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夜がまた、動き出す。佐藤元×雨宮天が語る「よふかしのうたSeason2」で描かれるコウとナズナの変化

2025.07.18

ファン待望となる人気アニメ『よふかしのうたSeason2』が、7月4日(金)23時30分からフジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送される。

同作は、不登校で引きこもりの少年・夜守コウが眠れずにさまよっていた街で“吸血鬼”の美女・七草ナズナと出会うところから始まる。コウは“吸血鬼になって夜の世界で自由に生きたい”と願うが「吸血鬼になるには、吸血鬼に“恋”をしなければならない」と知らされ、ナズナに恋をすることを決意。彼女との“夜ふかし”を通じて、少しずつ夜の世界に惹かれていく真夜中のボーイ・ミーツ・ガールラブストーリー。

Season2では、吸血鬼になることへの戸惑いを乗り越えてナズナを“好き”になると決めたコウと、コウに“惚れさせる”決意をしたナズナの距離感がさらに接近。ところが、吸血鬼を殺そうと企む探偵・鶯餡子がナズナに迫る。吸血鬼の弱点である「人間時代に思い入れの強かったもの」を処分しようとするふたりだが、ナズナには人間時代の記憶が一切なく……。 ナズナに隠された過去とは一体何なのか? なぜ餡子は吸血鬼を殺すようになったのか? すべてが明かされていく。

2022年のSeason1放送終了から3年――。主人公・夜守コウを演じる佐藤元さん、ヒロイン・七草ナズナを演じる雨宮天さんのふたりに、作品への想いや、現場でのお互いの変化と成長、そしてふたりの“コンビ”としての相性について語ってもらった。

さとう・げん/3月22日生まれ。神奈川県出身。主な出演作品に『弱キャラ友崎くん』の友崎文也役、『HIGH CARD』のフィン・オールドマン役、『Dr.STONE』のクロム役、『天国大魔境』のマル役などがある。少年役から青年役、コミカルなキャラクターまで幅広く演じ分ける実力派声優。

あまみや・そら/8月28日生まれ。東京都出身。主な出演作品に『七つの大罪』シリーズのエリザベス役、『この素晴らしい世界に祝福を!』のアクア役、『一週間フレンズ。』の藤宮香織役、『東京喰種トーキョーグール』シリーズの霧島董香役などがある。ユニット『TrySail』のメンバーとして歌手活動もするほか、ソロアーティストとしても活躍。

「早くこの夜を皆さんと過ごしたい」

――Season2が決まった時のお気持ちを教えてください。

佐藤 ずっと作品の“いちファン”として待っていたので、皆さんと同じようにウキウキワクワクが止まらないですね。早くこの夜を皆さんと一緒に過ごしたいという気持ちで溢れています。

雨宮 Season1が終わった時に、続きを絶対やりたいと思っていました。まずその夢が叶ったことが本当にうれしいです。今はアフレコが終わった状態ですけど、どんな作品になっているのか、どんな夜が見られるのかワクワクしています。

――Season1を見たファンからの反響を振り返ってみていかがでしたか?

佐藤 この作品はCreepy Nutsさんの楽曲から始まり、それが漫画になって、アニメになるという世界観が広がっていく盛り上がりがすごかったので、他の現場でも「観てたよ」という反響が大きい作品でした。何より僕自身が大ファンだったので、演じさせてもらえてうれしかったです。

それから “よふかし”という言葉がマイナスではなくポジティブに捉えてもらえるようになって、「夜って楽しい場所なんだなと思えるようになった」といったファンレターをいただいたのが印象的でしたね。

雨宮 私はオーディションでナズナ役に決まった時、うれしさはありましたが、人気漫画でもあったので「私じゃないだろうなぁ……」という不安が強かったんです。でも放送後、視聴者の方から「雨宮さんのナズナでよかった」という声をたくさんいただけたことが安心したし、うれしかった。

スタッフさんの小学生の娘さんも「大好き」と言ってくれていて、てっきり大人向けの作品なのかなと思っていたのですが大人だけでなく子供にも届いている作品だと知って、驚きましたね。

――演じたキャラクターとご自身の似ているところ、違うところは?

