
この夏、ガンダムが熱い!期待の食玩ついに発売
先月、@DIME上に「チョコの中からガンダムフィギュアが!『チョコサプ 機動戦士ガンダム』誕生の経緯とポージングの選定理由をバンダイ商品開発担当に聞いてみた」という記事が掲載された。
チョコの中からガンダムフィギュアが!「チョコサプ 機動戦士ガンダム」誕生の経緯とポージングの選定理由をバンダイ商品開発担当に聞いてみた
私事になるが、食玩が大好きだ。 子供の頃から祖母にお小遣いをもらうと、その足でスーパーに向かっておまけつき菓子を買い漁っていた。 筆者が子供の頃、不二家がウルト…
これは7月14日に発売となるバンダイの食玩『チョコサプ 機動戦士ガンダム』について、筆者が開発者にインタビューするという内容の記事であった。
インタビューを試みた理由としては、おまけフィギュアのクオリティの高さに惹かれたことと、このフィギュアが無塗装だったという点にある。
昔……少なくても30年ぐらい前までかなぁ。バンダイをはじめ、食玩をリリースしている会社が出すおまけつき菓子って、塗装されていないミニフィギュアの同梱が当たり前。無塗装のおまけで育った筆者としては、ここにノスタルジーを感じたのだ。
昨今はモノの値段も高まり、塗装に従事する工場の人たちの工賃も上がったので、塗装済みフィギュアは食玩だろうとなんだろうと高騰しているし、その塗装範囲も限定的になってしまった。
そんな中にあって『チョコサプ 機動戦士ガンダム』はチョコレート菓子かつミニフィギュアつきで税込385円。
今の時代の水準と考えると、妥当なおまけつき菓子なのだ。
さて。取材した時点で僕は、実際に発売されたらすぐに購入したい、塗装もしたいと考えていた。
今日は実際に購入した上でのこのおまけフィギュアの感想と、塗装の際の気付きについてつらつらと書いてまいりたい……。
想定以上の分割。精密なモデリングは満足度高し!
ここからは、実際に商品を開封してみての感想。
筆者は現在41歳で、幼少期から食玩に魅入られており、さまざまなアイテムを手にしてきた。
今現在の食玩は、はっきり書いてしまうと2000年代初頭のフルタ『チョコエッグ』のおまけが巻き起こしたハイクオリティ食玩ブームの流れはコスト面からとっくに立ち消えている。
フィギュアの塗装は最低限で、背面は一切塗られていないというようなものも少なくない。
その代わり、造形面では進歩し続けており、それはこの商品にも当てはまっている。
最近のバンダイは3DCGを使ってモデリングしたものを商品化している例も多いが、本商品もまた、恐らくそうであると思われる。
気になる『チョコサプ 機動戦士ガンダム』のおまけフィギュアは、フィギュアと言うよりはミニキット。かつて森永が発売していた食玩のミニモデルにスケールは近いが、造形面では相当洗練され、進歩した印象だ。
サイズは2002年から2008年までバンダイが発売していたブラインド方式のミニフィギュア『ガンダムコレクション』とそう変わらず、おおよそ1/400といったところ。
最大の特徴は、パーツがことごとく分割できるという点にあり、「ここは外せそうだな」と思った箇所は大抵取り外すことができる。
これにより、塗装をして楽しむファンにとっては塗り分けがしやすいという大きなメリットが生じる。
小サイズながらモビルスーツの造形密度も細かく、デザインナイフでの切削が容易い硬質ABS製なのも嬉しい。
商品そのままの状態ではパーツの切り欠き部分の凸が目立つが、これもサクッと切除することができる。
加えて商品の成形色はサーフェイサーを吹いた状態をイメージしたというグレーなので、隠蔽力の高い塗料ならこのまま下地処理なしで塗装できる。
今回は下地処理なく塗装してみることにした。
そのまま飾ってもいいけど、腕に覚えがあるファンはちまちま塗って楽しもう!
『チョコサプ 機動戦士ガンダム』、筆者はとりあえず最初に5箱摘まんだところ、シャア専用ズゴック、アッガイ、ゴッグ、ギャン、そしてシークレットのラストシューティング版ガンダムを引き当てた。
これらを塗装するために使った塗料は、性能が高いが価格も高い海外製のシタデルカラーに、広く流通している模型用水性塗料。
この2つを使ってちまちまと塗っていったわけだが、前述のようにこのフィギュアは各パーツがことごとく分割できるため、塗りにくい腋の下や股といった部位も塗装しやすい。
加えて『機動戦士ガンダム』のモビルスーツは以降の作品の機体に比べて複雑な形状をしていないものが多く、平筆の出番も多かった。
まず平筆でボディカラーを塗った後、面相筆で細かい部分。モノアイを塗装するなどしていくと、意外と簡単に作業は進むはず。
今回引き当てた中では特にギャンの塗装が難しかったが、これも慣れている人なら特に苦戦することはないはず。
筆者は使わないが、マスキングテープを使うとより綺麗に仕上がると思う。
シークレット枠のラストシューティングは、最終回の場面を切り取っているのでちょっとスミ入れをして汚れを表現してみたけど、こだわるなら背後にジオングのボディを置いてもいいかもしれない。
ちなみにジオングの頭はセットに入っていたので、棒を調達して付属の背景ボードに貼り付けて飛んでいる感じにしてみた。これなら頭を紛失したりもしない。
『チョコサプ 機動戦士ガンダム』広がる期待。次弾はあるのか?
ということで、今回は発売前に取材していたこともあり、個人的に期待をしていた『チョコサプ 機動戦士ガンダム』のミニフィギュアを実際に塗装した、という話をしてしまった。
下地処理をしなくても塗料ノリには問題なく感じたし、最近の塗料は塗膜も丈夫。その後つや消しスプレーでコーティングもしたので、色剥がれすることも当面ないだろう。
今回は一年戦争に登場したモビルスーツがラインナップされており、劇中に登場した機体のほぼすべてが網羅されている。
そのためコンプリートすると相当満足度も高いはず。
加えて量産型がダブったらそれはそれで自然なことだと諦められるし、ガンダムがダブったらプロトタイプやG-3塗装にしてもいい。
シャア専用ズゴックも量産カラーに塗ってしまえばいいことだし、パテを用いて簡単な改造にチャレンジしてもいい。ダブりにも使い道があるのが面白いアイテムだ。こういうのは無塗装フィギュアの強みだよね。
気になるのは、次弾以降のチョコサプの展開。
もう一発、ガンダムから何か出てくれたら……それこそMSVあたりに手を伸ばしてくれると、いちファンとしてかなり嬉しい。
今後に期待しつつ、まずはこれからしばらく折に触れて購入してみて、塗装作例を増やしていきたい。
ちなみに肝心のチョコの味だけど、ちゃんと美味しいのでそちらもご安心を!
今回一度に5箱も買った筆者はさすがに食べ切れないので、砕いてタッパーに入れて冷蔵庫にぶち込んでいる。チョコエッグ全盛期の頃から、こうしてチョコを保存していたっけなぁ……。
ともかく、そのまま飾るもよし、塗装するもよし、ちょっと改造するもよし。
『チョコサプ 機動戦士ガンダム』はガンダムファンの欲求に広く応じるポテンシャルを秘めた食玩なので、ぜひ近隣のスーパーやコンビニで探してみていただきたい。
文/松本ミゾレ
(C)創通・サンライズ