
意外と知らないよその家のお小遣い。イマドキの高校生は、一か月あたりでどれくらいのお小遣いをもらっているのだろうか?また、子どものお小遣いの使い道を把握している親御さんの割合は?
リクルートが提供する進路情報メディア『スタディサプリ進路』はこのほど、スタディサプリ編集部の高校生エディターと公式LINE登録者と保護者を対象に「お小遣い」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
ひと月のお小遣い平均金額「5,415円」は、直近3年間で最高額に
今年4回目の調査となったお小遣い実態調査。高校生がひと月にもらっているお小遣いの今年の平均金額は、「5,415円」となった。2023年に前年よりもダウンし、翌年はジワりと上昇。今年もその傾向は引き続き、直近3年間の中で最も高い金額となった。
子どものお小遣いの使い道を把握している保護者の約9割が、子どもとの会話によって中身を把握
保護者に、「子どものお小遣いの使い道を把握していますか?」と聞くと、約5割が把握していると回答。さらにその方法については、約9割が「子どもとの会話」によって知るという結果になった。「レシート・領収書を見せてもらう」、「電子マネーの使用履歴を確認する」といった、実態を細かく知る方法は少数派で、保護者が子どもにある程度信頼して任せている様子も感じられた。
保護者が、子どもに最も学んでほしいお金の使い方は「収支のバランスを取ること」
保護者に、「お子様のお金の使い方について、今のうちに学んでほしいことはありますか?」と聞くと、76.8%が「はい」と回答。さらに「最も学んでほしいこと」は、1位「収入と支出のバランスを取ること(予算管理)」という結果になった。また、「お子様に渡すお金に関連し、チャレンジしてほしいこと」を聞くと、1位に「年間のお小遣いや臨時収入(お年玉や誕生日)を一括で渡し、自ら年間計画を立てて管理する」がランクイン。
さらに、チャレンジしてほしいことの2位は「お小遣いや臨時収入を元手にした未成年口座での株式投資」で、2022年に家庭科に導入された「資産形成の授業」をはじめ、高校生に対する金融教育への期待も感じられた。
『スタディサプリ進路ブック』編集長金剛寺 千鶴子(こんごうじ ちづこ)氏コメント
今回の調査で、高校生に「保護者の方からお小遣いの使い方を注意されたことがありますか?」という質問をすると「はい(注意されたことがある)」は28.8%。また「保護者の方とお小遣いに限らずお金の話をしますか?」と尋ねたところ、「はい」と回答した人は少数派(37.6%)で、保護者とお金の話をしているという認識は薄いようです。
一方で、保護者側に「お子様と、お小遣い以外のお金の話をしますか?」と尋ねたところ、「はい」が3分の2を占める結果に。家庭内でのお金に関するコミュニケーションについての認識は、高校生と保護者との間に大きなギャップがありました。さらに、「お子様のお金の使い方について、今のうちに学んでほしいことはありますか?」という保護者に向けた質問に対して「はい」という回答は76.8%と高い結果。
しかし、保護者とお金の話をあまりしていないと捉えている高校生側は、社会人と違い、お金に関連する知識も経験もまだまだ少ない状態。具体的な問いや話題も少ないはずです。保護者の方から、学んでほしいお金の知識や考え方について、積極的に話しかけて考える機会を作るのも必要なのではないでしょうか。
そんな高校生も、こと自分の進学にかかる費用については気にかけている様子で、保護者に経済的負担をかけられないという「家計への配慮」の声をよく耳にします。なかには、学費や学生生活にかかる費用に関して保護者と十分に対話せず、学部や地域の選択肢を自ら限定的に捉えてしまっているケースも。お小遣いと進学費用では重みに違いはありますが、家庭内でのお金に関するコミュニケーションという意味では、希望の進路についての会話もその延長線上にあり、より十分な対話量が必要だと言えそうです。
<アンケート概要>
・調査期間:(1)2025年5月16日(金)~5月18日(日)、(2)2025年5月16日(金)~5月17日(土)
・調査方法:(1)(2)ともにインターネットリサーチ
・調査対象:(1)全国高校生男女(『スタディサプリ進路』の高校生エディター/公式LINE登録者)
(2)高校生の子どもを持つ保護者
・有効回答数:(1)694人(男子285件、女子395件、回答しない14件)、(2)310人(男性155件、女性155件)
出典元:スタディサプリ進路
構成/こじへい