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脳科学者が解説!「欲のある人」のほうが長生きしやすい理由

2025.08.21

人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。

そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?

この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。

年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。

「欲のある人」のほうが長生きしやすい

歳をとると欲が減少する人が多くなります。

「最近食べたいと思うものがなくなってきた」「異性への興味が薄れてきた」そんな実感はないでしょうか。

でも、あらゆる欲が減っていくわけではありません。実は、「減りやすい欲」と「減りにくい欲」があります

結論から言うと、食欲、性欲などの「生理的欲求」はすべて減っていきます。

なぜなら、ドーパミンというやる気を生み出す脳内ホルモンは、加齢とともに直線的に減っていくからです。ドーパミンが減ると、食欲も、性欲も低下します。

ただ、欲があったほうが長生きするという傾向があります。オーストラリア・モナッシュ大学と台湾国立防衛医科学センターの研究では、食欲のある高齢者のほうが長生きの傾向があるそうです。別の研究でも、食が細い高齢者は食欲旺盛な人たちに比べて死亡リスクが2倍以上高まることがわかっています。

長生きのためにもドーパミンを増やしていきたいところですが、欲の源になるドーパミンはどうやって増やせばいいのでしょうか。実は簡単な方法で増やせます。具体的には、こんな方法があります。

● 笑顔
● 好きな音楽を聴く
● 体を動かす
● 好きな人の写真を見る
● 予想外の嬉しいことが起きることに参加
(例・スポーツをする、スポーツ観戦など)
● 複数の物から選ぶ

こういう習慣がある人は、やる気が衰えず脳がいつまでも若い可能性があります。

減る欲がある一方で、減りにくい欲もあります。「幸せに対する欲」はそれです。若いときも高齢になってからも、同じように「幸せに対する欲」はあります。

この「幸せに対する欲」と密接に関係しているのがオキシトシンです。最近はよくメディアで取り上げられているので、知っている人も多いかと思います。

オキシトシンは別名「愛情ホルモン」とも言われていて、人や動物などと「つながった瞬間」に出るホルモンです。犬や猫を飼っている人や子どもと触れ合う機会が多い人は、オキシトシンが出て、幸福感を感じやすいと言われています。

2022年の最新研究では、18歳から99歳の人を調べたところ、加齢とともにオキシトシンの量は減るどころかむしろ増えることがわかっています。

ドーパミンは減っていくけれど、オキシトシンは増えていく。そこからわかるのは、人はいくつになっても幸せを求めているということと、その幸せはつながりを通して得られるということです。

若いときは生理的な欲求が強いのですが、歳とともにバランスが変わり「つながり」など社会的欲求の占める割合が高くなっていきます。この社会的欲求は、社会貢献などにもつながっていきます。ボランティアなど「人のために何かをする」ことで自分の幸福度が上がるのは、脳の変化なのです。

生理的な欲が減り、人とつながること、人に貢献することを求めるようになる。これがいわゆる「人の成熟」と言えるのではないでしょうか。お金よりも人の役に立ちたい、感謝されたいという気持ちが年齢とともに高まるのは、人として成熟している証です。有名なマズローの五段階欲求説がありますが、一番下に生理的欲求があり、それが満たされていくと社会的欲求が満たされ、最終的に自己実現の欲求が出てくる

このことが最新の脳科学で証明されたわけです。これに反して生きる人は、幸福度が上がらず、老人脳も進行しやすくなると思われます。

☆ ☆ ☆

未来の自分のために、今日からできることを!

年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)

Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。

(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。

構成/DIME編集部

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