小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

国内推計130万人!意外と知られていない痛風患者の合併症発症リスク

2025.08.02

腎臓内科を専門とする数少ないクリニックの一つであるイーヘルスクリニック新宿院では、全国の生活者271名を対象に痛風・高尿酸血症に関する調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。

「痛風・高尿酸血症=生活習慣病」の理解は進む一方で、合併症リスクへの認知は不足

痛風の主な原因は高尿酸血症であることについて、回答者の63.1%が正しく理解していた。また、痛風や高尿酸血症は食生活や飲酒、運動不足などの生活習慣に起因する病気であると認識している人は88.2%と、生活習慣病としての理解は進んでいることもわかった。

一方で、合併症に関する認識は十分ではない実態も明らかに。高尿酸血症が慢性腎臓病発症のリスク因子になる可能性があることを知っていた人は55%であり、さらに、心臓病(心筋梗塞や狭心症など)の発症リスクが高まる可能性があることを知っていた人は43.2%にとどまった。

痛風の主な原因が、血液中の尿酸が多くなる「高尿酸血症」という状態であることを知っている人は、全体の63.1%に達した。

しかし年代別に見ると、60代以上では94.1%が知っている一方で20代以下では54.9%と、若年層では十分に知識が浸透しているとは言えないだろう。

■参考:痛風とは?

痛風とは、血液中に「尿酸」が過剰に蓄積されることで、結晶化した尿酸が関節内に沈着し、強い炎症と痛みを引き起こす病気だ。

痛風の主な原因である「高尿酸血症」は、血液中の尿酸が多くなる状態。痛風や高尿酸血症は、食生活や飲酒、肥満、運動不足などの生活習慣と密接に関係しており、生活習慣病の一つとして主に30代〜60代の男性を中心に増加傾向にある。

痛風や高尿酸血症には、以下の特徴がある。

・足の親指などの関節に突然の強い痛み(痛風発作)が生じる
・治療をせず放置すると、慢性腎臓病や心筋梗塞、狭心症の発症リスクが上昇する

早期発見と予防のために重要なポイントは以下の3点になる。

・年1回以上の健診で尿酸値(UA)を確認する
・飲酒やプリン体の多い食品、運動不足を避け、生活習慣を整える
・尿酸値が高いと指摘されたら、内科や痛風外来で早期に相談・治療を受ける

痛風や高尿酸血症は、食生活や飲酒、運動不足などが影響する生活習慣病であることについて、全世代で80%以上が「知っている」と回答しており、世代に関係なく理解が広がっていることがわかった。

尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くと、「慢性腎臓病」の発症リスクが高まる可能性があることについて、全体の55%が認識していた。

しかし、50代以下では、45%以上が慢性腎臓病の発症リスクを理解しておらず、特に40代では54.7%が高尿酸血症と慢性腎臓病の関連について「知らない」と回答している。

尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くと、「心臓病(心筋梗塞や狭心症など)」の発症リスクが高まる可能性があることを知っている人は、全体の43.2%にとどまった。特に30〜40代の働き盛りの世代では、認知度が32%程度であり、十分に理解が進んでいない実態が明らかになった。

健康診断後の行動に課題「症状がなければ受診しない」が50%超

痛風や高尿酸血症は、初期段階ではほとんど自覚症状がないケースも少なくない。今回の調査で、「健康診断で尿酸値が高いと指摘されたら必ず受診する」と回答した人は42.4%にとどまった。一方で、「症状があれば受診する」または「受診しない」と回答した人は57.6%以上となっている。

「症状が出ていないから大丈夫」と放置してしまう人が多いことが、今回の調査で判明した。慢性腎臓病や心臓病などの合併症リスクが広く知られていないことが、早期受診や予防行動を妨げる要因の一つになっていると考えられる。

健康診断で尿酸値が高いと指摘された場合、「必ず受診する」と回答した人は全体で42.4%となり、特に20代以下では35.3%とさらに低い結果となった。

「症状があれば受診する」と回答した人は全体で55.4%となったことから、多くの人が「尿酸値が高い」という指摘だけでは、すぐに受診しようとは思わない実態が明らかになった。

■健康診断で尿酸値を指摘されたら必ず受診を

高尿酸血症の状態が続くと、関節で炎症を引き起こす「痛風発作」だけでなく、血管内皮を傷つけたり、腎臓にダメージを与えたりすることがわかっている。

近年では、高尿酸血症が動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを高めることも報告されるなど、尿酸値が高い状態は、体内で炎症や血管障害が進行しているサインと言える。

健康診断で尿酸値が高いと指摘されたら、必ず医療機関を受診して、早期に治療を開始したい。

調査概要
調査名/痛風・高尿酸血症に関する意識調査
実施日/2025年7月5日~7月18日
方法/インターネットによる匿名調査
対象者数/271名(全国の一般生活者)

関連情報
https://ehealthclinic.jp/

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年7月16日(水) 発売

DIME最新号は、誕生45周年のガンプラを大特集!歴史を振り返り、ガンプラが今後どのように進化していくのかを総力取材。プラモデル制作に役立つ〝赤い〟USBリューターの特別付録付き!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。