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男の子にはメタリックが人気!?令和の「ランドセル」が劇的な進化を遂げていた

2025.07.21

男の子は黒色、女の子は赤色。牛革製で、硬くて重く、やんちゃな男の子たちのものは学年が大きくなるにつれ“ぺちゃんこ”になっていった――。昭和に生まれ育った筆者の、ランドセルとの思い出である。

しかし令和のいま、その事情はかなり変化しているようだ。昨今は、少子化も叫ばれている。ランドセル界隈はどうなっているのだろう?

「ラランラン ランドセルは ててんてん てんしのはね♪」でおなじみの『セイバン』・ランドセルコンシェルジュ・久保田真梨子さんに、最新情報を聞いた。

十人十色、好みや個性に合わせて選ぶ時代

記者が訪れたのは、2026年度入学生向けのランドセルが展示販売されている直営見せ『セイバン 日本橋』だ。

店内に足を踏み入れると、壁一面に色とりどりのランドセルが展示されている。デザインも凝っており、実にきらびやか。細かな刺繍、反射板付き、クリスタル・ガラスが施されたもの、“かぶせ”がキルティングのようにデザインされたものなど。

壁面にずらりとランドセルが並ぶ
まるで絵の具をひっくり返したようにカラフルだ

「セイバンの『天使のはねランドセル』では、お子さまの好きを見つけられるよう、36色のカラーと、190種類以上の豊富なラインナップをご用意しています。

今年は、男の子にはメタリックカラーが人気ですね。新幹線やヒーローものの影響でしょうか? 女の子はここ数年、水色とパープルが定番人気です。今年はミントグリーンもご好評ですよ」(以下「」全て、『セイバン』・ランドセルコンシェルジュ・久保田真梨子さん)

男子に人気のメタリックカラー
女児は、ディズニープリンセスの影響で寒色系や淡いカラーが人気

多様性の時代ということもあり、既成概念にとらわれない自由なランドセルが増えていると続ける。

「豊富なカラーやデザイン、“ランリュック”と呼ばれるリュックサックのようなものなど。今はお子さま一人ひとりの、好みや個性に合わせて選ぶ時代です」

まずは「軽い」ことが求められる

子どもたちが背負う荷重(2kg)を体感できる重りも用意されている

豊富なカラーとデザインに心が躍る。その一方で、授業へのタブレット端末の導入が始まって以降、父兄からは“軽さ”を求める声が高まっているそうだ。

「来店された親御さんが重視されるのは、何よりも“軽さ”です。その声に応えるべく軽量化も進んでいます。

そもそも、ランドセル本体だけで、本革のものは1400~1500gほどあります。人工皮革の場合は、1200~1300gほどが一般的。本革より人工皮革のほうが、200gほど軽くなり、お子さんが背負ったときの負担が違うんですよ。

左は約890gの超軽量モデル、右は約1230gのスタンダードな人工皮革モデル

『天使のはねランドセル』でも人工皮革を使ったモデルを増やし、現在では8割程度が人工皮革です。また人工皮革の中でも、本体重量の軽いモデル。背負ったときの体感重量が軽く感じるように設計しているモデル。そして、コンパクトなつくりにすることで約890gと抜群に軽いモデルなど、種類豊富にご用意しています」

耐久性や背負い心地がアップ

子どもの体への負担を考えると、ランドセルそのものが軽いことはありがたい。しかし人工皮革の耐久性は、どれほどなのか?

左から人工皮革、牛革、コードバン(馬革)。見た目は大きく変わらない
メタリックカラーなど、本革にはない発色も人工皮革の魅力

「本革でも人工皮革でも、どちらも6年間しっかり使っていただけるよう、十分な耐久性をもっています。

「天使のはねランドセル」では、すべてのモデルにおいて、型崩れやつぶれに強く、丈夫に設計しています。たとえば箱の部分を上からぎゅっと押しても、きちんと元に戻るんですよ。大袈裟ではなく、6年間しっかりとした状態で使っていただけます」

