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脳の老化度がすぐにわかる「片足立ち診断」のすすめ

2025.08.27

人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。

そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?

この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。

年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。

あなたの脳の老化度がすぐわかる方法

脳の老化状態をすぐ診断できる方法があります。「片足立ち診断法」です。簡単な方法なので、ぜひ自分の状態を知るためにやってみてください。

■診断方法

その場で立ち上がり、目を閉じた状態で片足立ちをしてください。何秒間、片足で立っていられるかを計ってください。

※ 転倒の危険もあるので、くれぐれも無理のないように、またできるだけ周りに障害物や物がない場所でやってください。

たったこれだけで、診断できます。どうですか? 何秒間できましたか?

目安は30秒です。目を閉じて30秒以上片足で立っていられれば、脳はまだまだ若い状態です。逆に30秒未満の人は老人脳が進んでいます

目を閉じた状態での片足立ち時間はこんな目安です。

・平均58.8秒→脳年齢30代
・平均32.9秒→脳年齢40代
・平均23.7秒→脳年齢50代
・平均9.4秒→脳年齢60代
・平均4.5秒→脳年齢70代
・平均2.9秒→脳年齢80代

(国立長寿医療研究センターによる年代別平均値*30代については、個別に50名の平均値を算出)

これは言ってみれば脳年齢と逆比例の関係にあるということのようです。たとえば、4.5秒の人は脳年齢が70代、32.9秒であれば脳年齢は40代といった感じです。実年齢が80代でも脳年齢は50代という人もいますし、その逆の人もいます。

まずは、自分の脳の状態を把握してみてください。

また、両目を開いたままで片足立ちをして、20秒以上続けられない場合は、小さな脳出血を発症している「無症候性ラクナ梗塞」などの可能性があるので、注意が必要です。

目を開けたまま片足立ちをした場合は長くできる人でも、目を閉じたとたんにできなくなる人がいます。こういう人も、残念ながら老人脳が進んでいます。

平衡感覚は、目を開けているときは視覚野でバランスを取ろうとします。その視覚野を完全に遮断すると、視覚情報ではなく「本当の身体のバランス感覚」で立とうとします。この「本当の身体のバランス感覚」が脳の状態と比例しているのです。

ですから、まずは自己診断をしてもらい、脳の状態を確認してください。もし目を閉じて30秒以上片足で立っていられなくても、30秒以上立てるようにトレーニングをしていくことで、脳を鍛えることができます。

トレーニングは、次の方法をくり返しやっていくことです。

目を閉じても30秒以上立てるようになるまで、毎日何回かトレーニングをしてください。すると、だんだん慣れていき、片足で立てる時間が長くなっていくはずです。実はこれは第4章で述べるコーディネーション運動のひとつ、脳にいい運動なのです。

ちなみに、この片足立ちは、単に筋力の問題ではありません。筋力も関係はしていますが、筋力以外の能力も多く関わってきます。もし筋力だけの問題であれば、目を開いていても閉じていても、立っていられるのは同じ時間になるはずですよね。

片足立ちの練習は、短時間でも効果が期待できます

バランス能力は生活をしていく上でもとても大切な能力で、自立して生活を送れるかどうかにも影響してきます。ある研究では、バランス能力の高い人は14年後も自立した生活を送るスキルが高いという結果が出ています。また女性は特に早く歩ける人ほど自立した生活を送りやすく、バランス能力が低いほど自立した生活を送れなくなることがわかっています。

片足立ちは転倒防止効果もあります。片足立ちが目を開けて30秒できる人を調べたところ、直近1年間で転倒した人が誰もいなかったという研究結果もあるくらいです。

また、目を開けた状態で片足立ち能力が高い人は膝の関節の可動域が大きく、歩くときにしっかりと歩くことができるそうです。

目を開けて片足立ちができることは、死亡率とも関係しています。

4つの身体機能が低い人ほど死亡率が高いというデータがあるのです。この4つとは、「目を開けたままの片足立ち」「握力」「歩く速度」「椅子から立ち上がる時間」です。

目を開けたままの片足立ちが30~90秒だと死亡率が1.12倍、30秒以下だと3.75倍に高まります。握力が弱いと死亡率が1.67倍高まり、歩く速度が遅いと死亡率が2.87倍になり、椅子からの立ち上がりが遅いと死亡率が2倍となってしまいます。

また、目を開けて片方で立てても、両足に時間差が10秒以上あると、ロコモティブシンドロームといって、移動する能力が低下してしまうリスクが高まることもわかっています。

片足立ちができるようになれば、想像以上に健康効果が期待できるのです。

☆ ☆ ☆

未来の自分のために、今日からできることを!

年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)

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いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。

(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。

構成/DIME編集部

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