできることを!
年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)
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いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。
(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。
構成/DIME編集部