
近年、メンズも暑さ対策をするのが当たり前になりつつある。そうした中で注目を集めているのが、「日傘」や「ハンディファン」。これまで“女性が使うもの”というイメージが強かったこれらのアイテムだが、恥ずかしさや持ち運びの手間に勝る快適さがあるという認識が広まってきている。そこで今回は実際に使ってみた感想を紹介したい。
メンズはなぜ暑さ対策グッズを持たないのか
メンズ向けの暑さ対策グッズが注目されつつある一方で、街中で実際に使用している人はまだ多くない。日傘やハンディファンに対してネガティブなイメージがあるわけではないものの、実際に使うまでには至っていないのが現状と言える。傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営する株式会社Nature Innovation Groupの調査によると、メンズの約半数(44.6%)が日傘の購入に抵抗を感じているとのこと。その理由として最も多かったのが「持ち運びの不便さ(60.5%)」だった。メンズはカバンを軽くしたい派や手ぶらで出かけたい派が多いことがここから見て取れる。続いて、「使用したいが利用機会が少ないため(26.5%)」、「価格が高いため(24.7%)」という回答が並んだ。夏の間の限られた時期、さらに屋外を歩く短い時間にしか使えないことが「コスパ」の悪さを感じさせているのかもしれない。こうした抵抗感は、日傘だけでなくハンディファンにも共通していると考えられる。
話題の商品を使ってみた
かく言う筆者(20代男性)も、これまで暑さ対策グッズには無縁だった。しかし、今年の暑さには限界を感じている。そこで今回は、話題の日傘「サンバリア100」とDAISOの別ブランドStandard Productsのハンディファン「首振りミニ扇風機」を使って生活してみた。
サンバリア100
完全遮光日傘「サンバリア100」は、地上に届くすべての光を遮断することができる高性能な日傘だ。商品名の通り“完全遮光”を実現しており、一般的な日傘では防ぎきれない紫外線も100%カットしてくれるのが特徴。さらに、長く使っても遮光性能が劣化しないため、生地が破れない限り実質“半永久的”に使える日傘なのだ。

※灼熱の小学館ビル屋上でも100%完全遮光。裏側が黒生地になっていることにより反射を抑えて眩しさも軽減される。

※コンパクトに畳めて持ち手があるのが便利。

※カバンの中に入れるとこんな感じ。他の日傘に比べると、少しかさばる&重い気がした。
実際に使ってみると、日中の外歩きが段違いに快適になった。体感温度が数度下がったような感覚で、直射日光のストレスが大幅に軽減された。一方で、遮光性能が高い分、通常の日傘よりもやや重く、サイズも大きめ。涼しさを取るか、携帯性を取るかは好みが分かれるポイントだ。
ハンディファン
筆者が購入したStandard Productsのハンディファン(税込1,100円)は三段階の風量調整が可能で、ファンの部分が上下に動くのが特徴。縦置きで自立するため、卓上で自分に向けて送風することもできる優れもの。そしてなんといっても見た目がスタイリッシュでメンズでも使いやすい。

※6.1インチのiPhoneと同じくらいのサイズ感。小ぶりなのに十分な風量が出る。

※ポケットに入れることもできるので、かさばるのが嫌なメンズにもお勧め。

※首が回る&自立するのが便利
実際に使ってみた感想としては、電車内など空調が効いている空間で送風したときの涼しさが心地よかった。風量をマックスにするとそれなりの作動音がするが、外では気にならない程度だった。しかし、外気温が35度を超える場合、風が温風になってしまい逆効果になってしまうことがある。室外では日傘を、室内ではハンディファンを使うのが最も賢い夏の乗り越え方と言えるだろう。
暑さ対策グッズが夏を快適にしてくれると分かっていながらも、多くの男性はまだ取り入れていないようだ。涼しさだけでなく、清潔感や仕事のパフォーマンス向上のためにもぜひこの機会に試してみてほしい。
取材・文/宮沢敬太