
選挙のたびに誰に投票するか悩む人は多いはず。現役世代なら税金や賃金、働き方改革など自分に直結する政策は気になるところだ。SNSや動画配信などを活用したネット選挙など新しい動きが活発化しているが、実際に働いている人はこの状況をどう見ているのか?
人材の紹介や育成支援を展開するRSGは、インターネットリサーチなどを手がけるNEXERと共同で、「現在働いている」と回答した男女450名を対象に「働く人視点の選挙」に関するアンケート調査を実施して、その結果を公開した。
6割以上が「働く人の視点」に立った政策で候補者や政党を選んだ経験あり
選挙では、「働く人の視点」に立った政策を重視して候補者や政党を選ぶことはあるか質問すると、「とててもある」(22.7%)と「ややある」(40.2%)の合計で6割以上が「働く人の視点」に立った政策を重視して候補者や政党を選ぶことがあると回答したという。
「とてもある」と回答した人は、「働いている人が多く税金を納めているから、働いている人のための政策を選びたいから」(20代・女性)や「今後も長年働き続けるため、働くことは生活に直結するので」(30代・女性)などの意見があった。一方で「あまりない」と回答した人では、「どの党もあまり違いがわからないから」(30代・女性)や「あまり期待していないから」(30代・女性)などネガティブな意見が見られた。
「まったくない」と回答した人の中には、「選挙に行かないので」(20代・女性)や「政治のことはわからない」(30代・女性)と選挙自体に関心がない人もいたようだ。
選挙で重視する政策は「税金の見直し」
選挙で「働く人の視点」に立った政策を重視して候補者や政党を選ぶことがあると回答した人に、「働く人」に関連する政策で特に重視したい点を質問すると、約4割が「税金の見直し」と答えた。2位は23.0%で「社会保険料の見直し」だった。やはり税金や社会保険料の負担を大きいと感じている人が多いようだ。
「税金の見直し」と回答した人には、「税金の負担が大きすぎると思うから」(30代・女性)や「年々負担が増えているので税金を軽くしてほしいと思っているから」(30代・女性)といった負担の大きさを理由に挙げる人が多かった。
さらに「何に使われて赤字、赤字、言っているのかわからないからです」(30代・女性)や「政治家はたくさん給料をもらって贅沢な暮らしをしているのに、庶民は苦しい生活ばかり。おかしいとしか思えない」(40代・女性)といった政治家や税金の使われ方に不満を感じている人もいるようだ。
選挙前の情報源は36%が「テレビや新聞などのニュース報道」と回答
選挙前にチェックする情報源について質問すると、36%が「テレビや新聞などのニュース報道」と回答した。その理由は、「特に情報は集めてないけどTVニュースは見ているので」(20代・女性)や「一番身近なためです」(20代・女性)、「政治についてくわしく報道しているので情報源のひとつとしてチェックしている」(30代・女性)といったコメントがあった。
情報収集としては「SNSまでは見ないから」(30代・女性)や「日常生活の中で自然(受動的)に情報収集できるため」(30代・女性)という意見もあった。2位の選挙公報については、「情報がまとまっていて一目でわかりやすいので」(30代・女性)や「公平な視点で情報が見られるから」(30代・女性)といった意見があった。
今回の調査では、39.6%が選挙で重視したい政策は「税金の見直し」と回答しており、その背景には手取りの減少や将来の不安が強まる中で、「働く人の生活を守ってほしい」という切実な思いが見える。働く人視点の政策を掲げる候補者を選ぶためは、日頃から情報収集して選挙に臨むことが大切といえるだろう。
「働く人視点の選挙に関するアンケート」調査概要
調査対象者:事前調査で「現在働いている」と回答した全国の男女
有効回答:450サンプル
調査期間:2025年6月24日~2025年7月2日
調査手法:インターネットでのアンケート
・質問内容
質問1:選挙の際、「働く人の視点」に立った政策を重視して候補者や政党を選ぶことはありますか?
質問2:その理由を教えてください。
質問3:「働く人」に関連する政策で特に重視したい点を教えてください。
質問4:その理由を教えてください。
質問5:選挙前にチェックする情報源として、どのようなものを活用しますか?もっとも活用するものをひとつだけ選んでください。
質問6:その理由を教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
出典元:RSGとNEXERによる調査
「RSG」
「RSG転職ナビ」
構成/KUMU