走り出す前の車内の熱の逃がし方とエアコンの使い方
今年の真夏、気温35度を超える猛暑の中、宿泊を伴う東京~栃木の山奥、東京~山中湖の約660kmをドライブしたのだが、炎天下の駐車中にラディクールのお世話になったのは当然とはいえ、走り始めてからの快適性について、改めて感心したことがある。
その話題の前に、走り始めの車内の熱をいち早く逃がす方法を説明すると、(1)すべてのウインドーを開け、可能ならドアも解放して車内の熱を逃がす。(2)エアコンを低温度に設定し外気導入で作動させる。(3)ウインドーを開けたまますぐに走り出し、車内が適温になったらウインドーを締め、エアコンを今度は内規循環にしてしばらく走る・・・という手順を踏むと、より早く車内を涼しくできるはずだ。
シートベンチレーション機能も夏の乗車中の快適度に大きく影響する!!
しかしながら、出発しようとして熱を持ったシートに座ると、体が接触した部分はまだまだ熱く、エアコンを効かせていても湿度の関係もあって一気に汗をかいてしまうこともある。それでは不快だし、衣服が汗と擦れでシワシワになってしまったりする。
そんな時、試乗していたトヨタ・クラウンエステートZ(ハイブリッド)にはシートベンチレーション機能が付いていて、無数の穴がエアコンの冷風を引き込み、吐き出すことで、シート全体が素早く涼しくなり、快適性はもちろん、衣服のシワも防いでくれたのである。シートベンチレーション機能装着車を所有しているのであれば、ぜひとも活用してほしい、即効的な車内の暑さ対策である。暑い時期のドライブでこれほど快適性に効果的な装備はほかにない・・・と言えるほどの効果を実感したのである。
が、わが家の愛車のように、シートベンチレーション機能がないクルマはその機能を諦めるしかないのか? そんなことはない。後付けの「シートクーラー」といった商品名の、シートにかぶせる吸引口、ファン内蔵の吹き出し口を備えたアイテムが車外品アクセサリーとして発売されていて(アクセサリーソケットから電源供給)、シートベンチレーション機能が付いていないクルマでも、その効果の恩恵にあずかることが可能なのである。
というわけで、日本も亜熱帯地域並みの暑さになるとも言われている今年の夏、炎天下の駐車中にはラディクール素材のサンシェードを装着して車内温度の上昇を和らげ、走り始めは車内換気とエアコンを上手に組み合わせ、走行中はシートベンチレーション機能で涼しく快適なドライブを楽しんで欲しい。車内の暑さは安全運転に大きく影響し、命に係わる熱中症の危険もあるのだから、対策は徹底したい。
愛犬を乗せているならDOG DEPTのエアクールマットが効果的
ちなみに、後席に暑さに弱い愛犬を乗せるなら、ペットサークルなどの底面にDOG DEPTのエアクールマットを敷いてあげるといい。モバイルバッテリー(type C)を接続することで、送風ファンからマット全体に風を送り出す構造になっていて、ソフトな風が愛犬を優しく包み込んでくれるアイテムとなっている。
では、この夏の猛暑、酷暑に負けない車内の暑さ対策で、2025年夏のドライブを快適に楽しんでいただきたい。ちなみにセイワの放射冷却素材ラディクール素材のアイテムには、ラディクール生地を用いた晴れ雨兼用の傘も発売されている。車外に出たら、コレである。
文・写真/青山尚暉
取材協力/セイワ