佐藤 ひとつの物事をいろんな可能性から探るところは自分と似ていますね。ただ、彼ほどスパッと気持ち良く言い切るのは僕にはできないです(笑)。そこはすごく憧れますね。

雨宮 子供っぽくて縛られない性格かな。衝動のままに行動したり、自分の感情をそのまま出したりするところは似ていると思います。だけど、ナズナは自宅で添い寝屋を営んでいますが、私は自分の家に他人をあまり入れたくないので(笑)、そこは真逆ですね。

Season2でのコウとナズナの変化

――Season2で演じた役柄の変化で意識した点はありますか?

佐藤 Season1の後半になって、ようやくコウくんは「俺はこうしたい」という意志を持ち始めた。Season2では葛藤も見せるようになって、自分の意思表示も明確に出すようになっている。

達観しているところも多いキャラクターですが、なかなか見せない本心の内側をいかに丁寧に表現できるかを意識しながら演じました。

雨宮 Season2はシリアスな展開が多いのですが、その中でSeason1以上にナズナの“カリスマ性”を発揮しているシーンと“ギャグ全開の子どもっぽい”シーンのギャップや振れ幅を意識しました。その落差は楽しんでもらえる点だと思います。

――Season2で注目してほしいキャラクターは?

佐藤 今回、吸血鬼たちが“なぜ吸血鬼になったか”という背景が丁寧に描かれていて、それぞれ魅力的なんですけど……。今シーズンは探偵の餡子(あんこ)が強烈なインパクトを持っていると思います。なぜあそこまで吸血鬼に固執するのかもそうですけど、夜をどう生きるのかについて一番感情移入しやすいのは餡子かもしれないので、動向を見ていただきたいです。

雨宮 私の注目は、吸血鬼のカブラです。キャラクターを掘り下げられていく中で、彼女の切なさが明かされていくエピソードがあるのですが、その回を観たらみんな彼女を好きになるだろうなぁ。

ふたりでアフレコすると自然に役に入り込める

――アフレコ現場での印象的なエピソードを教えてください。

佐藤 Season1は2人だけの収録が多かったのですが、コロナが明けて吸血鬼のキャラ役の方々が一堂に会する場面が増えて、現場に人がいっぱいいるのが新鮮で……。ふたりでちょっと緊張していました(笑)。

雨宮 元くんがSeason1の時に「吸血鬼の気持ちになる」と言ってトマトジュースを飲んでいたんですが(笑)、Season2で自販機のラインナップが変わってしまいトマトジュースが無くなっていて、違う種類のトマトジュースに変えていたのが印象的でした(笑)。

――Season1終了からの3年間で変わったこと、変わらなかったことは何ですか?

佐藤 頑張って命を削って仕事をするのが自分のスタンスだと思っていたし、好きだなって思ってたんですけど、実は精神的に負担がかかっていたと気づくことがあって……。「どうしてこの仕事をしているのか」をちゃんと見つめ直すようになりましたね。そこで改めて「好きだからやってるんだ」と気づいたら、素直に楽しもうって思えるようになって……。全部を前向きに受け取れるようになったのは大きな変化でしたね。

雨宮 “眠れない夜”の考え方が変わりましたね。以前はモヤモヤしていただけだったけど、今は「今日を満足していないから眠れないんだな」って思えるようになって、夜をもっと有意義に使えるようになりました。作品の影響がすごく大きいです。

変わらないことは、ナズナを演じる時の緊張感かな。かわいくてかっこよくて、めちゃくちゃ生き生きしているキャラクターをちゃんと表現できるのかという不安は変わらないですね。でも、元くんと一緒にアフレコで掛け合っているうちに、自然とナズナに入っていけるような感じはあります。

佐藤 僕もそうだな。コウくんの達観しているところと思春期の少年っぽいところ、理性と本能のバランスみたいなところを演じるのがすごく難しくて、毎回毎回悩みながらやっています。

雨宮 元くんは私がいないとコウくんができないんだよね?