小学生の頃、男子がよくランドセルに乗っていたっけ……

また、耐久性に加えて、背面と肩ベルトも進化。クッション性を高めたり形状を工夫したりするなどして、背負い心地も格段にアップしているそうだ。

時間割がついていないモデルも増えている

「あとは、A4フラットファイルやタブレット端末が入るよう、マチ幅は12.5㎝、13.5㎝と、たっぷり荷物を収納できるサイズになっています。

それから、時間割が固定でない学校もあるため、かつてのように時間割表は必須ではなくなっています。『天使のはねランドセル』では、時間割表自体がないもの、シールタイプでつけ外しができるものなどをご用意しています」

水筒や折り畳み傘など持ち物が増えたこともあり、手ぶらで歩けるポーチも人気だ

購入時期は年々早まっている

カラーやデザイン、機能性が豊富になったが故に、人気モデルは早々と売り切れてしまうことも珍しくない。

これにより加熱しているのが「ラン活」だ。「就活」「婚活」などと同じく、“ランドセルを買うための活動”のことを、こう呼ぶ。

女児に引っ張りだこの水色

「『ラン活』が盛んになってきたのは2014年ごろでしょうか。当時、種類やメーカーが増えてきたこと。大手スーパーが豊富なカラー展開を発表し、“多彩な色から選ぶ”という新しい提案をしたこと。“工房系”といわれる本革のランドセルを中心に作っているところは、生地や職人の人数によってつくれる数に限りがあるため、人気のモデルは早くなくなってしまうことなど。さまざまな要因が重なり、『ラン活』が加熱していきました。

ラン活を開始される時期は、昔に比べると早まっています。以前は、お盆の帰省にあわせて年長さんの7~8月ごろに購入される方が多かったのですが、今は年長さんの6月までに購入される方が、全体の約39%ほどになっています。早い方だと年中さんの夏休み頃からラン活をはじめられ、販売開始の2月に購入される方もいらっしゃいます」

内ポケットがショルダーバッグと付け替えられるユニークなモデル。バッグは推し活にも使える

ランドセル選びを成功させる方法

子どもも大人も、家族みんなが納得するランドセルを選ぶために。どのようなステップを踏めばいいのか、久保田さんに教えてもらった。

◆Step.1 カタログ請求(年中さんの10月(秋)~)

「各社が無料で請求できるカタログを用意します。気になるメーカーのものを取り寄せ、ご自宅でお子さんとコミュニケーションをとりながら、どれがいいかな?と目星をつけましょう」

◆Step.2 直営店での展示スタート(年中さんの2月~)

「各メーカーや工房などで、店頭販売が始まります。店舗が近い方は気になるメーカーのお店へ行き、試着してみるといいでしょう。お気に入りが決まれば、ここで予約してラン活は終了です」

◆Step.3 背負い比べ~決定(年長さんの春~)

「量販店や百貨店での展示が始まります。事前にカタログでチェックしていた気になるモデルや、気になるメーカーのランドセルを背負い比べ、背負いやすいものが見つかったら、できれば直営店へ行き、ほしいカラーやデザインを選ぶといいでしょう」

実際には、現段階(夏休み期間)もまだまだ買えるモデルは豊富にある。しかし、どうしてもこれ!というランドセルがあるのなら、計画的に下見や試着をするとよいだろう。

SDGsの観点から、自然素材でつくられるランドセルもラインナップ。こちらはパイナップルの葉から採れる繊維でつくられている

ちなみに早期購入が加熱する一方で、小学校受験をするためギリギリまで購入を検討したい、などという家庭への措置も用意されている。

「選べるカラーやモデルは限られますが、『セイバン』ではご入学前の年明けまでご購入いただけます。お子さまとご家族の大切なランドセルです。ご家族でのコミュニケーションを大切にしていただきたいという想いから、じっくりとご家族のペースでお選びいただけるように、十分な商品をご用意しておりますので、ご安心ください」

2026年度に入学を控えているご家族も、焦るなかれ。また、2027年度に入学するご家族は秋からのスタートダッシュが決め手だ。どうぞ納得のいく「ラン活」を。ご武運を祈る!

【取材協力】
SEIBAN

取材・文/ニイミユカ

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