
政府は男性の育休取得率について2025年までに50%、2030までに85%とする目標を掲げている。こうした中、実際に男性の育休取得は当事者たちにとって身近なものになっているのだろうか?
XTalentはこのほど、転職サービス「withwork」のLINE公式アカウントを登録している男性172名を対象に「男性の育休取得」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
8割が「男性の育休取得について身近なものである」
「男性の育休取得について身近なものであるという実感はあるか」と尋ねたところ、「非常にある」が46.5%、「多少ある」が33.7%で、合計80.2%の人が男性の育休取得が身近になったと感じていることがわかった。
男性の育休取得が身近なものという実感を持った時期については、2019年以降上昇傾向にあり、2024年(33人)が最多となった。年々男性の育休取得が身近なものになっていることがうかがえた。
「男性の育休取得について身近なものである」と回答した人に、その実感を持ったのはなぜかと尋ねたところ、「自分自身、育休取得経験がある」が74.6%で最多となり、以下、「身近に男性の育休取得者がいる」が63.8%、「男性の育休取得に関して職場の理解がある」が44.2%と続いた。
85%が「1ヵ月以上」の育休を取得
「育休を取得したことがあるか」と尋ねたところ、「取得した」が66.3%で、「取得していない(33.7%)」を上回った。
「育休を取得したのはいつか」と尋ねたところ、「男性の育休取得が身近なものという実感を持った時期」の調査結果と同様に、2024年(33人)が最多となった。
育休の取得期間について、最も割合が大きかったのが、38.6%で「1ヵ月~3ヵ月未満」。次いで、「3ヵ月~6ヵ月未満(22.8%)」、「6ヵ月~12ヵ月未満(20.2%)」という結果に。
86%が育休取得後に「仕事と家庭の両立に難しさを感じたことがある」
「育休取得後、仕事と家庭の両立の難しさを感じたことはあるか」と尋ねたところ、「非常にある」が60.5%、「多少ある」が25.4%で、合計85.9%が両立の難しさを感じていることがわかった。
育休取得後に「仕事と家庭の両立に難しさを感じたことがある」理由として、1位「長時間労働が常態化している(良しとされている)(58.8%)」、2位「過剰な業務量(50%)」、3位「仕事と育児の両立に理解がある男性の上司がいない(35.3%)」があげられた。
また、その他の回答としては、「育休が終わったら育児が終わりと思っているのかと感じるほどの理解の低さ」、「世の中のいろんなことが、男性が育児をする前提になってない」といった、社内外での男性が育児に携わることについて理解の低さを課題に感じている声が寄せられた。
96%が、両立の困難さを理由に「転職を実行もしくは検討した」
「より育児と両立しやすい環境を求めて転職をした/検討したことはあるか」と尋ねたところ、26.5%が「転職した」、34.3%が「具体的に活動中、もしくは実行に移す予定」、13.7%が「いずれ機会があれば実行したい」と回答した。
<調査概要>
実施期間:2025年6月23日~2025年6月30日
アンケート対象者:withworkのLINE公式アカウントを登録している男性
有効回答数:172名
調査主体:XTalent株式会社
出典元:XTalent株式会社
構成/こじへい