佐藤 ホントにそうなんです(笑)。音響監督にも「天さんがいないと不安」と言われましたし。やっぱり、ナズナと掛け合ってる時が一番素直に演じられる。会話のキャッチボールがあってこそ積み上げていくことができるんですよ。だからひとりだと不安です。

――雨宮さんも佐藤さんと演じているほうがナズナをうまく表現できたりしますか?

雨宮 あります。コウと掛け合っている時が「今、ちゃんとナズナを演じられている」という確信が持てますね。いろいろなキャラクターと掛け合いますが、Season2では特にコウと話している時に、ナズナのテンションを調整することが自然とできていると思います。

ロックな行動派と素直な感性派

――お互いの印象について教えてください。

佐藤 行動力の塊のような人で、生き様がロック。演じている時もそうですが、歌っている時も表現力が素晴らしくて、本当にかっこいい! 僕も天さんのようにまっすぐな芯を持った人になりたいと思っていて、尊敬する先輩のひとりです。

雨宮 元くんはとにかく素直でまっすぐ。自分の感性を大事にしているところが素敵です。私は論理的に組み立てるところがあるんですけど、元くんは理屈っぽいというよりは、自分の感覚で物事を見て、そこで得た感覚を大事にしているなという印象。ライブに招待した時も熱い感想を送ってくれました。素直でまっすぐだなと思います。

それと、私が胃の調子が悪くて体調を崩した時にレトルトのお粥をいっぱい買ってきてくれました(笑)。優しい子でもあります。

佐藤 そのエピソードはめっちゃ恥ずかしいですね。

“よふかし”コンビは出会った時から相性良好

――Season1から2を通じて、“コンビ”の相性のパーセンテージは高まったと思いますか?

雨宮 Season1の最初から相性は高かったと思いますよ! Season1の収録って、キャストがほぼ私たちふたりだけだったので、自然と雑談も増えて、お互いのことをよく知る時間が多かったんです。だから「10%が80%になった」というより、もともと高かった感じですね。

――どんな雑談をしていたんですか?

佐藤 中学生の昼休みみたいなやり取りが多かったですよ(笑)。もちろん作品にまつわる話もありましたけど、あまり詳しく覚えていないです。でも、楽しかったなぁということだけは記憶してます。

雨宮 マイブームから最近の悩みまで、何でもない話をずっとしていたよね。

――最初から「このふたりでやっていける」感覚はありましたか?

佐藤 最初はPV収録だったんですが、その時は緊張していましたね。でも、僕がサインを書いている時にペンを振りすぎてインクを飛ばして自分の服に付けちゃって「すみません、すみません」って謝っていたら、天さんがそれをケラケラ笑ってくれていて……。あの瞬間に「大丈夫だ」って思えました。

雨宮 あの瞬間なんだ(笑)。私は人見知りで自分から話しかけるのが得意じゃないんですが、元くんからいろいろ話しかけてくれたので、すごく助けられたな。

佐藤 僕もすごく人見知りなんです。でも、これから作品を作っていくうえで仲良くなったほうがいいよなと思っていたので、頭の中の会話の知識をひねり出して、差し入れとかの話から入りました(笑)。

――ふたりとも人見知りのなか、佐藤さんが扉を開いたんですね。

雨宮 ガンガン来てくれたと思っていたけど、必死だったんだね。

佐藤 頑張ってよかったです!

ふたりが選んだベストシーンは真逆

――Season1から2を通して、気持ちがグッと高まったお互いのセリフやシーンはありましたか?

佐藤 ナズナちゃんの「今日という日に満足できていないからだ」という名ゼリフですね。それを隣で聞いた時に「ああ、ナズナちゃんだ」と思ったのをすごく覚えてます。僕がコウを作るのに苦戦していた時期だったんですが、天さんがブレずにナズナを演じてくれたから、そこに引っ張ってもらってコウを演じることができました。

雨宮 Season1の最終回でコウくんがナズナのマネをして自販機でお酒を買うシーンです。短いし、些細なシーンなのに、元くんが「セリフのトーンが違う」と言って、すごくこだわって何度もやってくれたのが印象的で、思い出に残っています。

もしも自分が吸血鬼になったら……

――どうしても眠れない夜の対策やおすすめアイテムはありますか?

