
国土交通省・国土地理院によれば、2023年2月時点で日本国内には14,125の島があるという。その中には夏に行きたくなるようなリゾート地も存在するわけだが、日本含む世界に目を向ければ、どんな島が今、旅行者から支持されるトレンドの島となっているのだろうか?
エクスペディアはこのほど、「人気上昇中の島15選」を発表した。
「人気上昇中の島15選」は、エクスペディアの旅行データをはじめ、宿泊料金やレビューに基づく宿泊施設の質、アクセスのしやすさや航空路線の充実度、気候やシーズナリティ、観光地としての魅力、さらに渡航情報や旅行者の声をもとに評価した安全性と受け入れ体制など、複数の要素を総合的に分析して作成されたものだ。
世界全体で「島旅」の検索数が平均で30%増加
現在、世界的に「島旅」への関心が高まっており、エクスペディアの調査によると、「島旅」の検索数が平均で30%増加していることがわかった。
「人気上昇中の島15選」に選ばれた島々の中には、世界の旅行客による検索数が55%増となったタイの「サムイ島」や45%増となったイタリアの「サルデーニャ島」、15%増の「バリ島」や「モルディブ」、10%増の「オアフ島」などが入っていた。どの島も美しく写真映えするだけでなく、その土地ならではの文化や、そこでしか味わえない本物の体験を楽しめる場所だ。
これらの世界的に人気を集めている島々に加え、エクスペディアのデータで、日本人旅行者に特に人気を集めている島々は、ベトナムのフーコック島(日本人の旅行検索数+105%)、アメリカのグアム(+30%)、フィリピンのセブ島(+30%)、韓国の済州島(+25%)、日本の宮古島(+20%)となった。手頃な価格、アクセスの良さ、季節的な魅力といった要因に支えられ、これらの地域に根ざしたリゾートがランキングを上昇。旅行者に馴染みのある魅力に新鮮なひねりを加えた体験を提供している。
日本人に特におすすめの島6つを紹介
■サムイ島(タイ)
東京からバンコクを経由して約7時間。手頃にラグジュアリー体験が楽しめ、「東洋のウェルネス・アイランド」と称されるタイのサムイ島は今年、ヨガリトリートやデトックスプログラムなどを求める旅行者に人気を集めている。ナイトライフや豊かな自然でも知られるこの島は、タイの新たなウェルネスリゾートして存在感を高めている。
また、タイ本土と雨季がずれており、7月~9月も乾季でモンスーンの影響もそれほど多くなく、夏の旅行にも適している。
■オアフ島(アメリカ)
東京から直行便で約7時間、日本人から不動の人気を誇るアメリカ・ハワイ州のオアフ島。オアフ島と言えば、ワイキキが最も有名だが、昨今はそれだけにとどまらず、島全体に広がる新たな魅力にも注目が集まっている。ネイティブ・ハワイアンの文化に触れられる体験や、自然と共生するエコツーリズム、ノースショアのサーフタウンや神聖なヘイアウ(古代ハワイの神殿)を巡る古道など、多彩な楽しみ方が広がっている。
乾季で雨も少なく、降ったとしても一時的な雨のため、夏の旅行に最適。なかでも比較的旅費を抑えられる9月は特におすすめだ。
■バリ島(インドネシア)
東京から直行便で約8時間、豊かな緑、棚田、そしてスピリチュアルな雰囲気が象徴的なバリ島。いま、バリ島は新しい取り組みを通じて、少しずつ変わり始めている。静かな内陸のリトリートや、心を整えるビーチサイドの滞在など、ゼロウェイストのホスピタリティやウェルネス、地域の文化とつながる旅のスタイルが広がっている。
夏場は乾季真っ盛りで、晴天が続くことから、旅行には絶好のタイミング。比較的観光客の少ない9月がおすすめだ。
■宮古島(日本)
東京から約3時間でアクセスできる国内有数のリゾート地、宮古島。美しい海やサンゴ礁に加え、スピリチュアルな土地としての魅力を備えている。近年はウェルネスリトリートを意識したホテルの開業が相次ぎ、ウェルネス旅にぴったりの旅行先だ。ビーチヨガや地元産のハーブ・月桃を使ったトリートメント、満点の星空の下でのナイトメディテーションなど、宮古島ならではの体験で、身も心も癒す旅をしてみよう。
8月前半までは晴天も多く、海も穏やかなことから、観光やアクティビティに最適。ただし、8月後半からは台風シーズンに入るため、注意が必要だ。
■済州島(韓国)
東京から約5時間で行ける韓国の済州島は島全体が神秘的な気に包まれているとされ、韓国国内でも癒しのパワースポットとして知られている。自然、癒し、文化、美容、スピリチュアルといった多彩な要素が調和し、ウェルネス志向のホテルも増加中。理想的なウェルネス旅の舞台となっている。火山由来の済州石を活用した天然温泉やスチームサウナ・チムジルバン(韓国式サウナ)などを満喫してはいかがだろうか。
8月はビーチでのマリンアクティビティをはじめ、自然も豊かで、海岸線ドライブやハイキング、滝巡りなど、多彩な魅力ある。ただし7月中旬までは梅雨、9月上旬までは台風の影響を受けやすいため、9月後半がおすすめだ。
■フーコック島(ベトナム)
東京から乗り継ぎを含めておよそ11時間。ベトナム南部に位置するトロピカルリゾート、フーコック島は、手つかずの自然が残る美しい島で、「アジアのモルディブ」とも呼ばれている。近年はウェルネスを目的に訪れる人も増えており、サステナブルでエシカルな滞在を提供するリゾートも点在。タラソテラピーやプラントベースの食事、サンセットメディテーションやビーチでのヒーリングなど、心と体をゆっくりと整える体験がそろっている。
夏は雨季ではあるものの、1日中降り続くことはほとんどなく、スコールが1日数回ある程度のため、マリンアクティビティも十分に楽しめる。また、雨季で観光のオフピークであるため、費用は比較的抑えられる。
出典元:エクスペディア
構成/こじへい