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衆議院解散はあるのか?今さら聞けない「連立政権」の仕組みと歴史

2026.01.13

日本の政治で定着してきた連立政権。本記事では、連立政権の仕組みや歴史、単独政権との違い、国民への影響までをわかりやすく解説する。

選挙後のニュースでよく耳にする「連立政権」。最近も高市首相が連立拡大に意欲的な発言をするなど、注目を集めている。

これまでの自民党と公明党や、現在の日本維新の会による連立体制のように、今や日本の政治においては珍しくない仕組みとなっている。しかし、その成り立ちや背景、単独政権との違いを正しく理解している人は意外と少ないかもしれない。

そもそも連立政権とはどのような制度で、日本ではいつから始まり、なぜ必要とされるのか。

本記事では、連立政権の基本的な仕組みや特徴、そして現代の日本政治における位置づけについてをわかりやすく解説する。

そもそも連立政権とは何か

国会で安定的な政権運営を行うには、多数派の確保が欠かせない。そこで重要となるのが「連立政権」の仕組みだ。ここでは連立政権の基本について丁寧に解説する。

■連立政権とは権複数の政党が協力して政権を担う仕組みのこと

連立政権とは、二つ以上の政党が合意のもとに協力し、内閣を構成して政権を担う政治体制だ。一党で国会の過半数を占められない場合や、より広範な支持を得て安定的に政策を進めたい場合に用いられる。

各政党は連立合意に基づき閣僚を分担し、政策のすり合わせを行いながら政権運営を進める。政権内部で役割を担う政党は「連立与党」となり、一定の責任を共有。一方で、閣僚を出さずに協力する政党は「閣外協力」と呼ばれる。

■なぜ連立政権が生まれるのか

連立政権が生まれる背景には、政党の議席数の分散と政治の安定性への配慮がある。衆議院や参議院で単独の政党が過半数を確保できない状況では、他党と協力しなければ法案や予算案の成立が難しくなる。特に参議院は任期が6年で3年ごとに半数改選されるため、政権与党でも過半数を得にくい。

そこで、複数の政党が連携して政権を構成することで、国会運営の停滞を防ぎ、政策の実行力を確保する。また、政権に参加する側の政党にとっても、自らの主張を政策に反映できる機会となる。政治的安定と民意の調整を図るため、連立政権のかたちが採られるのだ。

■連立政権と単独政権の違い

単独政権と連立政権の大きな違いは、政権を構成する政党の数と、意思決定のプロセスにある。単独政権は、一つの政党が国会で過半数の議席を持ち、自らの方針に基づいて迅速に政策決定を進められる。

一方、連立政権では複数の政党が協力し合いながら政権を運営するため、政策決定には合意形成が必要となり、調整に時間を要する場面も多い。とはいえ、連立政権には多様な民意を反映しやすい利点もある。単独政権が効率性に優れる一方で、連立政権は包摂性に強みがあると言えるだろう。

どちらにも一長一短があり、国会の勢力構成や時代背景によって適したかたちは変わってくる。

日本における連立政権の歴史と変遷

かつては自民党の単独政権が長く続いた日本の政治だが、1993年以降は歴代の政権の多くが連立体制を採用するようになり、現在では主流のかたちとなっている。ここでは、その転換点となった政権や現在に至るまでの主要な連立の流れを振り返る。

■細川連立政権(1993年)

1993年、長らく続いた自民党の単独政権に終止符を打ち、初の本格的な野党連立政権として、細川護熙を首相とする非自民の連立政権が誕生した。自民党が衆議院で過半数を割ったことを受け、日本新党、社会党、公明党、新生党など計8党派が結集して成立した政権だ。

当時は政治改革が国民の大きな関心事であり、政治不信が背景にあった。細川内閣は「政治改革の実現」を掲げ、選挙制度の見直しや政治資金の透明化を進めたが、政策調整の難しさから約9か月で退陣。その後、自民党は社会党と連立を組み、自社さ政権として再び与党に返り咲くことになる。

■自民・公明の連立(1999年〜)

現在に続く自民・公明の連立は、1999年に自民党と自由党による「自自連立」に公明党が加わったことに端を発する。背景には、参議院での過半数確保といった現実的な課題があった。公明党は当初、野党の立場から補正予算や周辺事態法などをめぐり協力を進めていたが、1年をかけて連立政権に参加。これにより「自自公連立」が成立した。

■民主党政権の連立(2009年〜)

2009年、衆議院選挙で民主党が大勝し、自民党からの政権交代が実現した。鳩山由紀夫首相のもと、民主党、社民党、国民新党の3党による連立政権が発足。この政権は「政治主導」を掲げ、子ども手当や高校授業料無償化などの新政策を実施したが、財源確保の困難や党内対立に直面した。

特に普天間基地移設問題では方針の迷走が目立ち、鳩山首相は約8か月で辞任。その後も菅直人、野田佳彦と首相が交代する中で政権の不安定さが続いた。2012年末の解散総選挙により、自民党が政権を奪還し、民主党の連立政権は終焉を迎えた。この民主党政権期以降、自民・公明の連携は2025年現在に至るまで続いている。

連立政権のメリット・デメリット

連立政権は、複数の政党が力を合わせて政権運営にあたる体制だ。その特性上、利点と課題の両面を持つ。ここでは連立政権の主なメリットとデメリット、そしてそれが国民生活にどう影響するかについて整理する。

■メリット

連立政権の最大の利点は、政治的安定と多様な民意の反映だ。異なる立場の政党が協力することで、一党だけでは難しい幅広い政策課題に対応できる土台ができる。特に社会保障や外交、安全保障などの重要政策では、複数の視点から慎重に議論されるため、極端な方針に傾きにくい強みがある。

また、過半数を得ることが難しい現代の選挙制度において、連立は現実的な政権構成手段であり、少数政党にも政策実現のチャンスをもたらす。結果として、より多くの有権者の声が政治に届きやすくなる仕組みといえる。

■デメリット

一方、連立政権にはいくつかの構造的な課題がある。まず、複数の政党が政策決定に関与するため、方針の調整に時間がかかりやすい。迅速な対応が求められる局面では、合意形成の遅れが致命的になることもある。

また、各党の主張がぶつかり合い、結果的に妥協案ばかりが採用されることで、政策の一貫性や実効性が損なわれる懸念もある。さらに、失政が起きた際にどの党が責任を負うのかが不明確になりやすく、有権者の政治不信につながるリスクもあるだろう。理念や公約の違う政党同士が協力するという性質上、内部対立や連立解消のリスクも常に内在している。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/編集部

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