雨宮 私は難しい本を読みますね。たとえば夏目漱石とか。物語としては面白いんですけど、文章の言い回しが今と違うので、読むのにめちゃくちゃ集中力が必要なんですよ。そのうちに自然と脳が疲れてきて(笑)、気づいたら眠くなっています。

佐藤 僕はアイマスクかな。アイマスクをして目を強制的に閉じていると脳が70%休まるって聞いたので。高級なモノより耳の締め付け具合がちょうど良いお手軽なモノを使っています。

――もし自分が吸血鬼になったら何をしたいですか?

佐藤 僕はとにかく空を飛びたい! ビルの上からヒューって落ちて、またバサッと飛んでいって……。あれ絶対気持ちいいですよね。

雨宮 私は大人っぽい回答にしますね(笑)。同じ人間でも「この人は野菜中心」「この人は肉食中心」っていうふうに食生活ごとに分けて、どの人間の血が一番おいしいのか研究したいですね。

佐藤 それって大人っぽいのかな(笑)。

雨宮 グルメってことですから。食材を突き詰めてみたいんです(笑)。

“よふかし”をするならボルシチ試食会

――おふたりで“よふかし”をするならどういう過ごし方をしたいですか?

雨宮 以前、仲間で集まってクリスマスパーティーをした時に、元くんがボルシチを作ってくれたんです。それがすごくおいしくて!また食べたい。

佐藤 その時に天さんから「牛肉をもっとこうしてほしい」とか「味はこうして」とか、いろいろとオーダーされたんですが、その時のメモがいまだに残っています(笑)。量も足りないから「もっと大鍋で作って」とも言われました。

雨宮 だって、おいしすぎて足りなかったの! 次は私好みのボルシチを作ってもらおうかな(笑)。

佐藤 おいしいボルシチを夜通し作るので、天さんにご満足いただけるように頑張ります。

雨宮 “よふかし”ボルシチは楽しそう。絶対やろうね!

――最後に、Season2の見どころを教えてください。

佐藤 Season1は、夜の“明るさ”や“楽しさ”にフォーカスしていましたが、Season2は夜中にふと思う自分の生き方や過去の後悔、未来への恐怖みたいな“不安感”に焦点が当たっている。

そうした不安の中で「どうやってこの夜を過ごして朝を迎えるのか」ということに一緒に寄り添うような作品になっていると思います。なので、ナズナの「今日という日に満足できたか?」というセリフが、より深く響く作品になっているはずです。

雨宮 大きな見どころはナズナの過去が明かされるところですね。あとは、Season1ではキャラクターひとりひとりの個性が強すぎて、背景まで描き切れていなかったですが、Season2では人間や吸血鬼たち、それぞれのキャラクターが丁寧に描かれている。それぞれの葛藤まで深く掘り下げられていて、より細部まで面白いストーリーになっています。

佐藤さんと雨宮さん、それぞれの性格や考え方が真逆のふたりだからこそ、抜群のコンビネーションでコウとナズナを演じられるのだろう。“よふかし”の楽しさと切なさ、その両方をふたりならではの空気感で届けてくれるはずだ。

【作品情報】

テレビアニメ 『よふかしのうた Season2』

7月4日(金)より毎週金曜23時30分~(フジテレビ系「ノイタミナ」)にて放送

■原作
『よふかしのうた』/コトヤマ(小学館「少年サンデーコミックス」刊)

■キャスト
夜守コウ/佐藤元
七草ナズナ/雨宮天
ほか

■オープニング主題歌
『Mirage』/Creepy Nuts

(C)2025コトヤマ・小学館/「よふかしのうた」製作委員会

取材・文/瀬戸大希 撮影/江藤大作

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