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スズキ初のBEV「eビターラ」がついに発進!らしさ全開の全貌を詳解

2025.07.14

いよいよスズキ初のBEV=電気自動車が発進する。そのネーミングは「eビターラ」。2023年にインドのニューデリーオートエクスポ、ジャパンモビリティショーでお披露目されたコンセプトモデル、eVXの量産車版であり、2024年11月にイタリア・ミラノでワールドプレミア。そして2025年度中に日本へ導入される運びとなったのだ。ここではそのプロトタイプの概要について報告したい(データなどすべてすべてプロトタイプ)。

フロンクス同様、日本へは逆輸入車扱い

生産工場はインド・グジャラート工場。スズキのEVグローバルモデルとしてインド、欧州を皮切りに日本を始めとするその他の国と地域で販売されるとしている。つまり、フロンクス同様、日本へは逆輸入車という扱いになる。

EV×SUVのeビターラは2WDと4WDが用意され、ボディサイズは全長4275×全幅1800×全高1640mm。ホイールベース2700mm。プラットフォームとEVユニットはスズキ・トヨタ・ダイハツが共同開発したBEV専用のHEARTECT-eを採用。共同開発はプラットフォームにとどまらず、トヨタにアーバンクルーザーという車名でOEM供給されることが2024年12月に発表されている。

ちなみに、すでに発売されているスズキのSUV、フロンクスのボディサイズは全長3995×全幅1765×全高1550mm。ホイールベース2520mm。だから、eビターラはフロンクスより一回り大きい。しかし最小回転半径5.2mの小回り性(駐車性)の良さもあり、日本の道で大きすぎず、運転しやすく扱いやすいボディサイズということになるだろうか(トヨタbZ4X、スバル・ソルテラよりはずっとコンパクト)。

スズキ・フロンクス
スズキ・フロンクス

EVパワートレインは、モーターとインバーターを一体化した高効率のeAxle。注目のバッテリーパックはBYDの100%子会社FDB(FinDreams Battery)製”リン酸鉄”リチウムイオンバッテリーを採用。しかも、2WD用の49kWh、106kWおよび61kWh、128kWh、そして前後独立の電動アクスル(eAxle×2)を用いたALLGRIP-e採用の電動4WD用として61kWh、F:128kW、R:48Kwの3種類のバッテリーパックを用意する。最大トルクは2WDで193Nm、4WDは307Nmに達するという。気になる一充電走行可能距離はWLTCモードで2WDの49kWhモデルが400km以上、2WDの61kWhモデルが500km以上、4WDモデルが450km以上とされている。つまり、2WDの61 kWhモデルなら、東京~軽井沢間の約360kmを経路充電なしで走れるかも知れない(目的地充電を推奨)。

充電性能は200V 6Kwの場合、49kWhモデルで約8.5時間、6.1kWhモデルで約10.5時間。急速充電では49kWh/61kWhモデルともに50kW(125A)で約55分。90kW(200A)で約45分とのこと。なお、最高速度は150km/hとされ、0-100km/h加速はそれぞれ9.6秒、8.7秒、7.4秒を謳っている(トヨタbZ4XのFWDモデルは7~8秒)。

インド生まれでも雪国に強い!

BEV、電気自動車は寒さが大敵だが、eビターラは-10度で作動するヒートポンプシステム、寒冷時バッテリー昇温機能とバッテリウォーマー機能を装備。インドで開発されながら、日本や欧州の寒冷地、雪国での使用に配慮しているのは、さすが雪国にもファンの多いスズキらしさだと思える。もちろん、ステアリングヒーター、シートヒーターも用意し、直接暖房と空調との協調制御によってヒーターの消費電力の削減が図られている。これなら4WDの用意もあって、寒冷地、雪国のユーザーでも安心だろう。

ドライブモードはエコ、ノーマル、スポーツのほか、イージードライブペダル(いわゆるワンペダルでデェフォルトの「中」、最大0.15Gを発揮する「強」、「小」の3モード)を用意。4WDのALLGRIP-eは前後70:30の間の駆動力配分で可変するオートモード(一定走行時54:46、加速時50:50、減速時および滑りやすい路面70:30)とトレイルモードが選択可。最低地上高185mmの余裕もあって、悪路、雪道にも強いEV×SUVモデルということになる。何しろ、eビターラのプロモーションビデオでは、最初に雪道の走行シーンが映し出されているほどなのである。

エクステリアデザインのハイテック&アドベンチャーをコンセプトとしたスタイリッシュさもさることながら、フロンクスとの違いで気づいたのが、ドアの形状。フロンクスでは開発陣に聞いたところ、重量増を嫌い、フルドアを採用しなかったというが、eビターラでは雨で濡れた路面、悪路や雪道を走った際、サイドシルが汚れにくく、乗降時にパンツやスカートを汚さないフルドアを採用。つまり、悪路からスムーズに脱出できるTrailモードを備えていることからも、悪路や雪道も積極的に走ってほしいBEVということだろうか。

安全装備は単眼カメラとミリ波レーダーによる最新のスズキセーフティサポート、デュアルセンサーブレーキサポートⅡを採用。その先進運転支援機能の内容は、スズキ最新のフロンクスのものと同様とのことである。つまり、カーブ速度抑制機能や車線変更時の補助機能付きとなる。

そんなスズキ渾身のeビターラのプロトタイプ61kWhモデルを袖ケ浦フォレストレースウェイで乗ったサーキット試乗記、室内空間やラゲッジルームのパッケージ解説については改めて報告させていただきたい。

文/青山尚暉
写真/スズキ 青山尚暉

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