人生100年時代。年齢を重ねることは、経験と知恵が深まる素晴らしい旅です。でも、一方で記憶力や集中力の低下に不安を感じることがあるかもしれません。
そんな中、脳科学者・西剛志氏が提案するのは、「脳の若さ」を保つためのシンプルな習慣。実際に、80歳を過ぎても好奇心を持ち続け、学びを楽しむ人たちが実践していることとは?
この記事では、書籍『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、脳を元気に保つヒントを抜粋・再編集してわかりやすくご紹介します。
年齢に関係なく、今から始められる「脳のメンテナンス」を一緒に学びましょう。
コーヒーの香りには人をやさしくする効果がある
コーヒーの香りにも素晴らしい効果があります。
コーヒーの香りの効果のひとつに「人にやさしくなれる」ということがあります。
面白い実験があります。大型ショッピングセンターにある店の前にお金をわざと落としておくんです。そのお金を、通りすがりの人がどれぐらい拾ってお店に届けるかという実験です(面白いことを考える人もいるのですね)。
その結果、外に香りがしない店の前よりも、コーヒーの香りがするお店の前のほうがたくさんの人がお金を届けたそうです。
すごい効果です。あちこちでコーヒーの香りが嗅げるようになれば、もっと世の中は平和になるかもしれないですね。
この研究結果、私自身にも実感できることがあります。カフェや喫茶店に入った瞬間、コーヒーの香りを嗅ぐと、何か満たされた気分や癒された気分になります。瞬間的にそういうモードになるのです。
夫婦関係がギスギスしている家であれば、コーヒーの香り漂う家にしたほうがいいかもしれません。また、職場や運転中についついイライラしてしまう人は、その場にコーヒーの香りを用意するのもおすすめです。
特に高齢者は、車の運転中に渋滞に巻き込まれるとイライラしやすいというデータがあります。若いときよりも高齢になったときのほうが、明らかにイライラしやすくなるそうです。渋滞のとき、脳が感情に正直な状態になってしまうからです。運転のおともにはコーヒーの香りがおすすめです。
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未来の自分のために、今日からできることを!
年齢に関係なく、脳も心も、日々の習慣で変えていけます。小さな一歩が、未来の自分を大きく変えるかもしれません。ぜひ、今日からできることをひとつ、始めてみませんか?

『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』
著者西 剛志
発売日2022年8月13日
価格1400円(税別)
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いくつになっても脳が若いままの人と、老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を伝授!スーパーエイジャー(高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るコツを届ける一冊です。
(著者情報)
西剛志(にし・たけゆき)
脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表取締役。1975年、宮崎県高千穂生まれ。東京工業大学大学院非常講師や特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。 子育てからビジネス、スポーツまで世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、大人から子どもまで才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポート。テレビなどの各種メディア出演も多数。著作は『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)をはじめとして累計発行部数10万部を突破。
構成/DIME編集部